データ分析、データベース

データ分析の方法とは?具体的な実施手順と手法を徹底解説

データ分析は専門的な用語などが多いため、迅速な顧客志向への対応が求められる今後のビジネスに有用だと感じていても、なかなか導入しにくいと思っている方は少なくないでしょう。
企業がデータ利活用を積極的に進められるように、データ分析の手順や手法や実施方法、おすすめのデータ分析サポートプログラムなどを詳しくご説明します。

データ分析の方法とは?具体的な実施手順と手法を徹底解説

データ分析の工程と関連ツールを紹介

データ分析の役割とは

データ分析は、自社が取り組むべきさまざまな課題について、確かな根拠を基に意思決定を素早く下すための手段です。点在する膨大なデータの分析は、自社の強み・弱み、市場と顧客の志向、トレンドの変化などを客観的に把握、全社的に課題ややるべきことが明確になります。
例えば、経験や勘に頼っていた施策を改めてデータで裏付けしたり、小さな発見から仮説を立て、マーケティングや営業の施策につなげたりすることに役立ちます。結果として、データ分析を行うことで、長期的かつ迅速に市場と顧客のニーズに応えていけるようになり、さらなる利益拡大も期待できます。

最近ではDX(デジタルトランスフォーメーション)が推進されており、データに基づく判断・意思決定を行うデータドリブン経営が求められるようになってきました。データ分析の役割がますます大きくなっていくことは間違いないでしょう。

データ分析を実施する手順

効果的なデータ分析の手順を説明します。ポイントごとに、1つずつ見ていきましょう。

1.データ分析の目的を明確にする

当たり前のことですが、データ分析の目的を明確にすることが重要です。データ分析は企業経営をよりよくするための手段の1つであって、分析そのものが目的ではありません。現状の課題を把握し、「なぜデータ分析するのか・分析から何を得たいのか」を明確にしましょう。

「リスクを早期に発見するため」「より精度の高いマーケティングを行うため」「新製品の売上予想をより正確にするため」など、データ分析の目的を、自社の課題を踏まえてはっきりさせることが重要です。

2. 計画や仮説を立てる

仮説を立てることは検証の拠り所となるため、まずは自分なりに計画や仮説を立てることから始めます。「計画・仮説ありき」でほしいデータを収集するのは、現実とのギャップが生まれる恐れがあります。肌感覚として抱いている違和感や疑問、経験・直感から導き出された仮説を裏付けるためにデータ分析を用いることは、こうした課題を解決するためにとても有用です。

構築された仮説は、データ分析の結果によっては、課題解決のための有効なアプローチ方法となるでしょう。ただし、すべての仮説を検証することは難しいため、仮説に優先順位を付けて、確度の高い仮説を絞り込みながら検証していくと効率的です。

3. 適切な分析手法を選択する

仮説を構築したら、それを検証するのにもっとも適している分析手法を選択します。

むやみにデータを集めても有効活用できなければ意味がなく、余計なコストも発生してしまいます。その仮説を検証するのに、どの分析手法がふさわしいのかを検討し、もっとも適したデータ分析手法を選択しましょう。

4. データを収集・整理・分析する

収集したデータは、分析しやすい状態に整えます。例えば、分析のノイズとなるような余計なデータを排除したり要素となる変数などの特徴量を整えたりして、分析しやすい状態にしておきます。

特徴量とは、データの特徴を定量的に表した数値です。例えば東京都板橋区のある小売店が、「まんじゅうの売上個数と、天気との相関関係」を導き出したいとしましょう。この際に参照する、「対象日の板橋区における天気・温度・湿度といった変数」が特徴量です。そのデータに沖縄県那覇市の天気や温度、湿度のデータが含まれていれば、ノイズデータとして排除します。

5. データ分析の結果を活用する

データ分析から得られた結果はよく読み解き、仮説と照らし合わせながら、何かしらの小さな発見・違和感などを探して課題の原因を見つけ出し、施策の実施につなげます。

また、観測→仮説の構築→仮説の深掘り・検証→立証・施策→観測というPDCAサイクルを回し続け、その中でデータ分析を考えることで、より精度が高まります。

データ分析の主な手法とそれぞれの実施方法

データ分析の主な手法と、それぞれの実施方法について説明します。

クロス集計分析

「クロス集計分析」は、属性別に集計したデータから相関関係を分析する手法です。アンケートの集計、世論調査、仕入れ計画、販売予測などによく使われます。

例えばシャンプーの新商品アンケートでは、収集したデータを回答者の年齢、居住地域、性別、職業といった属性などで分類します。「大阪府会従業員20代の女性の満足度は90%、同じく大阪府会従業員50代の男性の満足度は10%」など、属性による傾向などの把握につなげられます。Excelに標準搭載されている機能でも簡単に実行でき、初心者でも利用しやすいのがメリットです。

因子分析

何かの結果を引き起こした要因を明らかにするために用いられる分析方法が「因子分析」です。たくさんの結果(変数)の背後に潜む要因(「想い」や「意識」)を明らかにするのが目的です。

例えば先ほどのアンケート結果から、20代女性の満足度高い理由を、「低価格」「香りがよい」「ラベルデザインが好き」という3つの仮説を立てて質問項目を組み立てます。結果から共通因子と独自因子を見つけて組み合わせで分析し、要因を見つけます。心理学で用いられていた分析手法ですが、最近ではビジネス現場で頻繁に利用されています。

クラスター分析

「クラスター分析」とは、いろいろな性質を持った対象を、似ているか/似ていないかでグループ分けし、そのグループの傾向を分析する手法です。属性や購買履歴などから顧客を複数のグループに分類し、それぞれに応じた販売戦略を立てます。

先の例で言えば、シャンプー以外の購買履歴も調査して3グループに分類します。例えば、「1. デザインで商品選択する層」は価格より見た目の美しさを好む、「2. 低価格商品を購入する層」はお試し価格キャンペーンへの反応率がよい、「3. 健康やエコに気遣った商品を購入する層」は説明書や商品ポップをよく読む、などといった分析を行い、それぞれの層へ個別の施策を実施します。

ロジスティック回帰分析

「ロジスティック回帰分析」とは、「yes/noの確率」、「yes/noの確率の比」を予測するのに用いられる分析方法です。病気になる確率の予測、ターゲットごとの商品・サービスの購入率などといった予測に使われます。

例えば、新商品シャンプーのWebサイトを立ち上げた場合、サイトを閲覧してから購入した層を「1」、サイトを閲覧しないで購入した層を「0」として集計します。その結果によって、Webページを立ち上げるほうが効果的なのか、そうでないかがわかります。

ABC分析

重要度に応じて、データをABCと順位付けしていく分析方法です。「上位約20%の顧客が、総売上の約80%を占める」など、「20:80の法則」としても知られる「パレートの法則」に基づいており、マーケティングや販売予測などに使われる分析方法です。

例えば、シャンプーの種類により売上構成比を分析してランク付けします。その結果、「A商品が売上の60%・B商品が30%・C商品が10%」だった場合、売上構成比のもっとも高いA商品に注力し、売り場面積を広げたり目立つところに商品を移動させたりする、といった施策が考えられます。

アソシエーション分析

ビッグデータを活用する「アソシエーション分析」は、近年誕生した分析手法です。どのような商品が同時に買われるかを分析して、一見すると関連性がないような商品同士の、同時に起こる(共起性のある)項目を分析することで隠れた関連性を探り、顧客やマーケット志向の発見につなげます。

例えばシャンプーAを購入する人は猫缶を買う、シャンプーBを購入する人は、マスク1箱を購入するといったものです。その結果、シャンプーAと猫缶を近い棚に置く、シャンプーBとマスクを一緒に並べる、といったレイアウト変更が考えられます。

データ分析をビジネスに活用するなら「The ROOM4D」のコンサルティングサービス

データをビジネスにうまく活用するには、データを分析する技術はもちろん、データに基づくビジネスゴールの設定・業務プロセスの構築といったデータドリブン経営を行う基盤なども必要です。

データの使い方を間違うと、不確かな方向に舵を切ってしまい、顧客や従業員から疑いを持たれる恐れもあります。データ分析を行う際は、現実と乖離していないか、誤ったデータを積み重ねていないか、などをよく確かめるようにしましょう。

より確実に正しいデータ分析の基に活用したいと考えているなら、データ分析において数多くの経験を持つ「The ROOM4D株式会社」が提供するサービスがおすすめです。

データを活用するためのシステム構築、AI・機械学習のシステム実装などを行う「データ活用コンサルティングプラン」、社内外のデータの整理~解析、それに基づいたコンサルティングを行う「データ分析支援プラン」、AIに関するトレーニングなどを行う「AIデータ活用研修プラン」があります。リアルタイム映像解析を用いたログデータの収集・分析も行っています。

データ分析・活用を通し、顧客・市場のニーズの変化に迅速・柔軟に応じることで、今後のビジネスをより発展させられるでしょう。

まとめ

データ分析は、目的を明確にしたうえで仮説を構築・検証してビジネス課題解決に役立てる手段として用います。目的によってさまざまな分析方法を使い分けるとさらに効果的です。データ利活用のコンサルティングサービス、「The ROOM4D株式会社」は、効率的なデータ分析と施策で、自社のビジネス課題を解決に導きます。

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