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Power Automate Desktop無償版でできることやインストール手順を解説

Power Automate Desktop無償版でできることやダウンロード法を解説-01

「繰り返し行う作業の効率化をしたい。」「生産性向上につながるツールを知りたい。」
そんな方に向けて、PCでの操作を自動化できるPower Automate Desktopというツールについて解説します。

使ってみたいと考えているけれどインストール方法がわからないという方のために、インストール方法や使い方も紹介します。
また、有償版と無償版の違いがわからないまま、有償版を契約してしまったということにならないように、有償版と無償版の違いも含めてこの記事で詳しく解説していきます。

Microsoft PowerApps はじめてのアプリ開発

Power Automate Desktopとは

Power Automate Desktop無償版でできることやダウンロード法を解説-02

Power Automate Desktopは、Power Automateの一部でデスクトップ操作を自動化する機能を備えています。Windows10もしくはWindows11で無償で利用可能なツールです。
ExcelやWordで、マクロやVBAを組んだ経験のある人は、それに似た機能とイメージして問題ありません。
しかし、マクロやVBAとは異なり、Microsoftのツール以外にも利用可能なため、より多くの用途で利用されています。

Power Automateの概要については、下記の記事で詳しく解説しています。ぜひ本記事と併せてご覧ください。
最近よく聞く「Power Automate」って何?その概要を5分で解説!

Power Automate Desktopの概要

Power Automate Desktopは、Microsoftが提供する「RPA」ツールで、Windowsユーザーは無料で利用できます。
プログラミングを使わず、パーツを配置することでPC操作を自動化できる点が特徴です。

プログラミングができるエンジニアのためのツールと思っている方も多いのではないでしょうか。

難しいプログラミングスキルは不要で、パーツを配置するだけで容易に使うことができます。無料でインストール可能なので、ぜひ1度使ってみてください。

RPAとは?

Power Automate Desktopは、「RPA」ツールと紹介しましたが、そもそも「RPA」とは何か?について解説します。

RPAは、Robotic Process Automation(ロボティック プロセス オートメーション)の略称です。ロボティックとありますが、工場や店頭にあるような物理的なロボットというわけではありません。

パソコンの操作を自動化するためのロボットを自分で作成し、決められた操作や手順を自動化することをRPAと呼びます。さらにわかりやすくいうと、「自動化ロボットを作って、パソコン作業を勝手にやってもらおう」というものになります。

この自動化ロボットを簡単に作れるサービスが、Microsoft が提供する Power Automate Desktopです。

RPAについて、こちらの記事で詳しく解説していますので参考にしてください。

無償版と有償版を比較

Power Automate Desktopには、無償版と有償版があります。
2つの違いや無償版でできないことを紹介しますので、無償版か有償版か悩んでいる方は参考にしてください。


Microsoftアカウント

個人のアカウント
組織のアカウント
個人 チーム共有
費用 無償 無償 5,000円/月
チームでのフロー共有 × ×
クラウド版の利用 × ×
時間をトリガーにした実行 × ×

無償版と有償版の違い 

無償版と有償版の最も大きな違いは、自動化プロセスを組織として使用・管理ができるかどうかという点です。
個人での利用の場合や、企業利用でも共有機能は不要であるという場合は、無償版でほとんどの操作を自動化できます。
しかし、Power Automate Desktopで作成した自動操作を、組織内で横展開したい場合や一元管理したい場合は、有償版を利用しましょう。

続いて、その他の無償版と有償版で異なる点を紹介します。

無償版でできないことは?

Power Automate Desktopの無償版でできないことは、大きく4つあります。

  • クラウドと連携した自動実行
  • 他のサービスとの連携
  • フローの集中管理や実行状況の確認
  • トリガー実行やスケジュール実行

有償版で作成した自動化のフローは、クラウド上のPower Automateのサイトに登録されます。これにより、共有が可能になりますが、無償版ではクラウドとの連携はできません。
有償版ではAI Builderの利用やPower BI による実行の可視化など、ほかのサービスと連携できるため、より便利に活用できるでしょう。

クラウドと連携することにより、作成したフローをチーム内で共有する際、管理者によるフロー管理も可能です。そして、フローの成功・失敗もチーム内で確認ができるようになります。

「また毎日朝8時にこの操作をする。」といったスケジュール実行や、「エクセルファイルが更新されたタイミングで指定した操作をする。」といったファイルの更新をトリガーにした作業の自動化も有償版のみ対応しています。

Power Automate Desktop無償版でできること

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無償版でできる主なことを2つに分けて紹介します。

  • 1つは、アプリ操作の自動化。
  • 2つ目は、マウス操作の自動化です。

それぞれ詳しく見ていきましょう。

無料で各アプリの自動化が可能 

Power Automate Desktopは、PCでできる範囲の操作の自動化が可能です。
各アプリケーションの自動化を行い、業務効率の改善が図れます。
アプリケーションの自動化について具体例を2つ紹介しますので、1つずつ見ていきましょう。

ブラウザ操作の自動化

ブラウザの自動化については、Power Automate Desktop上でさまざまな機能が利用できます。

Power Automate Desktop無償版でできることやダウンロード法を解説-04

上の画像のように、ChromeやExplorerを起動できます。例えば、Webフォーム入力で、yahooページのURLを入力すると、ボタン1つでyahooページを起動することもできます。

またyahooやGoogleの検索エンジンを自動で起動し、さらにそのページ内のリンクをクリックすることも自動で行えるように設定可能です。

メールの送信・転送・ファイル移動を自動化

Power Automate Desktopを利用すれば、メールのさまざまな操作も自動化が可能になります。

Excelのデータと連携させれば複数のメールアドレス宛への一斉メール送信も可能です。例えば、顧客データを管理しているExcelの表の中から、「広島県」に住んでいる人の名前を抽出し、広島県のユーザーあてに、Outlookでキャンペーンメールを送るといった使い方もできます。

さらに、受信メールの件名、本文などをExcelに転記する作業も自動化も可能です。1つずつメールを開く手間が省ける上、リスト化もできて一石二鳥です。

また、添付ファイルが含まれているメールは重要メールである場合が多いでしょう。多くのメールに紛れてしまうと、探すことが困難な場合があります。このような場合でも、Power Automateを利用すれば、添付ファイルを自動的にフォルダに保存できるようになります。

デスクトップ上でマウス操作の自動化が可能 

Power Automate Desktopでは、マウスの動きを学習するレコーダー機能によって、複雑な操作の自動化も可能です。

デスクトップのアイコンをダブルクリックで開き、そこで開いたアプリ上で絵を描くなど、マウスで操作をして、その絵のスクリーンショットを撮ることもできます。

ここまで紹介したものは、あくまでも一例です。組み合わせ方や紹介しきれていない機能もあるので、気になる方はぜひ一度ご利用ください。

Power Automate Desktop の利用方法

Power Automate Desktopでできることについて紹介してきましたので、試しに使ってみたいという気持ちになっている方も多いのではないでしょうか。

ここからは、実際にPower Automate Desktopのインストール手順や使用方法について解説していきます。なおWindows 11ではデフォルトでインストールされているため、以下のインストール手順は不要です。

インストール手順

まずは、WindowsPCでMicrosoft storeを開き、「Power Automate」と検索します。

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下記画像のPower Automateアプリの「無料」もしくは「入手」ボタンをクリックしてアプリをインストールしてください。

インストールが完了したら、開くを押してアプリを開きます。

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Power Automate Desktopの利用方法

アプリを開いたら、「+新しいフロー」を選択します。

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フロー名の部分に、「Webブラウザ起動の自動化」のように好きな名前を入力し作成をクリックして、フローを作成してください。

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フローを作成すると、左のバーにアクションが書かれたポップアップが表示されるため、ここから、使用したいアクションを選択し、フローを完成させていきます。

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Power Automate Desktop利用時の注意点

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無料で利用でき、業務効率化のツールとして便利なPower Automate Desktopですがいくつか注意点があります。
最後に、Power Automate Desktopを利用する際の注意点を紹介します。

Windows10以上で利用可能 

冒頭でも解説しましたが、Power Automate DesktopはWindows10もしくはWindows11でのみサポートされています。

Windows10より前のOSの自動化には対応していないため、Windows10以降のOSを利用できるPCを用意する必要があります。

マウス操作の自動化はウィンドウやファイル位置を固定する

Power Automate Desktopは、マウスの動きを登録すると、その動きを学習して再現します。

複雑な操作でも実行可能なため、汎用性は高いですが、アイコンやファイルの位置が変わると思い通りの動きにならない場合があるため注意が必要です。

アプリやフォルダを開く場合は必ず最大化する、操作しないアプリは終了するようにフローを工夫するなどの配慮が必要となるため注意してください。

必要な機能が無償版で使えるかを事前に確認する

Power Automate Desktopは、無償版と有償版があり、さまざまなアプリや操作を自動化できると紹介してきました。

無償版でも多くの機能が備わっていますが、よく知らずに有償版を契約してしまったというケースも耳にします。
無償版で何ができるのか、有償版で何ができるのかこの記事を参考にして、自分がやりたいことは無償版でも可能なのか確認した上で使用することが重要です。

まとめ

Power Automate Desktopは、無償版でも多くのことができるツールです。プログラミングの知識がなくても、簡単に操作を自動化ができます。業務効率を向上させたい、生産性を向上させたいと思っている方は、ぜひPower Automate Desktopを試してみてください。

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