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自治体が問診票管理にAI-OCRを導入するメリット5つ紹介

新型コロナウイルスの流行により、各自治体はワクチン接種の対応に追われています。そのため、自治体が問診票管理にAI-OCRを導入することに、様々なメリットが生じます。本記事では自治体が問診票管理にAI-OCRを導入するメリットや注意点などをご紹介していきます。

自治体が問診票管理にAI-OCRを導入するメリット5つ紹介

AI-OCRとは

AI-OCRとは、従来のOCR技術にAI技術を組み合わせることにより、帳票の読み取り精度を向上させた技術のことです。AI-OCRであれば、これまでのOCR技術では難しかった手書き文字や非定型フォーマットの認識も可能です。

また、AI-OCRで取り込んだデータをビッグデータとして蓄積することで、機械学習やディープラーニングなどに活用できるなどのメリットがあります。

OCRとの違い

AI-OCRはOCRと違ってAIを活用しているという点です。また、AI-OCRはAIを活用して繰り返し学習することによって読み取り精度が向上していくため、OCRよりも高い読み取り精度を誇っています。

しかし、近年のOCRツールはAI技術が組み込まれていないことが多いため、違いを明確にするのは難しいと言えます。

自治体が問診票管理にAI-OCRを導入するメリット5つ

近年、新型コロナウイルスの問診票管理のために、自治体でのAI-OCRの利用が注目されています。自治体でAI-OCRを利用することによってさまざまなメリットがあると考えられますが、具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。

ここでは自治体が問診票管理にAI-OCRを導入するメリット5つを紹介します。

1:手入力が不要になる

今後実施される新型コロナウイルスのワクチン接種会場では、現状、自治体職員が問診票を見ながらパソコンに手入力でデータを打ち込んでいく可能性があります。そのため、負荷の高い作業を繰り返し行う必要があるでしょう。

しかし、手書き文字を読み取ることができるAI-OCRであれば、問診票を複合機などでスキャンすることにより、書類の内容を自動的にテキストに変換することが可能になります。そのため、自治体職員の作業負荷を軽減できます。

2:作業時間が短縮できる

前述のとおり、ワクチン接種会場でAI-OCRを活用すれば、複合機でスキャンすることで問診票などの書類データをパソコンに取り込めます。そのため、職員の仕事はスキャンすることが中心となります。

さらに、AI-OCRは手書き文字やマークなどの読み取り精度も高いことから、人が目視でチェックし、間違っている箇所を手作業で修正する時間も削減できます。そのため、作業時間を大幅に短縮することができるでしょう。

3:傾き補正によりスキャンが早くなる

新型コロナウイルスのワクチン接種のための事務処理では、ワクチンのロット番号が書かれたシールが予診票に斜めに貼られる可能性もあるでしょう。

従来のOCRであれば斜めの英数字は読み取れないことがありましたが、AI-OCRでは傾き補正機能によって斜めになっている文字でも正しく読み取れます。

そのため、スキャン時に斜めになっていても、職員は気にせずにスムーズに作業が進められます。

4:ミスが減る

AI-OCRが実際にワクチン接種会場で利用された場合、職員の仕事は基本的に書類のスキャンのみとなります。職員が手作業で行う入力作業や目視でのチェック作業が少なくなることから、入力ミスやチェック漏れなどのヒューマンエラーを限りなくゼロにすることができるでしょう。

また、誤った文字列があった場合には再確認のアラートを出すこともできるため、読み取り時にエラーのチェックも可能です。

5:再検索しやすい

AI-OCRで問診票を読み取って情報をデータ化することにより、全てのデータを一元管理することができます。そのため、紙ベースの問診票では難しかった、情報の検索や共有が非常にしやすくなります。

AI-OCRでデータにしておけば、不測の事態の際にも検索を行うことで該当箇所を簡単にみつけることができるでしょう。

問診票管理にAI-OCRを導入する時の注意点

AI-OCRを自治体の問診票管理に活用することで、職員の作業負荷を減らせるなどのさまざまなメリットがあることを紹介しました。一方でAI-OCRの導入には、精度が確実ではないことや、学習を繰り返すことが必要であるという注意点もあります。

ここでは、問診票管理にAI-OCRを導入する時の注意点を紹介します。

精度は100%ではない

AI-OCRは従来のAIを使用していないOCRに比べて読み取り精度は非常に高いですが、100%正確に読み取れるわけではありません。

そのため、読み取り精度を上げるために前処理として画像のクオリティを確保したり、後処理として辞書テーブルを管理して読み取り結果の補正を行ったりするなど、読み取り精度をなるべく上げるための環境設定が必要になります。

学習を繰り返すことが必要

AIが人と同じように手書きの文字情報を正しく読み取るためには、まず多くの情報を得る必要があります。さまざまなパターンのデータを使用して繰り返し学習することで、徐々に違いがわかるようになります。

そのため、精度を向上させるためには繰り返し学習を行うことが重要です。

【自治体向け】問診票を管理できるAI-OCR

実際に新型コロナウイルスのワクチン接種会場でAI-OCRを利用する場合、どのようなAI-OCRが適しているのでしょうか。それぞれに特徴があるため、把握しておくことが大切です。

ここでは、自治体向けに問診票を管理できるAI-OCRをご紹介します。

官公庁向け:AI手書き文字認識サービス 京都電子計算株式会社

京都電子計算株式会社が提供する「AI 手書き文字認識サービス」は、 手書き文字の読み取りを行う AI OCR サービスです。手書き文字を読み取るエンジンには、コージェントラボ社の「Tegaki 」エンジンを採用しているため平仮名、片仮名、漢字、数字、アルファベット、記号などさまざまな手書き文字を認識することができます。また、チェックボックス、囲み文字、ボックスキャラクターなど幅広い形式に対応し、様々な帳票を柔軟に読み取ることができます。

さらにAIによる認識結果を確認・修正するためのベリファイシステム「 Seisho 」を標準で提供しています。認識結果を確認・修正するだけでなく自動で書類種別を判断し 一括仕分けをするので、仕分け時のミスを抑制します。

DX Suite

「DX Suite」は、AIを活用し高精度なデータ化を行うAI-OCRです。また、RPA連携によりデータを読み取って業務効率化へと繋げるだけでなく、管理システムへの入力や社内の意識改革も実現できます。

また、書類を自動で仕分けてくれるため、業務を手助けしてくれるAI-OCRと言えるでしょう。

スマート自治体プラットフォームNaNaTsu

「スマート自治体プラットフォーム NaNaTsu」は、自治体向けAI-OCRサービス「NaNaTsu AI-OCR with DX Suite」とRPAサービスの「NaNaTsu」を組み合わせた、NTTの新しいサービスです。

また、OCRサービスを利用するプラットフォームとなっているため、DX Suite以外のサービスも利用可能です。

AIRead

「AIRead」は、各ワクチンメーカーのロットシールが予め設定されているため、導入から利用まで素早く対応できます。また、新型コロナウイルスのワクチン接種だけでなく、インフルエンザワクチンなどの一般的な予診票も読み取り可能です。

文字の学習機能があるため、くせのある文字でも対応することができます。

まとめ

現在、新型コロナウイルスの流行により、各自治体や医療機関はワクチン接種の対応に追われています。実際のワクチン接種会場でも、問診票の管理に大きな労力がかかることが考えられます。

ぜひ本記事でご紹介した自治体が問診票管理にAI-OCRを導入するメリットや問診票管理にAI-OCRを導入する時の注意点などを参考に、AI-OCRの導入を検討してみましょう。

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