データ分析、データベース

データ分析は本当に必要?他社事例と成功のためのポイントを解説

ITの進化により、データ分析は企業の事業を飛躍させるのに欠かせないものになりつつあります。多くの企業では、どのようにしてデータ分析を企業活動に活かしているのでしょうか。本記事では、データ分析の事例と成功させるためのポイントを詳しく解説します。

データ分析は本当に必要?他社事例と成功のためのポイントを解説

データ分析の工程と関連ツールを紹介

データ分析の事例6選

データ分析とは、多様なデータを分析し、企業にとって有益な情報を手に入れることを指します。データ分析をすることによって、仕入れの予測や顧客のニーズ把握、業務課題の特定など、さまざまな情報が可視化され、ビジネスを有利に進めるのに役立ちます。ここでは、データ分析によって成果を得た企業の事例をご紹介します。

アイトラッキング・データを自動販売機の商品配置に活用|ダイドードリンコ

ダイドードリンコは、自動販売機などにおいてコーヒーを中心に飲料を販売しています。これまで自動販売機では、左上に主力商品を配置するのが一般的でしたが、ダイドードリンコが利用者の目線をデータ化したアイトラッキングデータを活用して調査したところ、左下に目線が集まっていることがわかりました。

また、消費者アンケートも実施し、2つのデータを加味したうえで、左下に主力商品を配置したところ、売上を前年比1.2%プラスに伸ばすことに成功しました。複数のデータ分析を組み合わせることで、高い効果が得られています。

アプリでパーソナライズした情報を提供|NIKE

NIKEでは、自社アプリである「NIKEアプリ」において、パーソナライズした情報の提供を行っています。アプリ使用開始時にユーザーに興味のある分野を選択させたり、既存のナイキプラスアカウントと連携させたりすることで、ユーザーの好みに合った商品情報やオリジナルコンテンツを配信できるようにしています。

またユーザーの購買や行動履歴に応じて、表示される情報は変わっていくようになっており、ユーザーとの関係性を高めながら、データを活用した宣伝を実現させています。

寿司皿にICタグをとりつけ売り上げ状況を管理|スシロー

スシローでは、寿司皿に取り付けたICタグによって、寿司の鮮度管理をしているだけでなく、いつ食べられたのか、もしくはいつ廃棄されたのか、どのテーブルでどんな注文があったのかなどのデータを取っています。このデータは、毎年10億件以上にも上り、データを分析することによって、流すネタを決めたり、量をコントロールしたりしているそうです。

これまで、どのネタをどれくらい流すのかは、店長の経験と勘によって決められていましたが、データがその裏付けとなり、より高度な管理や予測ができるようになったとしています。また、新商品の開発などの業務にもデータを活用しており、幅広い業務の効率化を実現しています。

学習データを解析し、教材の設計・改善に活用|ベネッセ

通信教育サービス大手のベネッセでは、学習教材のデジタル化に伴って、ビッグデータを解析する専門組織を設立しました。従来のアンケート調査などから得られる情報とは比較にならない情報量のデータが得られるようになったためです。

ビッグデータ分析チームでは、小学1年生から高校3年生までの学習時間や時刻、方法、内容、テストの結果など、受講生の学習記録を収集・解析しています。ここから得られたデータをもとに、学力・学習力を伸ばす方法を発見し、学習教材や指導方法の改善、子どもたちの将来の到達点の予測を行います。なお、教育プロセスについて一般化できる内容が得られたものに関しては、教育関係者が利用できるよう、広く公開していくそうです。

データ経営による品ぞろえの標準化|ワークマン

作業服シェア国内No.1のワークマンの特徴のひとつに、店舗間の品ぞろえがほとんど変わらないという点が挙げられます。これには、利用者が求めている商品を確実にそろえておくという理由の他、管理コストを抑えるという理由があります。この品ぞろえの標準化を実現するのが、過去データの傾向や季節をもとにした需要予測です。

ワークマンでは他にも、データ活用によって業務の無駄を削減し、2時間かけていた発注業務を10秒に短縮することに成功しています。こうした積み重ねが、10期連続増収という大きな結果につながっているのでしょう。

また、徹底したデータ経営でありながら、Excelのみでデータ分析を行っているのもポイントです。これにより、社員が自分たちで自由に分析して新たな発想を得られるうえ、データ活用までのプロセスがブラックボックス化しないというメリットを得ました。

営業にデータ管理ツールを導入|Panasonic

Panasonicの子会社であるパナソニックインフォメーションシステムズは、営業部門において課題を抱えていました。顧客情報や案件情報の管理が属人的な状態となってしまっており、営業で得られた情報が社内でうまく共有されていなかったのです。

そこで、パナソニックインフォメーションシステムズはデータ管理ツールを導入して、情報やノウハウの共有を仕組み化しました。これにより、さまざまな情報がタイムラグなしに共有できるようになった他、社員同士のコミュニケーションも増加。また、他部門の連携が強化されたことで、より柔軟な提案ができるようになったそうです。定量的な効果でいえば、これまで商談に際しての資料作成にかかっていた時間が、38時間/月から24時間/月へ、約3割減少しました。

データ分析を成功させるためのポイント

データ分析を導入すると、企業の売上向上につながるなどのメリットが得られます。しかし一方で、データ収集に課題が生じるなど、データ分析をうまく活用できずに失敗してしまうケースもあります。ここでは、データ分析を成功させるための3つのポイントをご紹介します。

データ活用は長期的に行う

データ分析の結果をもとに実行に移したとしても、すぐには成功につながらないおそれがあります。そもそもデータの量が膨大なため、どのデータを組み合わせてどのように分析するかで、得られる結果が変わってくるからです。

すぐに結果が出なくても、その都度改善点を探し、再度データ収集・データ分析を行いましょう。PDCAサイクルを回すことで、徐々にデータ利活用からの成果が得られるはずです。このようにデータ分析を成功させるには、長期的な視点を持つことが大切です。

データに強い人材を確保する

データ分析を行うには、データを扱える人材が必要です。データの扱いに長けた人材を、データアナリストやデータサイエンティストと呼びます。しかし、ただデータを扱えるだけでなく、データから課題を発見する力、また課題に対する戦略や改善を考える力、それを社内に浸透させるコミュニケーション能力など、データ分析から実行に移すまでをサポートする能力が求められます。

社内でこういった人材を育成するか、もしくはアウトソーシングするかして、人材を確保することが、データ分析成功に欠かせません。

適切なツールを導入する

現在、データ分析に利用するツールはさまざまな企業から提供されています。Data Management Platform、BI(Business Intelligence)ツール、データマイニングツール、AI分析など、ツールの種類もさまざまです。自社にとって必要なツールはどのようなツールなのかを確認し、適切なものを導入しましょう。

まとめ

データ分析は、売上拡大やコスト削減など、企業にさまざまなメリットをもたらします。今後さらなる業務拡大を目指すためにも、データ分析を取り入れてみてはいかがでしょうか。これからデータ分析を行うなら、データウェアハウスとビッグデータ解析をひとつにまとめたAzure Synapse Analyticsの導入がおすすめです。

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