仮想デスクトップ

VDI導入・構築前に決めておきたいこと

近年注目を集めているVDI仮想デスクトップ)。この記事では、そもそもVDIとはいったいどんなものかであることを解説し、VDIの導入ステップや構築前に注意しておくべきポイントを紹介します。VDIに興味のある方は、ぜひご一読ください。

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そもそもVDIとは

VDI(Virtual Desktop Initiative もしくは Virtual Desktop Infrastructure)とは、デスクトップ仮想化(仮想デスクトップ)を指す言葉です。親となる1つのディスプレイの画面情報を、子である複数のデスクトップ(端末)に転送することをいいます。1つのパソコンのデスクトップ画面を複数のパソコンで共有するため、デスクトップを拡張するシステムと捉えることもできます。

VDIの導入はいくつかのメリットがあります。たとえば、組織にとって重要である大元のパソコンデータやOS、アプリケーションなどの情報はサーバー上に集約され、他の端末にはその画面が共有されるだけであるため、セキュリティの向上が見込めます。また、管理者がデスクトップを一括管理でき、他の従業員も社内だけでなく自宅やカフェなど、いろいろな場所から自由にデスクトップにアクセスできるため、生産性の向上も期待できます。

では、VDIの導入にはどれくらいの費用がかかるのでしょうか。初期導入に必要なものには、サーバーやストレージなどのハードウェア機器、VDIソフトウェアやOSライセンスなどのソフトウェア機器が挙げられます。これらの費用は、製品にもよりますが、15~30万円が目安です。

VDIの導入・構築ステップ

続いて、VDIの導入・構築のための手順を大まかに解説します。

導入決定~構築前

VDIの導入を決定したら、まずは構築作業に入る前段階として、どの製品を何の目的で、どのようにして取り入れるのかを検討します。VDIを導入したときに「仕事がやりづらくなった」「使いこなせない」ということがないように、導入前には社内全体で利用可能な製品を選びましょう。適した製品を選び、確実に企業に役立てるためにも、専門業者へヒアリングを行い、アドバイスをもらうのがおすすめです。詳しくは後述します。

構築

導入する製品が決まったら構築に入ります。構築では、回線工事や機器の設置、設定、検証作業などを行います。オンプレミスかクラウドかでも異なりますが、導入決定から構築まで、数ヶ月は必要になると心得ておきましょう。

運用開始

構築が終わったら、いよいよ運用開始です。開始後は、パフォーマンスや障害のチェックなどを行います。事前準備ではわからなかったニーズが生まれる可能性もあるため、状況に応じてソフトウェアやリソースの拡大なども検討しましょう。元から柔軟に対応できるVDIを選択しておくのがポイントです。

VDI導入・構築前に決めておきたいこと

VDIの導入を成功させるためには、導入・構築前のステップが最も大切です。ここでは、そのステップで決めておきたいことを説明します。

目的と要件

近年ではさまざまな会社がVDIを提供しているため、製品を選ぶ段階で目移りしたり、とにかく安さだけにこだわってしまったりしがちです。それを防止し、自社にとって最適なVDIを選べるように、「テレワーク実施のため」「セキュリティ強化のため」など、目的を明確に定めることが肝心です。合わせて現時点のネットワーク構成や最大利用者数や同時利用者数などを確認しながら、最低限必要な機能や設定要件なども決めます。

構成形態

VDIには、「仮想PC型(専有)」と「サーバベース型(共有)」の2種類があります。これらの違いは、OSやアプリケーションを共有するかしないかです。仮想PC型ではそれぞれのユーザー専用になり、サーバベース型では複数のユーザーで共有となります。一般に、サーバベース型の方が価格も工程もかかりますが、ユーザーの自由度は仮想PC型より増します。予算やユーザビリティの兼ね合いから選択しましょう。

セキュリティ対策の方法

VDI自体セキュリティレベルの高いものではありますが、それでも対策の余地はあります。パスワードによる認証だけではなく、指紋やワンタイムパスワードも併用する「多要素認証」にしたり、本体パソコンと接続するパソコンの間の情報のやり取りを、専用の「SSL-VPN製品」にするなどの対策を取りましょう。

構築するベンダーや製品

VDIのベンダーや製品は複数あります。特徴・機能・費用などを吟味して、自社にとって最適な製品をどれにするか決めましょう。迷う場合は、複数の製品を扱う代理店やコンサルタントに相談するのも1つの手です。

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まとめ

VDIは企業にとってもさまざまなメリットのある仕組みです。導入を検討するならまずは目的を明らかにし、自社にあったサービスを探しましょう。VDIの導入には、少なくとも数ヶ月~半年は必要です。せっかく導入するなら、うまく使いこなせるように柔軟に変更ができるVDIをおすすめします。

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