RPA/ワークフロー

業務フローとは?その書き方のポイントを解説

どんな仕事にも特有の「流れ」があります。ほとんどの企業では、その流れに沿って仕事を遂行していきますし、仕事を効率良く終わらせるためには最適な流れが必要です。これを「業務フロー」と呼びます。本稿ではこの業務フローについて詳しく解説し、その書き方のポイントまで解説します。

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業務フローとは?

一般的な解釈としては「仕事の流れ」という意味になりますが、広義には業務と業務のつながりや、業務ごとの作業手順なども含めて業務フローと呼ばれています。たとえば特定の書類を作成する仕事においては「作成⇒編集⇒保管⇒共有」といったプロセスを経過します。これが1つの業務フローであり、どの仕事にも特定の業務フローが存在しています。

本稿でこの業務フローをテーマにしている理由は、「最適な業務フローなくしてビジネスの成功は難しい」という命題を企業は常に持っているためです。「最適な業務フロー」が何かというと、いくつもある作業手順や作業方法の中から最も効率的な手順・方法が選択されており、それが次の仕事やビジネスにしっかりと繋がっている姿を指します。

読者の中には、日常的な仕事に対して「効率が悪いな…」と感じたことがある方もいらっしゃるでしょう。それは業務フローが最適化されていないことが原因であり、企業の中には伝統や習慣から、そうした非効率が生まれることがよくあります。もちろん、そうした事実を捉えて業務フローの改善に取り組む企業も多く、それに成功した場合は高い生産性を手にしたり、ひいては売上アップしたりなどの直接的効果として現れることもあります。

業務フローを「書く(描く)」とは?

業務フロー改善について解説しているネットコンテンツや書籍を見ると、「まずは業務フローを書いて(描いて)みよう!」といった文言が目に入ります。業務フローを「書く(描く)」とは一体どういうことでしょうか?

業務フローは前述のように、ある仕事に対する特定の流れを示したものです。この業務フローを書く(描く)というのは、正確には「業務フロー図」を書く(描く)と言う意味になります。

業務フロー図とは?

業務フロー図とは仕事の流れや作業手順などを、線や図形を使って1つの図として表したものです。業務フロー図があると、業務フローを直感的に理解できるようになり、企業内の業務全体を体系的に管理することができます。

良い業務フロー図の特徴とは?

業務フロー図を作成するにあたって特定のルールは存在しないため、企業ごとのルールに沿って作成することになります。そのため、「良い業務フロー図」と「悪い業務フロー図」の2タイプがあり、業務フロー図作成にあたってはまず良い業務フロー図の特徴を知ることが大切です。

特徴1.業務フローの始まりが単純明快で分かりやすい

業務フローは必ず1つの作業から始まります。複数の作業を同時進行で進める業務フローでも、各作業には因果関係があり、この関係を明確にして表すことが欠かせません。悪い業務フロー図の典型例として、業務フローの始まりがいくつもあり、パッと見ではどのように業務フローをスタートしてよいか分からないという特徴があります。

特徴2.工程ごとに図形や線を使い分けている

業務フロー図ではさまざまな図形や線形を使い分けることで、各工程が何を意味しているのか?どのようにフローを進めるのか?を直感的に判断できるようにします。業務フロー図を作成する上での基本ではありますが、同じ図形と同じ線形だけで作成された悪い業務フロー図もよく見かけます。

特徴3.関係者全員の共通認識のもと作成されている

業務フロー図を作成するにあたって特定のルールは存在しないため、極端な話しで言えば関係者全員がそれぞれのやり方で業務フロー図を作成することが可能です。しかし、業務フロー図は地図のようなものであり、図形や線形等を標準化するからこそ関係者全員が瞬時に理解できる図を作成することができます。良い業務フロー図は、関係者全員の共通認識の中から生まれます。

業務フロー図を書く(描く)基本的なポイント

では、良い業務フロー図を作成するための基本的なポイントについて解説していきます。

Point1.アイコンを使用しない

業務フロー図を作成するにあたり、下図のようにアイコンを多用するケースが少なくありません。一見、アイコンを使用するとデザイン的に見やすくなるように感じますが、業務フロー図を複雑にする原因になってしまうため推奨しません。

Point2.共通規格を作る

業務フロー図というものは、関係者全員・組織全体にとっての「共通言語」でなくてはいけません。前述のように各関係者がそれぞれのルールで業務フロー図を作成してしまうと、それを1つに統合するために手間がかかるだけではなく、誤解やトラブルが生まれやすくなり、仕事に支障をきたす可能性もあるからです。従って、業務フロー図を作成する前に全社的な共通規格を作るか、既存の規格を適用する必要があります。

Point3.業務フロー図を作成する意義を知る

「業務フロー図は何のために作成するものなのか?」この認識が曖昧なまま業務フロー図を作成しても、組織でそれを活用することはできません。業務フロー図は仕事の流れや作業手順を明確にするだけでなく、仕事ごとの繋がりを可視化したり、そこにある問題を発見するためにも使用します。組織として業務フローを整理するだけではなく、その先の活用方法まで考慮するとより良い業務フロー図が作成できます。

業務フローの標準化とクラウドERPの関係

業務フロー図を作成する目的の中には、グループ子会社や海外現地法人など、グローバル全体で業務フローを標準化するというものがあります。大規模な業務フロー標準化を図ることで、親会社やグループ子会社や海外現地法人のガバナンスを正確にコントロールすることが可能になり、経営状況可視化も比較的容易になります。

ただし、大規模な業務フロー標準化を図るためには、業務フロー図を作成するだけでは足りません。グローバル全体で共有可能なIT基盤が必要であり、システム面から標準化を図ることが大切です。

その際に必要とされるシステムが「クラウドERP」です。ERP(Enterprise Resource Planning)とは、基幹系システムを複数統合したパッケージソフトウェアであり、これをインターネット経由で提供するのがクラウドERPです。

クラウドERPは通常のERPとは違い、初期投資を大幅に抑えられるのに加えて、運用負担を大幅に軽減することができます。クラウドERPを導入することで、グローバル全体で同じIT基盤を共有することが簡単になり、各拠点のデータを一ヵ所に集約することもできるため、経営状況可視化にも大いに役立ちます。同じ業務フローを構築することもでき、拠点・地域ごとの特色を反映した業務フローを独自に作成することもできます。

業務フローの標準化をグローバル全体もしくは企業で図りたいというニーズがある際は、クラウドERPの導入をご検討ください。

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