AI、機械学習

無料のAIチャットボットを徹底比較!選び方のポイントや導入事例を紹介

無料のAIチャットボットを徹底比較!選び方のポイントや導入事例を紹介

現代のビジネスやカスタマーサポートにおいて、AIチャットボットはますます重要な存在となっています。
顧客からの問い合わせやサポート業務を自動化し、人的コストや時間を削減することができるため、多くの企業がAIチャットボットを導入しています。

しかし、初めてAIチャットボットを導入する場合、どのように選び、どのように導入するかについて悩むことがあるでしょう。
そこで、今回は初めてAIチャットボットを導入する方に向けて、無料で使えるサイトやアプリを紹介し、選び方のポイントや導入事例を紹介します。

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人件費削減になるAIチャットボットの基本

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近年、AIチャットボットが注目を集めていますが、その理由の1つは人件費削減の効果があることです。
話題のAIチャットボットについて、特徴やメリットを紹介していきます。

人件費削減になるAIチャットボットとは?

AIチャットボットは無料版、有料版にかかわらず、導入することで人員の配置を見直しができ会社の人件費削減に役立ちます。
しかも、導入コストも人員を増やす場合よりも低く抑えられる場合が多いです。

AIチャットボットは、身近な例で挙げるとコールセンターで利用されており問い合わせ対応を自動音声で行い人員の削減に貢献しています。
また、24時間体制で稼働し、問い合わせの処理や返信を自動的に行うため、従業員が行う日々のルーティンワークの時間を削減し、他の業務にも取り掛かることが可能です。

チャットボットは、多言語対応や複数のプラットフォームでの利用も可能で、日本語と英語や中国語など、一般的に報酬が高いとされる2カ国語以上を扱う人材が必要な現場で導入することで、人件費削減の効果が期待できます。

AIチャットボットと非AIチャットボットに違いは?

AIチャットボットと非AIチャットボットの主な違いは、人工知能を使用しているかどうかです。

非AIチャットボットは、事前に設計された決まった回答を提供することができます。
つまり、質問に対してあらかじめ用意された答えを選択することによって、回答を提供します。
一方、AIチャットボットは、自然言語処理や機械学習などの技術を使用して、人間のように自然な対話を行うことができます。

また、AIチャットボットは、自然言語処理や機械学習などの技術を使用して、より高度な分析を行うことができるため、レポートの生成など、より高度なタスクを処理できます。

人件費削減以外にも!AIチャットボットのメリット

人件費削減以外にも、AIチャットボットにはさまざまなメリットがありますが、ここでは主なメリットを3つ紹介します。

24時間365日問い合わせ対応ができる

AIチャットボットの大きなメリットの1つは、24時間365日問い合わせ対応ができる点です。
従来の顧客対応では、人的リソースの制約や休日や深夜帯の対応が難しいという課題がありましたが、AIチャットボットを導入することで、この問題を解決できます。

AIチャットボットは、常に稼働しているため、顧客が何時に問い合わせをしても返答をすることができます。
このような24時間365日の対応によって、顧客のストレスを軽減し、企業の評価を上げることにつながります。

人員を別の部署に配置して生産性向上

AIチャットボットの導入による主なメリットの2つ目は、人員を別の部署に配置して生産性を向上できることです。

AIチャットボットは、自動応答システムを採用することで、従業員が担当するべき問い合わせの量を大幅に削減できます。
これにより、企業は従業員を別の部署に配置し、より重要な業務に集中させることができます。

例えば、顧客サポート担当者を別の開発部門の業務に配置することで、新しい製品やサービスの開発に時間を費やすことができます。
このような生産性向上により、従業員のストレスや負担も軽減されることも考えられ、企業はより多くの価値を生み出すことができ、競争力を強化することができます。

問い合わせ品質の向上と対応可能数の増加

AIチャットボットの導入による3つ目のメリットは、問い合わせ品質の向上です。
AIチャットボットは、人工知能技術を用いて、顧客からの問い合わせに迅速かつ正確に回答することができます。
このことにより最新の情報に基づいて返信するため、顧客が問い合わせした際、正確かつ適切な情報を提供してくれます。

このように、AIチャットボットの導入により、顧客に対するサービス品質が向上することが期待されます。
さらに、AIチャットボットは大量の問い合わせを効率的に処理することができ、同時に多数の顧客対応が可能です。

AIチャットボットの注意点

AIチャットボットは多くのメリットがありますが、いくつかの注意点があります。
事前に把握しておくことで、適切な対処が可能になりますのでここで紹介します。

AIの学習期間が必要

正確な回答を提供するために、AIチャットボットには機械学習をさせる必要があります。
初期段階のAIは、不正確な返答をすることがありますが、多くのデータを学習して、より正確な返答をするようになります。

学習させるデータ量によっても異なりますが、AIの学習期間は数週間から数カ月かかることがあります。
このため、AIチャットボットを導入する企業は、学習期間を考慮して導入計画を立てる必要があります。

データが蓄積されていないと回答精度が低いことも

AIチャットボットは、正確な回答を提供するために過去のデータを使用します。
データが蓄積されていない場合、AIは誤った返答をする可能性があります。

企業が新しい製品やサービスを導入した直後は、AIチャットボットはその製品やサービスに関するデータを学習するまで、サービス提供ができません。

データが蓄積されていない場合、AIチャットボットは、ユーザーからの問い合わせに対して、回答ができないことがあります。
このため、企業は、AIチャットボットを導入する前に、データの蓄積を計画的に進め、AIチャットボットによる回答の品質を確保する必要があります。

AIチャットボットの選び方

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AIチャットボットは、顧客サポートや業務効率化において非常に有用なツールですが、選び方を誤ると、投資したコストが無駄になってしまうこともあります。
製品を選ぶ際のポイントをご紹介しますので、ぜひご参考にしてください。

運用できるプラットフォームを確認

AIチャットボットを選ぶ際に重要なポイントの1つは、運用できるプラットフォームを確認することです。

チャットボットを導入する際には、企業のウェブサイト、SNS、メッセンジャーアプリなど、複数のプラットフォームでの運用が可能なものが望ましいです。

具体的には、導入を検討しているプラットフォーム上で利用可能なAPI(Application Programming Interface)や、プログラミングが必要なのかどうかを確認する必要があります。
また、プラットフォームによっては、対応可能な自然言語処理の種類や対応言語が異なるため、自社のビジネスニーズに合ったものを選ぶことが重要です。

サポート体制を確認

サポート体制を確認することも、AIチャットボットを選ぶ際の重要なポイントの1つです。
AIチャットボットを利用する上で、不具合や機能などについての質問に対する適切なサポート体制が整備されているかどうかは、使い勝手に大きく影響します。メールや電話などによるサポート体制が整っていることを事前に確認しておきましょう。

  • サポート窓口の有無や対応時間
  • 導入前のコンサルティングサポート
  • 運用後の障害対応やバグ修正のサポート
  • 継続的なアップデートや機能追加のサポート

口コミサイトやレビューサイトなどで、実際に利用した人の評価を確認することもできるため、うまく活用してください。

無料版で使える機能を確認

AIチャットボットを導入する際は、無料版を利用してその機能や使い勝手を確認しましょう。
AIチャットボットには、基本的な機能を無料版で提供しているものが多くありますが、無料版で使える機能の中に、自社に必要な機能が含まれているかどうかを確認することが重要です。

また、アプリやツールによっては無料トライアル期間が存在するものもあるため、トライアルの期間や条件をしっかりと確認して利用を開始しましょう。
その場合は、有料版で追加される機能やオプションも確認しておくことが重要です。

無料版やトライアル期間の利用により、実際に企業のニーズに合わせた機能を選ぶことができるため、無駄なコストを抑えることができます。
選定前に必ず自社にふさわしいスペックなのかを確認し、コスト面や機能面でのメリットを最大限に活かしましょう。

無料AIチャットボットの特徴と導入方法

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出典:Google

ここまで、AIチャットボットの概要や無料サービスを利用する際の注意点を解説してきました。
ここからは、実際に無料で利用できるGoogle対応のチャットボット、LINE対応チャットボット、ブラウザAIチャットボットについてのそれぞれの特徴や導入方法について紹介していきます。

Google対応のチャットボット

Googleは2016年に買収した「Dialogflow」を自社サービスとして提供しています。Dialogflowは、機械学習技術を活用して、自然言語による会話を理解し、応答を生成することができます。

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出典:Google

Google対応チャットボットの特徴

Dialogflowは、会話の脈略を理解する点に優れており、操作もしやすいといった特徴があります。
Dialogflow ESとDialogflow CXの2種類のプランを用意しています。
ESは、小規模から中規模向けに用意されたプランで、CXは、より複雑な用途や大規模向けに用意されたプランです。

ESを新規で利用する場合は、90日間300ドル相当までの無料トライアル期間が用意されており、CXを新規で使う場合は、1年間600ドル相当までの無料トライアル期間が提供されています。
無料期間が終了しても自動的に課金されることはないと公式HPに記載されていますので、安心して利用開始ができます。

スタンダードなESでも、40種類以上のテンプレートで外食、ホテルの予約、ナビゲーション、IoT などにおける会話を構築可能です。

Google対応チャットボットの導入方法

Google対応チャットボットを導入するためには、以下の手順が必要です。
GCP(Google Cloud Platform)にログインするためのGoogleアカウントを作成します。
上の画像にある無料トライアルから作成が可能です。

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アカウント作成の際、クレジットカードや住所の登録が求められます。
そして、地域選択、用途の選択を行うとアカウント登録完了になります。

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2023年4月段階では、新規で作成した際に通常の300ドルに100ドル加えた400ドルのクレジットが付与されました。

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続いてエージェントの作成が必要です。

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エージェント作成が完了すると、実際にAIチャットボットの作成が可能になります。
左のタスクバーから「エンティティ+」を選択します。
下の画面で、エンティティ名を入力すると、エントリ(AIチャットボットで表示するワード)の追加が可能になります。

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LINE対応のチャットボット特徴と導入方法

LINEは、現在の日本では多くのユーザーが利用しており、無料コミュニケーションツールとして、いまや知らない人はいないSNSです。
自動で質問をしてくる公式アカウントを友達追加して、LINE上でチャットボットと会話をした経験がある人も多いのではないでしょうか。

LINEのチャットボットは、個人でも無料でアカウント作成が可能です。
そのLINEのチャットボットの特徴と導入方法について解説していきます。

LINE対応チャットボットの特徴

LINE対応チャットボットは、LINEユーザーとのコミュニケーションを自動化するためのプログラムです。

主な特徴は下記の4点です。

  • 24時間いつでも対応可能なこと
  • 顧客対応の負担軽減や効率化を行うこと
  • 自動応答や自動処理ができること
  • 顧客データの収集・分析が可能なこと

また、LINEの公式アカウントを利用することで、アカウントフォロワーへのプッシュ通知やLINEビーコンを用いた近接マーケティングなども可能になります。
これらの特徴を活かして、顧客とのスムーズなコミュニケーションやサービス向上を図ることが可能です。
下の画像のように、コミュニケーションプラン、ライトプラン、スタンダードプランが用意されています。

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LINE対応チャットボットの導入方法

LINE対応チャットボットを導入する方法は、以下の手順です。

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まず、LINE Business Center でアカウントを作成します。
個人のLINEアカウントがあれば、作成は可能です。

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左のタスクバーから「メッセージを作成」を選択すると、チャットボットの操作が可能になります。
実際に操作してみると、ユーザーへの使いやすさを重視した、操作しやすい開発ツールだと実感できるでしょう。

無料プランあり!おすすめAIチャットボット

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企業がAIチャットボットを導入する際、費用がネックになってしまうことがありますが、無料で利用できるAIチャットボットもあります。また、OpenAIが開発した人工知能の一種である話題のChatGPTを搭載したAIチャットボットも開発されています。

ここでは、先ほど紹介したもの以外の無料プランがあるおすすめのAIチャットボットを紹介しますChatGPT搭載のAIチャットボットも紹介していますので参考にしてください。

HiTTO

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出典:HiTTO
始めに紹介するAIチャットボットは「HiTTO」です。仕事のナレッジを体系化することで、社内の業務効率化に貢献し、新しいコミュニケーションを創り出すシェアNo.1のAIチャットボットになります。

ビジネスチャットとの連携や既存ポータルへの埋め込みもできるため、チャットボットの導入がはじめての会社でもスムーズに導入可能な点がシェアを伸ばしている大きな理由の1つです。

通常のチャットボットは「回答精度が悪い、回答範囲が狭い、回答の言葉が分かりづらい」といった課題がありますが、「HiTTO」はこの課題を解決します。そして回答重複を防ぎ、面倒な類義語登録も必要なしという利点があります。さらに、β版で最近話題のChat GPTとの連携機能をリリースしたことで、質問作成の手間を大幅に削減可能な点でも話題を集めています。

OfficeBot

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出典:OfficeBot
OfficeBotは、最大1カ月の無料トライアルを提供し、質問と回答のみを用意することで、FAQ学習AIが自動的にさまざまな言い回しを生成します。

Teams、ライン、Slackなどのさまざまなツールと連携可能で、Bot管理者は、FAQを作成する手間を省き、Bot利用者は、知りたい情報をBot経由で簡単に入手できます。

またOfficeBotは、OpenAIのChatGPTを活用した機能強化を行い、複数のドキュメントから情報をピックアップし、要約して回答する「ドキュメント学習AI」GPTモデルを開発しました。 ChatGPTは、文章生成、要約、翻訳、感情分析などに対応しており、大量のドキュメントから必要な情報を的確にピックアップし、分かりやすく要約した文章を回答として提供することが可能になります。

daab(ダーブ)

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出典:daab

daabは、企業向けメッセンジャー『direct』と連携して、ビジネスのコミュニケーションをよりスムーズにするためのボットです。

daabを使うことで、忙しい業務中に発生する煩雑な作業や外出先での急な調整、議事録の作成などがよりスムーズに行えるようになります。

また、daab SDKを利用することで、さまざまな形のボット作成が可能で、直感的なコミュニケーションを促進することができます。
さらに、daabは活用事例の提案や、ボット「daab」作成から導入までの代行サポートも行っています。

AIチャットボットは自作も可能

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ここまで、すでに開発されているAIチャットボットについて特徴やメリットを紹介してきました。
さまざまなAIチャットボットが提供されていますが、より独自性の高いアプリケーションを使いたいという方もいるのではないでしょうか。

既存のオープンソースを使うことで、独自の機能をもったオリジナリティのあるAIチャットボットを利用することも可能ですが、自作のAIチャットボットを作成することも可能です。
その作成方法をこれから解説していきます。

自作チャットボットのメリット・デメリット

自作AIチャットボットを作成する前に、メリットとデメリットをそれぞれ紹介していきます。

自作チャットボットのメリット

まず、自作AIチャットボットを作成する1番のメリットは、独自のロジックや機能を実装できるため、自分専用のカスタマイズが可能な点です。

ネット上に公開したくない場合は、データを自社で保有でき、機密性を高めることができる点もメリットの1つです。
さらに、AIチャットボットを作成することで、自然言語処理や機械学習などの最新技術を身につけることができるという利点もあります。

自作チャットボットのデメリット

自作AIチャットボット作成にはデメリットもあります。
まずは、自作のAIチャットボットを作成するには、多くの時間やコストがかかる点です。
AIチャットボットを構築するための専門知識やスキルを持つ人材を採用したり、設計や開発、テストなどの作業に多くの時間を費やす必要があります。

そして、2つ目は保守・運用が困難な点です。
自作のAIチャットボットは、完成後も不具合やエラーの修正、機能の追加や改善、セキュリティ対策の強化など、継続的なメンテナンスが必要となります。

無料でチャットボットを自作する手順

自作のチャットボットを作成するには、専門知識が必要ですが、無料で利用できるツールを活用すれば、初心者でも簡単に作成できます。

1.目的を明確にしてどのタイプを自作するか決める

まずは目的を明確にしましょう。目的を明確にすることで、どのタイプのチャットボットを作るのかが変わってきます。

チャットボットは、AI型とシナリオ型の2つのタイプに分かれます。
AI型は機械学習が搭載されており、人間のような自然な対話ができ、複雑な内容でも質問意図を汲み取りながら対応できます。
一方、シナリオ型は事前に設定したシナリオに従って対話を処理するため、複雑な内容には対応できませんが、特定のタスクに特化した対応ができます。

また、社内向けツールなのか、社外に向けたツールなのかといった目的も明確にする必要があります。
社内ヘルプデスクのような社内用途では、セキュリティ面で安全な環境に設置するのが基本で、社内ポータル、社内ツール、コミュニケーションツールなど、日常的に利用されている環境に設置して利用率を高めるのが効果的です。
社外のカスタマーサポートとして機能させる場合は、常にアクセスできるサイトやSNS、アプリなどに常駐させることが効果的です。

このように、チャットボットを導入する前には、目的や目標を明確にすることが重要です。どのような問題を解決したいのか、本当にチャットボットが必要なのかを考え、計画を立てましょう。

2.プラットフォームを決定

開発からプログラミングまで全てを自社開発することは、時間とコストがかかりすぎるためおすすめされていません。
一般的には、プラットフォームを使用した開発が行われています。

目的・目標の十分な検討を行ったら、その要件を達成できる最適なツールの選定を行います。
チャットボットツールは製品によって機能・性能・特性ならびに得意分野が異なるため、複数のツールを比較検討して最も自社の要件を達成したツールを選ぶのがポイントです。
シェア率や評判だけでツールを選ぶと、必要な機能が備わっていないツールを選択する可能性があるため注意が必要です。

まずは必要機能を備えたツールをいくつか見つけ、そのなかから絞り込んでいく消去法で選ぶ方法がおすすめです。

3.AI・人間|回答する範囲を決める

AIが回答する範囲を決めることは、正確な回答を提供するためにとても重要です。
AIが回答する範囲は、AIが学習したデータセットや機械学習の精度、そして使用されるツールによって決まります。

一方、人間が回答する場合は、自分の知識や経験に基づいて回答を提供します。
しかし、人間も限られた知識や経験しか持っていない場合、正確な回答を提供できない場合があります。

4.導入して運用

解答範囲を決め、チャットボットを作成した後は、実際に導入して運用します。
導入後は、AIチャットボットの運用テストを行い、期待通りに動作するか確認する必要があります。
運用テストは複数人で行い、あらゆる想定をしてテストします。

チャットボットのフローを定期的に改善したり、ユーザーからのフィードバックに基づいてチャットボットを改良することが重要です。

AIチャットボットの無料と有料の比較

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無料のチャットボットは、機能が限られていたり、サポートが十分でなかったりする場合があります。
一方、有料のチャットボットは、機能が豊富で専門的なサポートが受けられることが多いです。
導入前には、自社のニーズや予算に合わせて、無料と有料のチャットボットのメリットとデメリットを比較し、適切な選択を行うことが重要です。

無料チャットボットの利点と制限

無料のチャットボットは、小規模なビジネスや個人が導入する際に選択される傾向があります。
多くの無料AIチャットボットには、あらかじめ設定された回答と基本的な機能が備わっているため、開発に関する技術的な知識がなくても簡単に導入できる点がメリットです。

一方、自由度が低く高度な機能やカスタマイズが難しい場合や、利用者が多い場合には処理速度が低下し、回答が遅れる可能性もあるといった制限がある点については注意が必要です。

有料チャットボットのメリットとコストパフォーマンス

有料チャットボットには月額や年額の支払いが必要なため、予算を確保する必要があります。
また、初期費用やカスタマイズの費用がかかる場合があります。
それでも、有料チャットボットの機能やサポートにより、ビジネスの成長や効率性に大きな影響が期待できるため、コストパフォーマンスを考慮して導入することが重要です。

実際の導入事例と効果

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AIチャットボットの導入事例とその効果は、企業によって異なりますが、多くの企業が導入することで効率化やコスト削減などのメリットを感じています。
実際の導入事例を3つ紹介します。

株式会社オールアバウトライフマーケティング

最初に紹介するのは、株式会社オールアバウトライフマーケティングの事例です。
日本最大級のサンプリングサービス『サンプル百貨店』を運営している会社で、そのサービスの問い合わせ対応に課題がありました。

電話とメールの対応が中心でしたが、電話がつながりにくいため顧客がメールを送り、そのメールの返信に時間がかかり、その間にまた電話がかかるという悪循環に陥っていました。

そこで、課題解決のためにAIチャットボットの導入を検討し、低価格なサポートチャットボットを導入しました。
導入後約2カ月の期間でメール問い合わせが半減する効果を実感しています。

参考:サポートチャットボット

株式会社クスリのアオキ

続いて、AIチャットボット導入後、年間約3500時間の対応時間を削減し業務効率を大幅に向上させた株式会社クスリのアオキの事例を紹介します。

現在、東北から近畿地方まで800店舗を構える会社で、事業拡大により従業員から電話やメールの問い合わせが増加していました。
課題としては、土日に店舗から問い合わせしたいときに連絡が取れない、メールの返信が遅いなどが挙げられていました。

将来の発展性を考えてチューニングによる精度改善を自社で行っているAIエンジンを備えていることを考慮しAIチャットボットFAQサービス「WisTalk」の導入を決意しました。

問い合わせ内容の分類やQ&Aの作成を行った後、2020年4月に導入し、導入後問い合わせ対応の時間を75%削減することに成功しています。

参考:Panasonic

株式会社ホンダロック

最後は、月100時間の問い合わせ対応を約50時間へ削減に成功した株式会社ホンダロックの事例を紹介します。

国内の社員700名からPCや機器の設定方法について毎月200件の問い合わせがあり、この対応に100時間かかっていました。

状況改善を目的として、Q&A作成やメンテナンスのポイントなどをフォローアップしてくれるAIチャットボットを導入。
手厚いサポートもあり、入社1年目の担当者が1人で運用している状況でしたが、負担を半分にすることに成功しています。
参考:Panasonic

チャットボット導入の成功ポイント

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チャットボットの導入が成功するためには、いくつかのポイントがあります。

まず、チャットボットの目的を明確にすることが重要です。具体的に、どのような目的を持ったチャットボットを導入するか、どのような問題を解決するかを考えます。次に、適切なプラットフォームを選択する必要があります。自社のニーズに合わせて、導入するチャットボットの機能や機能拡張の可能性などを比較検討しましょう。

また、チャットボットの回答範囲を限定することも大切です。過度な自動化や限定された情報提供しかできないチャットボットは、ユーザーにとって不便であり、導入企業にとっても意味がありません。適切な回答範囲を設定することで、ユーザーとのコミュニケーションがスムーズになります。

さらに、チャットボットを導入する前に、従業員のトレーニングやマニュアル作成など、適切な準備が必要です。最後に、常にユーザーの反応を見ながら改善を行うことが、チャットボット導入の成功につながります。ユーザーが求める情報やサービスを提供し、適切に改善を行うことで、効果的なチャットボット導入が可能となります。

まとめ

本記事では、初めてAIチャットボットを導入する方に向けて、無料で使えるサイトやアプリを紹介し、選び方のポイントや導入事例を紹介しました。

AIチャットボットは、ビジネスやカスタマーサポートなど、さまざまな分野で多くの企業が活用しています。
無料でつかえるAIチャットボットをいくつか紹介しましたが、運用や保守には負荷がかかるため、それぞれの特徴や利用方法を確認して、用途に合わせたツール選びをされることを推奨します。
ここで紹介した事例が、導入の手助けになればと思います。

AIチャットボットの導入は、専門的な知識がなくても無料のサイトやアプリを使うことで簡単に始められます。
また、自作のAIチャットボットを作成することも可能です。
ただし、自社に合ったAIチャットボットを適切に導入するためには、専門家の支援を受けることも検討しましょう。

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