Mixed Reality

Dynamics 365 RemoteAssistの機能や価格を解説

Dynamics 365 Remote Assistは、搭載したデバイスを使用することで遠隔地にいるオペレーターの視野をエキスパートと共有することが可能となり、連携作業やコラボレーションを支援します。そして、リモートでの状況確認や、複雑な手順の視覚的な伝達など、業務の刷新的な改革手段として多くの企業に導入されています。

そこで本記事では、Dynamics 365 Remote Assistの機能から価格、メリット、活用事例まで幅広くお伝えします。

Dynamics 365 RemoteAssistの機能や価格を解説

複合現実(MR)とは? VR・ARとの違いや利用シーンを解説

Dynamics 365 Remote Assistとは

Dynamics 365 Remote Assistとは、「MR(Mixed Reality:複合現実)」という技術を用いて、リモートでの高度な共同作業を実現するソフトウェアです。Microsoft社が2020年にリリースしたばかりの新しいソフトウェアで、現在でもアップデートが行われています。

MRとは、「Mixed Reality」の略で、日本語では「複合現実」と呼ばれます。複合とは、現実世界とデジタル世界の複合を指します。現実世界の空間をデジタル化し、そこに仮想的な要素をリンクさせて、自由に操作できる技術です。

例えば、架空のドミノをその場に並べて、ユーザーが一押しすればドミノが倒れる、といった体験がMRにより味わえます。理想的な空間を容易に再現できるため、ビジネスでもMRの活用が広まりつつあります。

Dynamics 365 Remote Assistの機能

MRを利用する際には、専用のMRデバイスを頭部に装着します。通常であればMRデバイスを装着した人しか、MRにより作り出された景色を見ることはできません。

しかし、Dynamics 365 Remote Assistを利用すれば、現実世界と仮想世界がリンクしたMR空間を離れた相手と共有できます。MRデバイス装着者が追加した矢印や注釈も、リアルタイムに共有されます。通話機能を使えば、MR空間を共有している相手から指示を受けることも可能です。

Dynamics 365 Remote Assistは、Dynamics 365で提供されるソフトの一つです。モバイルアプリ版もあり、iOSやAndroidのスマートフォンを通じてMR空間を共有することも可能です。

Dynamics 365 Remote Assistの価格

Dynamics 365 Remote Assistのユーザーは、サブスクリプション方式で月額料金を支払う形となります。2022年2月時点の価格は、1ユーザー・1か月あたり7,070円(税抜)です。

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Dynamics 365 Remote AssistをHoloLens 2で使うメリット

Dynamics 365 Remote Assistは様々なデバイスで利用できますが、MRデバイスのHoloLens 2上で、その真価を発揮します。ここでは、Dynamics 365 Remote AssistをHoloLens 2で使うメリットを解説しましょう。

視界に情報を重ねて表示できる

HoloLens 2にはDynamics 365 Remote Assistのほかに、MR空間にガイドを表示できるソフトウェア「Dynamics 365 Guides」も利用できます。Dynamics 365 Guidesを用いることで、作業手順や注釈などのガイドを、3Dホログラムとして表示できます。紙やオンラインのマニュアルを読む必要がなくなり、作業効率がアップするでしょう。

さらに、このガイド機能とDynamics 365 Remote Assistを併用すれば、実際の視界にガイド情報を重ねた景色を指導者と共有できます。HoloLens 2を装着している作業者は、その場に指導者がいなくても、通話機能を介して指示を受けることが可能です。これによって、トラブル発生時にも迅速・適切な対応が行えます。

両手が開いたまま支援が受けられる

Dynamics 365 Remote AssistをHoloLens 2で使えば、両手を目の前の作業に専念させたまま、指導者から支援が受けられます。マニュアルを読んだり、連絡を取ったりするために手を使う必要がないため、経験が少なくてもスムーズに作業できるでしょう。

HoloLens 2は、専用のコントローラーを必要としません。その代わりに、音声コマンドやジェスチャーによって操作できます。例えば、「スタートに移動」と言うだけで、スタートメニューを開くことが可能です。さらに、「視線トラッキング」という機能によって、目を動かすだけでも3Dホログラムのスクロールといった操作が行えます。

Dynamics 365 Remote Assistの活用事例

Dynamics 365 Remote Assistをビジネスに活用する企業は増えています。最後に、Dynamics 365 Remote Assistの活用事例を2つご紹介しましょう。

Microsoft 社内監査での活用例

開発元であるMicrosoft社でも、Dynamics 365 Remote AssistやHoloLens 2が活用されています。

Microsoft社では、90を超えるコンプライアンス基準による厳正なコンプライアンス監査が行われています。この監査では、監査員が各地のデータセンターに足を運ぶ必要があり、海外出張が頻繁に発生しました。定期的な監査のために、多くの時間とコストが失われていたのです。

さらに2020年以降には、新型コロナウイルスの感染拡大によって、出張やデータセンターの人員が制限される事態となりました。こうした状況に対応するために、Microsoft社は「HoloLens 2」とDynamics 365 Remote Assistによるリモート監査を導入します。

その結果、6〜8週間かかっていた監査が2〜4週間で完了するようになり、大幅な人件費の削減に成功しました。また、監査のために出張する必要がなくなったことで、大幅にCO2の排出量を削減できたことにもなります。

武蔵精密工業 海外工場立ち上げ時の活用例

自動車部品メーカー大手の武蔵精密工業株式会社は、海外にも複数の拠点を持つグローバルな企業です。しかし、新型コロナウイルスの感染拡大によって渡航制限が課される事態となり、海外へのビジネス展開が難しくなりました。海外で新しい生産ラインを立ち上げるためには、国内の指導者が直接出向く必要があったのです。

そこで武蔵精密工業も、HoloLens 2とDynamics 365 Remote Assistを導入します。現地の作業員が見ているMR空間を日本の指導者と共有することで、リモートでの指導が可能となりました。その結果、コロナ禍にもかかわらず、メキシコでの生産ライン立ち上げに成功したのです。

まとめ

Dynamics 365 Remote Assistは、HoloLens 2やDynamics 365 Guidesと併用することで、実際の景色に作業手順や注釈などのガイドを配置したMR空間を、離れた指導者と共有できます。
予測の難しい事態にも対応が求められる昨今、リモートでの共同作業を実現するHoloLens 2やDynamics 365 Remote Assistは、今後より多くの業種に広がっていくでしょう。

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