DaaSとVDIの違いとは?それぞれの特徴を解説

DaaSとVDIの違いとは?それぞれの特徴を解説

リモートワークなどオフィス以外での労働環境が急速に整われていく中、重要なキーワードとなっているのが「DaaS(Desktop as a Service:デスクトップ・アズ・ア・サービス)」と、「VDI(Virtual Desktop Infrastructure:バーチャル・デスクトップ・インフラストラクチャー)」です。

どちらも、物理的なリソースを論理的に分割する仮想化技術を利用し、ネットワークを経由して仮想的にデスクトップ環境を提供するものです。しかし、それぞれの概要を何となく理解していても、明確な違いが分からないという方も多いのではないでしょうか?そこで本記事では、DaaSとVDI、それぞれの特徴を交えながら両者の違いを分かりやすく解説します。

DaaSとVDIの違いとは?それぞれの特徴を解説

DaaSおよびVDIとは?

DaaS(Desktop as a Service)

DaaSは、SaaS/PaaS/IaaSに並ぶクラウドサービスの一種です。ちなみに「~as a Service」というのは「サービスとしての〇〇」を意味し、インターネット上で提供されるサービスを意味しています。つまり、DaaSは「サービスとしてのデスクトップ」になるわけです。

SaaS(Software as a Service:ソフトウェア・アズ・ア・サービス)ならば、本来はサーバーやパソコンなどの端末にインストールするソフトウェアを、クラウドを通じて利用できるサービスです。インストールは不要で、どの端末からも同じサービスが利用できます。これと同じように、DaaSはクラウドを通じて提供されるデスクトップ環境です。ここでいうデスクトップとは、OSや業務で利用するアプリケーションがインストールされたデスクトップ環境を指しています。

皆さんが業務上または私生活で利用しているパソコンには、WindowsやMacなどのOSがインストールされています。これを総じてデスクトップ環境と呼びます。DaaSでは、そうしたデスクトップ環境を、クラウドを通じて利用できるサービスということです。

VDI(Virtual Desktop Infrastructure)

VDIのバーチャルは「仮想化」を意味しています。冒頭でも少し触れたように、仮想化とは物理的なリソースを論理的に分割するための技術です。より具体的に説明します。

サーバーはCPU・メインメモリ・ストレージといった資源で構成されています。本来のこのサーバーに特定のアプリケーションをインストールして、業務システムとして稼働させるのが通常の使い方です。しかしこの場合、サーバーとアプリケーションは1対1の関係で接続されるため、ほとんどのケースではサーバーが持つ資源を最大限に利用できません。そこで、仮想化技術を利用するとサーバーが持つ資源を論理的に分割して、あたかも複数のサーバーが稼働しているように見せかけることができます。もちろん、見せかけるといっても幻ではなく、実際に1つのサーバーとして扱えるため、1台の物理サーバー上に複数のアプリケーションを繋げて、1対nの関係で接続できるようになります。

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この技術を利用して、サーバー上の複数のデスクトップ環境を構築してデスクトップの一元管理を可能にするのがVDI、「仮想デスクトップ基盤」です。

VDIは、デスクトップ環境を仮想化させて、従業員のデスクトップ環境をサーバ上に集約してサーバ上で稼働させる仕組みのことです。利用者は自身のデスクトップやモバイルデバイスからネットワーク経由で、仮想マシン上で動作するデスクトップ環境に接続して作業を行います。利用者にとってはあたかも自信のパソコン上で動作しているかのような操作感ですが全てはサーバー側で動いている仕組みになります。

VDIではサーバ上に従業員ごとの多数の仮想マシンを実装して、それぞれにデスクトップOSやアプリをインストールするため、従来のような利用者ごとのデバイスにOSやアプリをインストールする形式にくらべるとサーバ上で集中管理することから各種ソフトウェアの追加や更新などのメンテナンスが容易になるメリットがあります。

また、手元では画面表示やマウス、キーボード操作のみになるためデータが端末に残らないことからセキュリティ面においても多くのメリットがあります。ネットワークさえ繋がっていれば、どのデバイスからでも自分用のデスクトップ環境を呼び出して利用できるので、例えばフリーアドレスを容易に実現したり、在宅勤務を実現するのに最適なソリューションとして注目されています。

DaaSとVDIの違い

結論を言えば、DaaSとはVDIをサービスとして提供したクラウドです。VDIはさまざまな利点が認められていることから、多くの企業がVDI環境を構築してデスクトップを利用しています。しかし、VDI環境を構築するにはキャパシティプランニンングなどの設計、ハードウェアの導入、仮想化ソフトウェアの設定、VDIソフトウェアの導入・設定などコストがかかる上に、VDI環境を運用するための専門知識が必要です。このため、導入難易度が高いという特徴があります。ただし、自社に最適なデスクトップ環境の構築が可能なため自由度の高さがメリットと言えます。

その一方でDaaSは、VDIがサービスとして提供されているためサービスを契約するだけでVDI環境を利用できるメリットがあります。また、DaaSを運用するにあたってVDIに比べて必要な専門知識なども不要で、気軽に利用できるのがDaaS最大の利点です。

DaaSのメリット

さまざまな産業から注目されているDaaSですが、利用することで具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか?

メリット1. VDI構築の初期投資を抑えられる

VDI環境を構築するにあたり、さまざまな費用がかかります。そのため、VDI環境を構築するだけで多大なコストがかかります。一方、DaaSでは利用にあたって複雑な設計やハードウェア、ソフトウェアの導入や設定などの初期費用が抑えられるだけでなく、多くの運用はDaaSを提供するベンダーが行うため運用コストが下げられるメリットがあります。

メリット2. ユーザー数の拡張・収縮を簡単に行える

DaaSをはじめとしたクラウドサービスの特徴は、リソースを柔軟に拡張・収縮できることです。DaaSなら、VDI環境を利用するユーザー数に応じて、サブスクリプションを柔軟に変更できます。繁忙期には仮想デスクトップのリソースを増大させて、システムパフォーマンスを向上するなどの対策も可能になります。

メリット3. リモートワークなど多様な働き方に対応できる

DaaSを利用している企業では、リモートワークなど多様な働き方に対応するための環境が整います。社員は自宅からでも職場と同じデスクトップ環境に接続できるため、場所や時間を問わずビジネスを推進できます。

メリット4. データが端末に保存されずセキュリティ性を向上できる

DaaSでは、利用中のデータはサーバー上でのみ保存されているため、社員が使用している端末内にデータが残ることはありません。社員の私用端末を利用したリモートワークの場合でもデータの安全性を確保できますし、端末を紛失したり盗難されたりしても、データが漏えいする心配も極小化されます。

メリット5. OSやアプリケーションの更新等が一括で行える

DaaSでは組織全体で利用しているデスクトップ環境を、中央から一元的に管理できます。OSやアプリケーションの更新、新しいアプリケーションの配布などもパソコン個別に対応せずに済むため、管理運用効率が向上します。

いかがでしょうか?これだけのメリットを持つDaaSです。特にリモートワーク中はその効果を最大限に発揮してくれるため、緊急的にリモートワークを導入したり、デスクトップ環境のセキュリティを担保しながら管理効率を向上させたいなどのニーズがある場合は、ぜひ利用をご検討ください。

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