業務効率化

業務改善の効率化などに活用できる10のフレームワークを紹介

近年、日本企業で問題視されている人材・労働力の不足を解決するためには、業務改善による効率化や生産性の向上を目指す必要があります。そこで、この記事では業務改善に活用できる10のフレームワークを紹介します。業務改善に悩む経営者や管理職の方は、ぜひ参考にしてください。

業務改善の効率化などに活用できる10のフレームワークを紹介

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業務改善にフレームワークを活用する理由

フレームワークとは、平常業務における管理や、問題発生時の解決などにおいて、さまざまな状況に対して決まった手順で用いることができる方法の枠組みを指します。

ここでは業務改善にフレームワークを活用する理由について考えていきましょう。
業務の改善には、前提としてまず課題がどこにあるのかを洗い出すことが重要です。例えば、生産効率を改善するためには、人員が不足しているのか、業務に無駄が多いのかなど、考えられる原因のどれを改善すべきかが不明瞭では適切な判断ができません。この場合、どの作業にどれだけの時間や工数がかかっているのかを把握できれば、ボトルネックの箇所や解決手段を見つけやすくなるでしょう。

そこで、フレームワークを活用することが業務の可視化に役立ちます。枠組みにそって業務プロセスを把握し、どのような対応をいつまでに実行しなければいけないのか、ある作業を進めるためにはそれ以前のどの工程を完了する必要があるのかなどを分析できます。また、メンバー間でこのような情報を共有する際にも、決まった手順で進めることによる円滑化が見込めるでしょう。

さらに、フレームワークは手順が明確なため、改善案の策定・実施を迷うことなく効率的に行うことができる上、問題を深掘りすることにも役立ち、改善案の実施後であっても再びプロセスの分析・改善を繰り返すことで、さらなる業務効率化を進めることができます。
分析により問題を可視化し、業務フローを整え、それぞれが無駄なく業務を行える環境を作ることで、生産性の向上はもちろん、業務の属人化を抑制するのです。

業務改善の効率化などに活用できる10のフレームワーク

続いては、業務改善に活用できるフレームワークを紹介します。方法はさまざまありますが、組織やチームが必要とする要素を把握し、それにあったものを選びましょう。

ECRS

ECRS(イクルス)とは、Eliminate、Combine、Rearrange、Simplifyの頭文字から来ている言葉で、排除、統合、交換、簡素化の4つの視点を用いるフレームワークです。
手順を省けないか、統合できないか、順序を組み換えられないか、煩雑化していないか、などを見直すことで、無駄をなくして業務をスリム化する目的があります。
具体的には、習慣化した無用な日報や朝礼を省く、同じデータから作成した資料などをひとつのデータベースにまとめる、印刷物を電子化する、議事録を部署ごとに取らずにクラウド経由で共有化する、などの改善を行います。
これらを行うことで、人件費や残業時間の削減、生産性の向上、情報共有のスピードアップ、属人化の解消などにつながるでしょう。

バリューチェーン

バリューチェーンとは、業務工程における価値創出に着目したフレームワークです。プロセスを洗い出し、どの工程が価値創出につながっているかを分析し、業務の改善に役立てます。洗い出す際には、一連の事業において必要な機能を細分化することが重要です。業界分析から他社と比較することで、どこにコストがかかっているのかはもちろん、自社の強みはどこにあるのかなどが把握できるでしょう。

BPMN

Business Process Model and Notationを略した言葉で、ビジネス・プロセス・モデリング表記などと訳せるフレームワークです。
業務プロセスを可視化するために図を用いることで、全体像の把握やプロセスの関係性が理解できるようになります。
プロセスの多くは単体の組織やチームだけで完結せず、社内の複数部門をまたがっています。BPMNを用いて部門ごとにどのような業務が行われているのかを可視化できれば、複雑なプロセスであっても、それをモデル化し、容易に部門間のすり合わせができます。
また可視化により、業務改善のためにどの部門でどのようなシステムを導入すればいいのかなどが明確になります。

MECE

「Mutually Exclusive, Collectively Exhaustive」の略で、直訳すると「相互で重複せず」「全体で漏れなく」という意味があります。
主に業務における重複や漏れを重要視します。例えば、アンケートで職業を尋ねるときに、「小学生・中学生・高校生・予備校生」などと項目分けすると、未就学児や大学生は正確な回答ができず、漏れのある選択肢となります。また予備校に通う中高生は選択肢が重複していて、いずれかのみを選択する場合、正確な情報を得ることができません。
上記の例のような重複や漏れがないかを考える論理的な思考は、業務上で議論内容を分類整理する等様々な場面で活躍します。

5W2H

5つのW(Who、When、Where、What、Why)と2つのH(How、How much)の観点から把握や分析などをするフレームワークです。
これらの観点は、業務上の基本的な概念でもあります。例えば、業務委託の際には、どのような目的で、誰が、いつまでに、どこで、どうやって、どの程度の予算で行うのかをひとつずつ決定していきます。
業務改善をする際にも、これらの観点からしっかりと把握・分析し、状況を見直すことが重要です。具体的には、事業の計画を立てるときや、資料説明を行うとき、メンバー間でのタスク管理や情報の整理をするときなどに役立ちます。

KPT

Keep、Problem、Tryから成る言葉で、継続(維持)、問題、挑戦(新しい試み)といった3視点で振り返りをするフレームワークです。とりわけアジャイル開発などにおいて活用されることが多いのが特徴です。
KPTにより、明確にいま継続すべきことを確認し、それらを実現するために改善すべき問題・課題を明確にします。さらに、これを踏まえて今後やるべきことや挑戦することを振り返ることで業務改善につなげます。
KPTに関しては、すぐにでもはじめられるワークフローであるため、問題をそのままにせず、積極的に可視化して解決するとよいでしょう。

ロジックツリー

ある問題の原因などについて、ツリー状の論理展開をするフレームワークです。
問題となる1つのキーワードを掲げ、そこから派生するキーワードをなるべく多く挙げていき、問題の原因がどこにあるのかを考えていきます。いまある問題をツリー状に並べて書き出すことで、漏れなく論理的に分析することができるでしょう。
例えば、伸び悩む売上に対して、直接的な原因がどこにあるのか、さらにその原因を構成する要素がどこにあるのか、といった具合に掘り下げて解決へと導いていきます。これにより、根本的な原因やボトルネックが明確になるため、そこから業務改善を行うことができます。

PDCAサイクル

PDCAはPlan、Do、Check、Actionの頭文字から来ている言葉で、計画、実行、評価、改善といったプロセスを回すフレームワークです。
計画:まず問題を明確化し、解決するための目標を達成するための計画を立てます。例えば残業時間を減らすためにある特定の業務を省略するなど、なるべく具体的かつ実現性の高い目標を設定することが重要です。
実行:実際に立てた計画を基に実行していきます。実施内容を記録に残すことで、より具体的な改善に役立てられます。
評価:実践した内容を確認・分析し、計画通りに進められているかなど進捗を評価します。
改善:行った評価から、改善点を洗い出し、計画段階からの見直しを検討します。
改善を通じたさらなる計画立案から、PDCAサイクルを回し続け、継続的な業務改善を図ります。

QCD

Quality、Cost、Deliveryの略称で、品質、コスト、納期の3要素に着目したフレームワークです。3つの要素はトレードオフの関係にあり、いずれかを無視してその他の要素を改善することはできないという考え方に基づきます。
例えば、品質向上のためには高い原価を支払う必要があり、納期を早めるためには品質の維持ができない、といった諸問題に対し、それぞれの要素を把握することでバランスの改善を行います。

マンダラート

マスを用いてアイデア出しを行うフレームワークです。
3×3の9マスの中央に最終目標を書き、それを実現させるには何をすべきかを周りの8マスに書いていきます。そのあと、8マスに書いたことを解決するには何をすべきかをさらに8つずつ考えます。スモールステップから、課題を明確にしたい場合などに活用できます。

まとめ

業務改善には、フレームワークの活用が重要です。
さらに高い効果を望む場合は、さまざまな業務を助けるシステムを併せて導入するとよいでしょう。Microsoft 365は、業務効率化に役立つツールやアプリケーションを展開しています。導入すれば業務の改善をはじめ、企業が抱えてるさまざまな問題を解決します。

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