経理必見!帳簿書類等の保存期間及び保存方法

経理必見!帳簿書類等の保存期間及び保存方法

企業活動をしていると年々帳簿書類などは蓄積されていくことになります。定期的に廃棄していない限りは、どんどん保存量が増えていき、置き場所の確保や管理が難しくなっていくことになります。

そこでこの記事では帳簿書類などの保存期間や保存方法について紹介していきたいと思います。

所得税法上の企業における帳簿書類等の保存期間

請求書や納品書などの書類は毎日大量に出てくるもののため、すぐに溜まっていってしまいます。
しかしこれらの書類は経理上、法律上すぐに捨ててしまうわけにはいかない書類ですので、担当者は頭を悩ませることになっているのです。

ではこれらの書類はどれくらいの期間保存、保管しておかなければならないのでしょうか。

実は経理帳簿書類については法律によって保存期間が定められており、「会社法では10年、法人税法では7年」というのが保存期間となります。

ただし、平成23年12月税制改正により、青色申告書を提出した事業年度の欠損金の繰越期間が9年とされたことに伴い、平成20年4月1日以後に終了した欠損金の生じた事業年度においては、帳簿書類の保存期間が9年間に延長されています。

また、平成27年度及び平成28年度税制改正により、平成30年4月1日以後に開始する欠損金の生ずる事業年度においては、帳簿書類の保存期間が10年間に延長されていますので注意が必要です。

経理帳簿書類は会計上、税務上だけでなく経営・運営管理上でも重要なものとなるため、保存するべき書類を保存期間の間しっかりと保存しておく必要があります。

また、会社・企業にとって重要な税務調査ですが、こちらの調査対象期間は直近3年間となることが多くあります。

調査の際には少なくとも3年分の書類はすぐに取り出せるようにする必要があると言えます。

経理帳簿書類と違って定款や登記関係の書類は会社法、税務申告書、税務届出書などにおいても保存期間は定められていません。しかし、会社にとっては重要な資料・書類となりますので廃棄することなく保管しておきましょう。

国税庁が定める帳簿書類等の保存方法

経理帳簿書類はデータや紙ベースのものなどさまざまな形態があります。では保存はどのようにしていけばよいのでしょうか。

ここでは国税庁が定める帳簿書類等の保存方法について紹介していきます。

紙による保存が原則

経理帳簿書類の保存方法は原則的には「紙による保存」となります。

そのため、もともと紙ベースの納品書、請求書、契約書などはそのまま紙で保存をすることになります。また、パソコンなどで作成した書類データに関しても原則的にはプリントアウトして紙の状態で保存するということになります。

年度ごとに大きなファイルなどに綴じて保存するのが一般的です。

マイクロフィルムによる保存

経理帳簿書類の保存は紙による保存が原則なのですが、保存期間の6年目以降(一定の書類に関しては4年目以降)の帳簿書類については、要件を満たしているマイクロフィルムによって保存をすることが可能となっています。

ただし、マイクロフィルムによる保存を行う場合は、一定の基準を満たしているマイクロフィルムリーダーもしくはマイクロフィルムリーダープリンターを設置する必要があります。

電磁的記録による保存

電磁的記録によって最初の記録段階から一貫して電子計算機(パソコンのソフトなど)を使用して作成される帳簿書類の中で一定の要件を満たすものについては紙による保存ではなく、サーバー、DVD、CDなどに記録した電磁的記録(電子データ)の状態で保存することが可能となっています。

ただし、電磁的記録による保存を行う場合には、事前に所轄税務署長に対して申請書を提出し、承認を受けている必要があります。さらに、この申請書は備え付けを開始する日の3ヶ月前までに提出しておく必要があります。

一定の書類のスキャナ読取りの電磁的記録の保存

保存しなければならない帳簿書類のうち、「棚卸表」「貸借対照表及び損益計算書並びに計算」「整理または決算に関して作成されたそのほかの書類以外の一定の書類」については紙による保存ではなく、スキャナ読取りの電磁的記録による保存を行うことが可能です。

ただし、スキャナ保存を行う場合には、事前に所轄税務署長に対して申請書を提出し、承認を受けている必要があります。この際、注意しなければならないのは「帳簿についてはスキャナ保存できない」ということです。

なお令和元年度税制改正により、承認を受ける前に作成または受領した重要書類についても、令和元年9月30日以後に適用届出書を提出し、一定の要件を満たすことで、スキャナ保存することが可能となっています。

電子計算機出力マイクロフィルム(COM)による保存

最初の記録段階から一貫して電子計算機(パソコン)を使用して作成する帳簿書類については、一定の要件を満たすことによって、紙による保存ではなく、その電磁的記録の電子計算機出力マイクロフィルム(COM)によって保存することが可能となっています。

ただし、電子計算機出力マイクロフィルム(COM)による保存を行う場合には事前に所轄税務署長に対して申請書を提出し、承認を受けている必要があります。

さらにこの申請書は電子計算機出力マイクロフィルム(COM)による保存を行おうとする日の3ヶ月前までに提出しておく必要があります。

帳簿書類等の保存に関するQ&A

ではここで、実際によく疑問に思われる帳簿書類等の保存に関するQ&Aについて紹介していきます。

Q.帳簿書類等を保存する場合、実際にはどのように管理すればよいか?

A.書類を保存する際には、「定款などの永久保存のもの」「保存期間経過後処分してもよいもの」に分けておくと効率的です。永久保存のものは、頻繁に取り出すものではないので、あまり触れることのない倉庫などに保管しておきます。

処分してもよいものについては、保存期限ごと、年度ごとにダンボールなどで管理保管し、会計期間や保存期限などをしっかりと記載しておきます。こうしておくと必要なときに取り出しやすく、税務調査のときでも便利です。

そして期限が来たら処分していきます。機密文書が含まれるので、慎重に処分する必要があります。一般ゴミなどに捨てたりせずに焼却処分、シュレッダーにかけるといった処理をしていきましょう。

Q.帳簿書類を期限まで保存しなかった場合にはどうなりますか?

A.必要な帳簿書類を定められた期間保存していなかった場合、過去の取引やデータを確認できなくなるといった経営・運営上の不利益が発生してくるだけでなく、税務上もさまざまな不利益を受ける恐れがあります。

税務調査においては直近3年程度の書類が調査されることが多くあります。この期間の取引の根拠となる書類が出せないと、不利な課税を受けたり、大きなペナルティが課されたりすることがあります。

例えば消費税については、仕入税額控除を受けるために、帳簿及び請求書等を7年間保存することが要件となっています。そのため、必要書類がこの期間保存されていないと仕入税額控除を受けられなくなるという可能性があるのです。

さらに、経理帳簿書類を必要な期間保存していないと、青色申告の承認が取消しとなる恐れがあります。青色申告が取消されると、欠損金の繰越控除が適用できなくなる、各種税額控除や特別償却が受けられないといった不利益が発生する可能性があります。

Q.電子データによる保存のメリットとは?

A.紙の媒体でなく、電子データで保存することによって帳簿書類の整理の軽減、保管スペースの削減、用紙代の節約などのメリットが発生してきます。また、電子化したことでセキュリティ強化が可能となります。

紙媒体の持ち出しや紛失といったリスクを軽減可能なだけではなく、バックアップ機能を使えば、別の場所にデータを保存できるというメリットがあります。

ただし、電子化して保存する場合には事前の申請が必要となるだけでなく、セキュリティ対策を行う必要があります。

Q.年度の途中から電子データでの保存に変更することは可能か?

A.これは書類によります。総勘定元帳や仕訳帳などの帳簿は会計期間開始の日から継続してデータを重ねていくものですので、その会計期間の途中から電子データでの保存に変更することはできません。

ただし、貸借対照表や損益計算書、請求書等の控えといったものについては会計期間の途中からでも電子データの保存に変更することが可能となっています。

まとめ

帳簿書類などはしっかりと整理、管理できていないと不利益を受ける可能性があるものです。そこで帳簿書類などを管理するソフトウェアを利用すると管理がしやすくなって便利となります。

電子帳簿ソフト法的要件認証対応ソフトウェアのサービスを行っている「MJS」の製品、
「Galileopt NX-Plus財務大将」「MJSLINK NX-Plus財務大将」などを使っていくと効率的に管理ができるでしょう。

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