フィールドサービス

「スマートフィールド」とは?現場の業務支援を強力に推進する新しい世界

建設や家電、メンテナンス、自動車などの現場系で必要不可欠なフィールドサービス業務、初回訪問における故障修理率の向上や適切な定期メンテナンスによるトラブル発生率の低下などが顧客満足度向上へ直結することは、すでに多くの企業が理解しています。一般的には製品販売後の技術的支援として考えられているフィールドサービスですが、質の高い顧客体験を提供するフィールドサービスが企業成長に貢献したり、サービタイゼーションへの転換を図るための鍵であると言えます。

本記事でご紹介するのは、フィールドサービス業務に新しい風を吹き込む技術である「スマートフィールド」です。スマートフィールドを活用することで企業はどのような価値を提供できるのかをご確認ください。

「スマートフィールド」とは?現場の業務支援を強力に推進する新しい世界

Microsoft Dynamics CRM 自習書 フィールドサービス編

「スマートフィールド」とは?

企業のホワイトカラー労働者は、多くの場合、最新のITを使いながら事業運営を行なっています。まだまだ、IT化の余地は残されているとはいえ、在宅勤務の推奨などを契機に事務系労働者のIT化は加速度的に進み、業務負担の軽減によるワークライフバランスを整える機会が増えていると言えます。その一方でフィールドサービス業務を行うような現場系労働でのIT化は、それほど進んでいない現状があります。フィールドサービスは販売後の技術支援を担っており、重要な「顧客接点」のためのチャネルでもあります。しかしながら、多くの製造業ではフィールドサービスに対し次のような問題を慢性的に抱えています。

問題1. 初回訪問における故障修理率が低い

電話口で故障・トラブル内容を確認するだけでは、その原因まで特定することができません。予測をつけて修理部品などを抱えて現場に駆けつけても、想定とは違った原因によって初回訪問が診断で終わってしまうケースが多く、故障修理率が低いことが課題になっています。

問題2. 持ち込み資料が多く作業効率が低い

故障・トラブルへの対処、定期メンテナンスなど顧客先へ足を運ぶ際は顧客情報が記載された資料や技術書類、設計書などを持参することが多いでしょう。持ち込み資料が多いことで体力的な負担は増えますし、複数の資料を参考にしながら作業を進めるのは作業効率が良いとは言えません。

問題3. 対応履歴・内応の記録が正確でない

フィールドサービスエンジニアが帰社後、その日の対応履歴・内容を記録する頃には正確な記録が行えないのが大半です。また、エンジニアごとに異なる項目・粒度で対応履歴が記録されることから、適切な分析やフィードバックが難しくなります。

以上のような問題を解消するために、デジタルテクノロジーを駆使した「スマートフィールド」が注目されています。

スマートフィールドは、現場で活用するPCやスマートフォン、タブレット、スマートグラスなどを使い遠隔作業支援や作業記録、 AIやIoTを活用した解決や予防保守などを用いた現場での作業を強力に支援するサービスの総称です。

企業はスマートフィールドを用いることで遠隔地から適切な指示を仰いだり、作業記録を自動で実現したり、AIなどを用いて人的ミスを最小化したりすることができます。

つまり、AI(Artificial Intelligence/人工知能)、IoT(Internet of Things/物のインターネット)、スマートグラス、クラウドプラットフォームなどの技術を駆使したスマートフィールド管理システムを構築することで、スマートフィールドエンジニアの作業効率を劇的に向上させ、さらにはエキスパートによる遠隔での指示などを実現します。

スマートフィールドでは、その場にいるような作業指示が可能に

スマートフィールドエンジニアは高い技術力とコミュニケーション能力が求められます。現場に到着してから速やかに故障やトラブルの原因を調査し、適切な処理を施すことが求められます。また、企業としては初回訪問における故障修理率を高めることが顧客満足度と企業収益向上に繋がるのです。

その一方で、業種によっては高度化されたエンジニアの存在は限られており技術的な要件を満たすことが難しくなっています。日々進化するテクノロジーや多様化する商品に追いつくことは例えプロであったとしても並大抵のことではないことは容易に想像がつきます。

例えば、このようなケースにおいてはスマートグラスを活用したスマートフィールドを展開することで、エキスパートによる作業指示を遠隔から受けることが可能になります。スマートグラスとはAR(Augmented Reality/拡張現実)を活用したグラス(眼鏡)デバイスであり、スマートフィールドエンジニアがスマートグラスを装着しながら作業を進めることで、遠隔にいるエキスパートが画面越しにエンジニアの視点で作業状況を確認することが可能です。

<スマートグラスによる現場作業指示の風景>

スマートグラスによる現場作業指示の風景

スマートフィールドによる遠隔作業指示のメリット

大きなメリットとして挙げられるのは、フィールドサービスエンジニアの技術要件を低く保ちながらサービスを展開できる点にあります。全てのエンジニアをエキスパートとして育成することや、エキスパートを多数雇用することはビジネス的に考えて大きな負担であることは言うまでもありません。それならば、1人のエキスパートが複数のエンジニアを担当し、技術的サポートを遠隔で行うことの方が効率的ですし、人件費の抑制にもつながります。

また、スマートフィールドを展開することで顧客資料や技術資料、作業マニュアルなどの持ち込みは不要になることもメリットの一つです。作業工数を削減することで業務効率向上にもつながります。迅速なサービスを展開できることで顧客満足度は向上しますし、フィールドサービスにおける労働のあり方も大きく変化します。

「対応履歴・内応の記録が正確でない」という問題の解消も可能です。一般的にフィールドサービスエンジニアは、その日の作業内容を日報として帰社後に提出します。この作業の件数が増えれば増えるほど煩雑になるだけでなく正確性を欠くものになります。

スマートグラスを通じて取得した映像や画像を保存することで、作業レポートの一部として管理できます。また、これにAIを活用したソリューションを導入することで、音声や画像をテキスト化してレポート作成の事務作業を効率化できるのもポイントです。

NTTコミュニケーションズのスマートフィールドソリューション

NTTコミュニケーションズが提供するスマートフィールドソリューションは、スマートグラスを活用した現場作業の遠隔指示はもちろんのこと、予防保全に向けたIoT環境の構築、AI・チャットボットを活用した業務の効率化、モバイル端末を活用した現場作業の管理等によってフィールドサービスが抱える数々の問題を解消し、業務効率化や顧客満足度の向上に大きく貢献します。NTTコミュニケーションズのスマートフィールドソリューションをぜひご検討ください。

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