RPA/ワークフロー

power automateとslackを連携する手法は?ワークフロー作成方法も紹介

業務の自動化を促進するPower Automateは、Slackの新機能「ワークフロービルダー」との連携が可能です。業務プロセスを自動化して作業のムダを省けば、生産性の向上が期待できます。本記事では、Power Automateの概要を解説するとともに、slackと連携する手順とメリットについて詳しく解説します。

power automateとslackを連携する手法は?ワークフロー作成方法も紹介

Microsoft PowerApps はじめてのアプリ開発

Power Automateの概要

Microsoft社が提供するPower Automateは、タスクの自動化に役立つクラウドツールです。クラウドで利用できるPower Automateは、インフラを導入する必要がありません。現場のビジネスユーザーでもノンコーディングでRPA機能を利用できるため、さまざまな業務を自動化して組織のパフォーマンスを最大化させます。

★詳しくはこちら:
最近よく聞く「Power Automate」って何?その概要を5分で解説!

テンプレートでプログラムを自動作成

テンプレートを使ったRPA支援機能により、Microsoft社がサポートするソフトウェアと連携してタスクの自動化フローを作成できます。通常のRPAでは、ユーザーの操作環境によってソースコードが変化するため、テンプレート化するのが困難でした。
しかし、Power Automateを活用すれば、コネクタの利用により、多彩なアプリケーションやクラウドサービスと簡単に連携できます。連携できるコネクタは380以上あり、自動ワークフローを効率よく作成できます。

直感的操作

Microsoft社の他の製品と同様に、Power Automateもユーザーインターフェースによる直感的な操作が可能です。そのため、現場ユーザーの誰もが、手軽に自動ワークフローを作成できます。
AI Builderの機能により、プログラミングやデータサイエンスの知識がないユーザーでも、簡単にデータ分析が実行できるため、エンジニアは本来のコア業務に集中できます。また、モバイルデバイスからの操作が可能であり、高い自由度が魅力です。

RPAコストの最適化

必要最低限の操作で簡単に利用できるPower Automateを導入すれば、エンジニアの採用・育成コストが削減できます。また、現場のビジネスユーザーがプログラミング学習に時間を費やす必要もないため、RPAコストの最適化が実現できるでしょう。

Power Automateと相性が良い!Slackの機能「ワークフロー」とは

昨今、Power AutomateとSlackの「ワークフロービルダー」を連携させ、業務効率化を目指す手法に注目が集まっています。この機能を活用すれば、毎日の繰り返し業務だけでなく、コミュニケーションも自動化できます。ワークフローを素早く作成して、あらゆる業務の効率化を実現させましょう。

ワークフロー「朝会」の作り方

ワークフローを開始する方法は3つ用意されています。ここで紹介するのは「アクションメニュー」を選択した場合の手順です。使用するチャンネルの頭文字を打ち込み、表示された候補の中から目的に合うチャンネルを選択したら、ワークフローの名称を作成してください。
ここで指定した名称はショートカットメニューに表示されます。次に「ステップを追加」でワークフローを追加していきます。「フォームを作成する」の右側に表示されている「追加」をクリックして「フォームを作成する」を開いたら、タイトル・質問・通知を設定して「保存する」をクリックしてください。
次に「ステップを追加」でメッセージ送信のワークフローを作成します。送信先とテキストを設定して「公開」をクリックしたら設定完了です。テキストの設定では、特定の相手にメンションを飛ばすなどの変数を設定することも可能です。

ワークフロー「絵文字」の作り方

ワークフローの開始方法に「絵文字リアクション」が用意されています。これは、あらかじめ設定された絵文字をメンバーが投稿すると、ワークフローを開始する方法です。チャンネルを選択して絵文字を選択したら、朝会のワークフロー作成と同じように設定を進めていきましょう。絵文字は複数の登録が可能です。
絵文字によるリアクションをうまく活用すれば、コミュニケーションの効率化が実現します。この機能は、ワークフローというより処理を自動化するbotをイメージしたほうが分かりやすいかもしれません。なお、朝会や絵文字のワークフローは、テンプレートのサンプルを使用すると、よりスピーディーに作成できます。

Power AutomateをSlack「ワークフロー」と連携してできること

SlackのワークフロービルダーとPower Automateを連携して活用すると、あらゆる業務の効率化が図れます。ここでは、業務の自動化により作業効率の向上が期待できるタスクをいくつか紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

業務連絡や定例連絡などを自動で通知

毎日のルーティンワークは、仕事を円滑に進めるうえで不可欠なものですが、直接企業の利益に結びつかない作業です。必要に応じて発生する業務連絡、プロジェクトの進捗を共有する定例の連絡業務なども、ワークフロービルダーとの連携で自動化できます。これらの自動化は、負担軽減につながるだけでなく、連絡もれ防止の対策としても非常に有用です。

年末調整などオペレーションの効率化

手続きを必要とするタスクを見直して自動化を進め、効率化を図るのも可能です。このようなタスクも企業の利益にはつながらないため、作業の負担軽減によるリソースの最適化が実現するでしょう。たとえば、年末調整などを自動化して、必要な書類に関してのアナウンスを行うといった使い方をすれば、バックオフィスにかかる負荷が低減します。

入社後手続きの自動化

入社後に必要な手続きには、雇用保険や社会保険、税金関係など、さまざまな書類が必要です。各申請に必要な提出物などが自動でアナウンスできれば、メールや書面を作成する手間が省け、効率よく作業を進められるでしょう。

Power AutomateをSlack「ワークフロー」と連携する手順

Slackには、特定のチャンネルにメッセージを送信する「Webhook」という仕組みがあります。Webhook を使えば、POSTリクエストしたパラメーターに対して、自由に処理を設定できます。
つまり、Power Automateとワークフローを連携すれば、HTTPリクエストにより、Slackへメッセージを送信するフローを作成できるというわけです。HTTPリクエストを利用すると、フロー作成中のエラーを低減できるというメリットもあります。
Webhookを発行する方法には3通りありますが、ここでは、フリープランのSlackAppで設定する手順を説明します。メッセージを投稿するSlackのチャンネルが必要になるため、事前にチャンネルを作成しておきましょう。
設定がすべて完了すれば、ブラウザやソフトウェアを起動してメッセージをテキストボックスに設定する手間が省けます。

1. Slackアプリを作成する

Slackアプリにアクセスして「Create New App」をクリックし「From scratch」を選択します。次に、アプリの名称と連携させたいワークスペースを選んで「Create App」をクリックしてください。

2.特定のチャンネルに連携するWebhookを発行

ページ下部にある「Incoming Webhooks」をクリックし「Active Incoming Webhooks」を「on」にします。さらにページ下部へとスクロールし「Add New Webhook to Workspace」をクリックしてURLの発行手続きを進めていきます。
事前に作成しておいたメッセージを投稿するためのチャンネルを選択して、画面上部に「Success!」と表示されれば処理は完了です。下にスクロールして発行されたWebhook URLをコピーして保存しておきましょう。

3. アプリの情報を変更する

必要に応じて、表示されるアプリの名称や説明、アイコン、背景色を変更できます。画面左に表示される項目の「Basic Information」をクリックして「Display Information」で情報を変更し、保存します。

4. Webサービスを指定してフローを作成

フローの名称を付けて「作成」をクリックしたら、内容を作成に入りましょう。アクション画面の左に表示される「Web」の項目から「Webサービスを呼び出します」をメイン画面にドラッグ&ドロップするだけで操作は完了です。

5. パラメーターを設定

アクション内容のパラメーターを4つ設定します。1つ目は取得したWebhook URLの入力、2つ目はサーバーDBに変更を送るPOSTの設定、3つ目はコンテンツタイプで「application/json」と設定します。
4つ目は要求本文に「{“text”: “Slackに送りたいメッセージはこちらに設定”}」と入力してください。「詳細」を開いてエンコードを「off」に変更し、設定したパラメーターを保存します。

6. 実行する

アクションが反映されたら、上部の実行アイコンをクリックします。フロー変数で情報の更新を確認し、ステータスコードが正常な処理を示す200と表示されていれば成功です。

Power Platformで業務効率化を簡単に

Power PlatformはPower Automate、Power AppsPower BIの3つのサービスで構成されています。ノンコーディングで業務の自動化を実現するビジネスプラットフォームであり、ビッグデータの解析にも有用です。
これまで莫大な予算を投じなければならなかったシステム開発も、Power Platformの機能により、開発期間の短縮とコストの削減が期待できます。近年、多くの企業が喫緊の課題とする働き方改革に大きく貢献してくれるサービスです。
人材不足の影響が深刻化する中、限られた人数で生産性を向上させるためには、タスクの自動化による業務効率化が不可欠といえるでしょう。

まとめ

Power Automateは、さまざまなタスクを自動化して、業務プロセスのムダを省き、生産性の向上を実現に導くサービスです。Slackのワークフロービルダーと連携させれば、毎日の業務連絡や定例報告のほか、年末調整、入社後の手続きといった定型業務の負担も軽減できます。
Slack以外にも連携できるコネクタが豊富に用意されているため、多彩な使い方が可能です。組織全体の業務効率化を課題としているのであれば、Power Automateの導入を検討してみてはいかがでしょうか。

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