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内部統制って一体何?内部統制の目的や構成要素を紹介

企業が持続的な成長と発展を目指すうえで、内部統制の強化は不可欠です。内部統制の強化を図ることで、業務の効率性を高め、リソースの適切な管理や有効活用につながります。本記事では、内部統制の基本的な知識や目的、構成要素などについて解説します。見直しや強化を図っている企業経営者や担当者の方は、ぜひ目を通してください。

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内部統制とは一体何?

内部統制とは、企業が健全に事業を運営し、組織としての目的を達成できるよう仕組みを構築することです。企業が持続的な成長と発展を実現するためにも必要ですが、自由にルールを決めてよいわけではありません。

内部統制は、金融庁が定義した「財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準」に準じなくてはなりません。また、上場企業であれば内部統制報告書を作成し、内部統制監査を受ける必要もあります。

内部統制を整える目的

そもそも、なぜ内部統制システムを整備する必要があるのかと疑問を抱いている方も少なくないかもしれません。内部統制の見直しや強化を図る前に、まずは何を目的としたものなのかを把握しておくとよいでしょう。

事業活動に関係する法令遵守の徹底

企業における事業活動では、さまざまな法令を遵守する必要があります。法令を守らず違法な行為で事業を営んでいたとなると、消費者や取り引き先の信頼を失ってしまい、社会的な信用が失墜してしまいます。

信用を失うと、事業を継続できなくなるかもしれません。その結果、従業員やその家族を路頭に迷わせるおそれがあります。このようなリスクを避けるべく、企業は法令遵守を徹底する必要があるのです。

財務報告の信頼性の確保

財務報告は、ステークホルダーに自社の経営状況を示すのに必要です。たとえば、投資家は財務報告をもとに投資するかどうかの判断を行い、金融機関は融資しても問題ないかどうかを審査します。

仮に財務報告の内容が不適切となれば、ステークホルダーの信頼を失ってしまうでしょう。その結果、投資家は離れてしまい金融機関からも融資を受けられず、資金調達が難しくなるおそれがあります。

業務の有効性や効率性を高める

内部統制の整備により、業務の有効性や効率性向上を実現できます。たとえば、情報共有ツールやワークフローシステムなどを導入すると、スムーズにコミュニケーションをとれるようになり、スピーディーな意思決定も可能です。

企業活動における利益の最大化を目指すには、いかにリソースを有効活用できるかにかかっています。ITツールやシステムの導入により、人材や時間を有効に活用でき、業務効率がアップします。

企業資産の保全

企業にとって、資産は事業を営むうえでの生命線です。豊富な資産があれば、事業に惜しみなく資金を投入でき、さらなる事業の拡大も可能となるでしょう。

反対に、資産が大きく目減りしてしまうと、企業活動が失速してしまうおそれがあります。このようなことにならないよう、適切に資産を管理し、効率的に活用しなくてはなりません。

内部統制を整える際に必要な基本的要素

内部統制の目的を理解したら、整備や強化のために必要な基本的要素を把握しましょう。4つの目的を達成するにあたっては、6つの基本的要素を理解したうえで取り組む必要があります。

企業の基盤となる統制環境

統制環境とは、企業の方針や文化、組織の構造など基盤となる環境を指します。この統制環境は、基本的要素残り5つの前提、基盤となるものです。

たとえば、企業の経営戦略や倫理観、慣習、リソース管理の方針などが該当します。これらを従業員に浸透させ、内部統制の必要性や意義を理解してもらうことで、内部統制を運用できる環境が整います。

経営判断を円滑に伝達するための統制活動

統制活動とは、組織における命令系統、指揮系統を明確にし、経営者の判断や指示に従って速やかに行動へ移せる仕組みづくりです。従業員に適切な権限を付与する、マニュアルを整備することなどが該当します。

たとえば、従業員に適切な権限を付与していないと、トップからの指示がそこでストップしてしまうおそれがあります。権限を付与することで、従業員は与えられた裁量のもとトップの指示を遂行できるのです。

現場で円滑に業務遂行するために必要な情報と伝達

情報の伝達が適切に行えないような環境では、業務の遂行が困難です。必要な情報をきちんと届け、共有できる体制が求められます。また、情報を届けるだけでなく、従業員がきちんと内容を把握できなければ意味がありません。

社内のみならず、外部への情報伝達も必要です。たとえば、ステークホルダーである株主や、外部監査機関などに伝えるべき情報もあるため、その方法や流れを確立しておかなければなりません。

企業が抱えるリスクの評価と対応

内部統制を実現するにあたって、どのような障壁があるのかを把握しなくてはなりません。リスクを把握しないことには対処もできないため、正確に抽出する必要があります。

目的達成の障壁となるリスクを洗い出し、どの程度の脅威があるのか、どう対処するのかといったことを決めなくてはなりません。リスクの内容によっては、回避だけでなく低減措置や受容などの選択肢が考えられます。

内部統制のモニタリング

内部統制を整備しても、機能しなければ意味がありません。適切に機能しているかどうかをモニタリングし、必要に応じて見直しや改善を行いましょう。

モニタリングには、日常的モニタリングと独立評価の2つがあります。前者は、日常業務の中で評価を行いますが、内輪の中での評価であるため甘くなってしまうケースが少なくありません。このようなリスクを避けるべく、経営者や監査役などが独立評価を行い、問題がないかどうかをチェックします。

組織内外でのITへの対応

現代ビジネスにおいて、IT技術は必要不可欠です。ただ、ITツールやシステムを導入しても、現場が使いこなせていなければ意味がありません。的確に業務へと活かし、組織の利益に貢献できているかどうかをチェックする必要があります。

その際にチェックすべきは、IT環境への対応とITの利用及び統制です。前者は、必要なIT技術を導入し業務を効率よく進められる環境を整備できているかどうかを、後者は内部統制の目的達成にITを活かせているかをチェックします。

内部統制を行うためにはERPの導入が有効

内部統制を行うにあたっては、時間もコストもかかり、担当者に大きな負担を強いてしまうことも少なくありません。このようなリスクを避けて内部統制を行うには、ERPの導入が有効です。
ERPは、英語でEnterprise Resources Planningとなり、統合基幹業務システムと訳されます。ERPを導入すれば、社内のあらゆるデータを一元的に管理できるようになります。

ERPを導入するメリット①:業務プロセスを可視化できる

ERPを利用することで、一元化されたデータによって誰がいつ何をしたのかをログで確認でき、業務プロセスを可視化できるため、内部不正のチェックや発見に役立つのは優れたメリットだといえるでしょう。また、ログからミスの発見にもつながり、トラブルが顕在化する前に対処できます。

ERPを導入するメリット②:コンプライアンスの強化につながる

それぞれの部署が異なるシステムでデータを扱っているケースでは、不正が発生しかねません。勝手にデータを外部へ持ち出した、改ざんしたといったことが起きる可能性があるのです。

ERPであれば、社内のデータを1つのシステムで一元的に管理できるため、このようなリスクを低減できます。導入によってセキュリティポリシーを統一でき、コンプライアンスの強化につながるのは大きなメリットです。

まとめ

内部統制の整備により、効率よく業務を遂行できる環境を構築でき、社会的信用の向上や従業員のモチベーションアップにもつながります。必要な要素を踏まえたうえで、内部統制の強化へ取り組みましょう。
本記事でお伝えしたように、内部統制の強化にはERPの導入がおすすめです。Microsoft Dynamics 365なら、ERPとCRMの機能を網羅しており、内部統制を強化しつつ生産性向上の効果も期待できます。この機会に、導入を検討されてみてはいかがでしょうか。

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