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ビッグデータとAIの関係とは? 普及した背景や課題を説明

近年、AIの技術を用いて自社のビッグデータを活用しようと考える企業が増えています。膨大なデータを保有していても、ビジネスに活かせないと悩んでいるのなら、AIが解決の糸口となるかもしれません。本記事では、ビッグデータとAIの関係をはじめ、普及した背景や活用における課題などについて詳しく解説します。

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AIについて

AIとビッグデータの関係性を解説する前に、まずはそれぞれの基本的な概要を理解しておきましょう。AIとは人工知能のことを指し、人間と同じような知的活動を可能にする技術です。身近な活用事例としては、スマートフォンに搭載されている音声アシスタント機能やチャットボット、エアコン、掃除ロボットなどが挙げられます。

AIの概念は1950年代からありましたが、近年飛躍的に技術が発展しました。上述した通り、さまざまな製品やサービスへのAI技術投入が始まり、現在でも研究が進んでいます。

なお、機械学習はAIの根幹をなす技術です。膨大な量のデータから、特定のルールやパターン、傾向などを機械自ら学習するのが特徴です。機械学習における分析手法のひとつとして、ディープラーニングがあります。

ビッグデータについて

ビッグデータとは、膨大かつ多種多様なデータのことを指します。マーケティング用語として用いられるケースが多く、従来のシステムや手法では、保管や解析が困難だった大量のデータ群をビッグデータと呼んでいます。

ビッグデータに該当するデータの種類は多岐にわたります。たとえば、オフィスで使用している端末に保管されたメールや文書データなどもビッグデータの一種です。また、顧客管理システムで管理している顧客情報、Webサーバー上のアクセスログ、音声や動画などのコンテンツなどもビッグデータに該当します。

インターネットが普及し、多くの企業が日常的にビジネスで利用する時代となりました。自社サイトや公式SNS、オウンドメディアなど、多彩なインターネットサービスを活用しており、それに伴って扱う情報量が劇的に増えたのです。

ビッグデータとAIの関係は?

ビッグデータとAIを組み合わせ、ビジネスにおいてより高い価値を生み出そうと考える企業が増えています。機械学習やディープラーニング技術が発達し、大量のデータを有効活用できる環境が整ったため、多くの企業が積極的な取り組みを始めました。

現代社会で事業を営む企業の多くは、膨大なデータを保有しています。これらのデータは、すべてが有用ではないため、真に役立つもののみを抽出しなくてはなりません。

ただ、日々蓄積され続けるデータの中から、役立つもののみを取捨選択するのは困難です。それこそ、人力で行うとなれば相当な手間と時間、コストが発生してしまいます。

「AI×ビッグデータ」に注目が集まったのは、こうした背景があるためでしょう。AI技術を用いれば、自社が保有する膨大なデータから、ビジネスに役立つもののみを効率的に抽出できます。

ビッグデータとAIが普及した背景

現代社会でビッグデータというものが生まれる要因のひとつは、SNSの普及です。TwitterやFacebookなどをはじめ、現在では老若男女を問わず大勢の方がSNSを日常的に利用しています。

SNS上では、やり取りされる情報はもちろん、ユーザーのプロフィールや行動情報など、日常的に膨大なデジタルデータが誕生しています。このようなデータは日々蓄積されるため、人力での管理や保管はほぼ不可能です。

そこで、AIが注目を集めました。AIの技術を用いれば、日々生み出され続ける大量のデータを適切に保管できると考え、開発が進められたのです。

ビッグデータがもたらすAI活用の可能性

AI×ビッグデータによって、人々がより快適に暮らせる社会を実現できると考えられています。今までになかった新たな商品やサービスが誕生し、社会そのものに変革をもたらすと期待されているのです。

収集した大量のデータがあれば、AIを用いて解析を行い、商品やサービスの開発や改善に活かせます。データから読み取ったパターンや傾向を反映させることで、従来にはなかった新しい価値を付加することも可能でしょう。

すでに、AIとビッグデータが活用されている分野は多々あります。たとえば自動運転です。安全な自動運転を実現するにあたり、ビッグデータは欠かせません。人間や電柱、車両などを識別し、避けながら安全に走行するには、大量のデータをAIで学習させる必要があります。

また、マーケティングに活用している企業も少なくありません。たとえば、膨大な顧客行動データがあれば、AIに解析させて顧客の行動パターンを把握できるでしょう。行動パターンを把握できれば、先回りして適切な対応を行えます。

ビッグデータとAIの活用における課題

ビッグデータとAIの活用により、企業は新たなビジネスモデルの構築や業務の効率化、マーケティング強化などさまざまなメリットを得られます。そのため、AIを活用する取り組みに積極的な企業は増えてきましたが、課題に直面しなかなかうまく進められない、と悩むケースも少なくありません。そこでここからは、ビッグデータとAIの活用における主な課題を紹介します。

環境整備

データの収集のみであれば、それほど高度なツールやシステムは不要です。時間はかかりますが、人力でもデータの収集は可能でしょう。ただ、データは活用してこそ企業に利益をもたらします。大量のデータを収集・保管しても、活用できる環境を整備できていなければ意味がありません。

効率的にデータ収集および管理を行い、それを活用するには適切なシステムを構築する必要があります。収集した大量のデータから、真に必要なもののみを抽出できる処理能力や性能を持ったシステムを導入し、環境を整備しなくてはなりません。

ただ、環境整備が必要であると頭で理解できていても、具体的にどのようなシステムを導入すればよいのかと悩んでしまうケースも多いようです。ビッグデータとAIの活用に注目が集まり、現在ではさまざまなシステムやソリューションサービスが誕生しているため、どれを選べばよいのか悩んでしまうのです。

これに関しては、専門家にアドバイスを求めるのがもっとも合理的といえるでしょう。AIやデータ分析などに関する専門家や、ソリューションサービスを提供している企業へ相談すれば、環境を整えるのに何が必要なのか適切なアドバイスをしてもらえます。

人材不足

ビッグデータとAIをビジネスに活用するには、データサイエンティストが欠かせません。データサイエンティストは、データの扱いに関するスペシャリストであり、統計学やITスキル、ビジネスなど、幅広い知識が求められます。

膨大なデータを保有していても、扱える人材がいなければ宝の持ち腐れとなってしまいます。そのため、多くの企業がデータサイエンティストの獲得に積極的な姿勢を見せていますが、簡単なことではありません。

そもそも、日本国内には即戦力として活躍できるほど、高度なスキルと専門性を有するデータサイエンティストが少ないのが現状です。そのため、人材を確保したくてもできないといった状況に陥るケースが少なくありません。

自社で人材を育成するにしても、相当な時間を要します。そのため、ビッグデータの活用もなかなか進みません。優秀な人材は、多くの企業が好条件で迎えようとしているため、なかなか採用できないといった問題もあります。

まとめ

ビッグデータは収集するだけでなく、分析によりビジネスへ活かすことで企業に利益をもたらします。まずは、ビッグデータとAIを活用できる環境の整備から始めてみてはいかがでしょうか。

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