Microsoft Azure Well-Architected Frameworkとは?内容をわかりやすく解説

Microsoft Azure Well-Architected Frameworkとは?内容をわかりやすく解説

MicrosoftはMicrosoft Azureを使用するユーザーに対して高品質なクラウドアーキテクチャを作成するためのフレームワークを提供しています。本記事ではその1つである「Microsoft Azure Well-Architected Framework」の概要について解説します。

Microsoft Azure Well-Architected Frameworkとは?内容をわかりやすく解説

Microsoft Azure Well-Architected Frameworkとは?

昨今のビジネス社会において、クラウドの導入がますます進んでいます。しかし、実際にクラウド環境を、事業に効果的に活用できている企業はそれほど多くはありません。Microsoftはこうした現状を踏まえて、Microsoft Azureを導入した企業へ向け、「Microsoft Azure Well-Architected Framework」を提供しています。これはAzureの適切かつ効率的な活用を可能にするような指針です。それぞれの業界の標準や条件にしたがって 、Azure アーキテクチャの非常に実践的な模範例を示してくれるものです。

もちろん、いかなるアーキテクチャを理想とするかは各企業によってさまざまであり、画一的な回答は実際には不可能です。とはいえ、それでもどんな場合でも大なり小なり重要であるエッセンスを考えることはできます。

Microsoft Azure Well-Architected Frameworkはこうした原則を手掛かりとして呈示し、Azureユーザーが安全で信頼性の高いアプリケーションを設計・構築し、継続的な運用をしていく上での方向性を示すものです。

Microsoft Azure Well-Architected Frameworkは5本の柱でできている

Microsoft Azure Well-Architected Frameworkがアーキテクチャ設計において普遍的に重要とするエッセンスは5つあります。以下では、この5本の柱がそれぞれどういったものであるか解説していきます。

コスト管理

コストの問題はビジネスにおけるどんなシーンでも挙げられるもので、クラウド運用やアプリケーション開発においても例外ではありません。

ここで重視されるべき原則は、「コスト制約内で保持すること」「スケーラブルなコストを目指すこと」「従量課金制を選択すること」「ビジネス目標に最適化したリソースとサイズを選択すること」「コストの監視と最適化を行なうこと」の5つです。この5つの原則に即してコストモデルを明確にし、コスト計画と見積もりを行なって予算とアラートを設定することで、適切なコスト管理に基づいた運用がしやすくなるでしょう。

また、コスト監視を行う際には、不要なコストや必要以上のコストを発生させているような非効率的な箇所がないか特定し、それらを実際になくすことが重要となります。

オペレーショナル エクセレンス

アプリケーションは常に信頼性が保たれ、予測管理が可能な形で環境整備されている必要があります。オペレーショナル・エクセレンスとは、こうしたデプロイの最適化がしっかりなされ、優れたUX(ユーザーエクスペリエンス)を提供できる環境が整っているかをあらわす指標です。

オペレーショナル・エクセレンスの向上のためには、アーキテクチャ全体の徹底した監視と分析が不可欠です。アーキテクチャ全体の状況を常に監視して可視化することで、障害が発生する前に問題の源を特定し、顧客に不利益を与える前にトラブルシューティングすることも可能になります。また、このような可視化によってオペレーションの非効率性を発見し、アプリケーションのパフォーマンスの最適化を図ることもできるでしょう。

オペレーショナル・エクセレンスにおいてはアーキテクチャの自動化も重要な要素です。できるだけ自動化を進めることで、人的要素によるコスト増やエラーなどを減らせます。

パフォーマンス効率

上記では「適切なコスト管理」と「オペレーショナル・エクセレンス」について説明しましたが、これと密接に関係するのがパフォーマンス効率の適正化です。パフォーマンス効率は、ユーザーの要求に合わせてスケーラブルな運用が可能になることで常に質の高さを維持できます。そのためにはリソースの容量とサービスの需要をフレキシブルに一致させられるような、高度な調整能力がアーキテクチャに必要です。

効率的なスケーリングを実現するためには、PaaSサービスの利用が適しています。

Microsoft Azure Well-Architected Frameworkでは柔軟性に富んだ水平スケーリング(スケールアウト)の重要性がとりわけ強調されています。同時に、この水平スケーリングと自動スケーリングが組み込まれていることは、PaaSサービスの利点としても挙げられているのです。

さらに、パフォーマンス効率を向上させるための重要な構成要素としては、負荷のテストを常に実行して、潜在的なボトルネックの検出も欠かせません。

信頼性

現在のアプリケーションは、理想としては24時間途切れることなくサービスを提供することが求められます。そして、こうした顧客のニーズを満たすためには、信頼性のあるシステム構築が欠かせません。

ここで重要となるのは、システムが優れた回復性と可用性を備えていることです。回復性とは「障害の発生後にアプリケーションを十分に機能する状態に戻す能力」を意味し、可用性とは「ニーズに応じてシステムへのアクセスを可能にする能力」を指します。

クラウド環境においては、何らかのハードウェア障害が時折発生することを予測し、常に備えておくことが必要です。したがって、クラウド環境を構築する際には、すべてのレベルで障害を予測可能なように設計しておくことが理想です。こうした障害予測が入念に設計されていれば、システムに障害が発生した場合も、復旧するまでの時間を把握し、適切な事後対応を迅速に行えるでしょう。

セキュリティ

信頼性と共に、システムの安定的な継続運用において柱となるものが、「適切なセキュリティ」です。もちろんAzureは、現在の主要なクラウドサービスはセキュリティ面についても一定水準のサービスを提供しています。しかし、それでもクラウド上のデータ管理が安全に行われているかどうかを常に確認し、自社の重要なIT資源に対して適切なセキュリティ対策を施すことは欠かせません。

例えば一般的なセキュリティ課題としては、「ID管理」「インフラストラクチャの保護」「アプリケーションのセキュリティ」「データの支配権と暗号化」などが挙げられるでしょう。こうした認証管理や暗号化などを効果的に活用することによって、ネットワークの脆弱性からシステムを保護し、データの整合性を保ちやすくなります。

脆弱なセキュリティは、ときに自社だけではなく顧客にも大きな損害を及ぼします。そこから生じる社会的信用の低下は、一時的な経済的損失に留まらない重大な打撃を自社に与えかねません。それゆえ、自社の情報資源を守るセキュリティ対策については、万全な施策を講じる必要があります。

クラウド移行でMicrosoft Azure Well-Architected Frameworkを押さえるべき理由

上記のように、Microsoft Azure Well-Architected Frameworkは、クラウド設計の普遍的なポイントを項目ごとにわかりやすく整理して示しています。ユーザーはこの指標を活用して最適なクラウド設計を確認し、パフォーマンスの高いセキュアなアプリケーションを構築するなど、自社のクラウド運用に役立てることが可能です。

冒頭で述べたように、アーキテクチャの設計に際して「これが絶対に正解だ」という答えはありません。しかし、Microsoft Azure Well-Architected Frameworkが示している重要ポイントをチェックリストなどと照らしながら適宜確認し、自社にとって最適なアーキテクチャ設計とは何か常に自問自答し続けることは、クオリティの高いクラウド環境を構築する上で非常に重要なことと言えるでしょう。

Microsoft Azure Well-Architected Frameworkを押さえたALTERBOOTHの移行サービス

本記事ではこれまで、Microsoft Azure Well-Architected Frameworkの概要について解説してきました。優れたクラウド環境を構築するためには、「コストの最適化」「オペレーショナル・エクセレンス」「パフォーマンス効率」「信頼性」「セキュリティ」、といった5つの要件が必要です。

とはいえ、コストなどのさまざまな制約がある中で、こうした要件をどのようなバランスで高い水準に持っていくか、綿密な計画を練り、適切に実行していくことは容易ではありません。そこで、クラウド導入やクラウド運用に関して高いノウハウを持った専門家によるサポートが不可欠です。

株式会社ALTERBOOTH(オルターブース)が提供する「Cloud Adoption Framework」は、クラウド導入に取り組む企業を支援することを目的とした実証済みのガイダンスです。Cloud Adoption Frameworkを活用することで、ユーザーはMicrosoft Azure Well-Architected Frameworkの指し示す各要件を適切に踏まえつつ、クラウド導入を自社のビジネス戦略に効果的に活かせます。

Cloud Adoption Frameworkは、クラウド導入のプロセスを「戦略」「計画」「準備完了」「移行」「ガバナンス」「管理」の6つのフェイズに分類し、各フェイズにおいて適切なサポートを提供しています。

さらに、Cloud Adoption Frameworkはアプリケーションの適切な構成をチェックし、問題の検出をする「Azure Monitor」や、重要なデータを安全にバックアップする「Azure Backup」などのサポートも提供しており、ユーザーはこれらを活用してクラウド環境の信頼性やセキュリティを高めることが可能です。

ALTERBOOTHにはMicrosoft MVPが多数在籍しており、特にMicrosoft Azureの運用について高度なノウハウを有しています。ユーザーはCloud Adoption Frameworkの利用を通して、専門家のサポートを適宜受けながらクラウド導入を進めることで、自社のビジネス計画に合わせて効果的なクラウド活用を実現できます。

まとめ

「Microsoft Azure Well-Architected Framework」とは、Azureの効果的な運用の手引きです。これを活用することで、ユーザーはAzureの実践的な設計パターンを学習し、自社のクラウド運用で効果を挙げられるでしょう。自社のAzure運用に課題があると感じるなら、ぜひ導入してみてください。

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