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AWS導入の手順をステップごとに解説!料金やセキュリティ対策についても紹介

AWS導入の手順をステップごとに解説!料金やセキュリティ対策についても紹介

AWSの導入を検討する際、「何から始めてどこまで設定すればよいのか」と迷う担当者は少なくありません。本記事では、初期設定から運用管理まで、実務で直面しやすい課題についてまとめました。自社対応だけでは難しい場合の解決策についても紹介します。導入前の不安を解消する手引きとしてご活用ください。

AWS導入・構築のステップ

AWSをスムーズに導入するには、適切な手順に沿って段階的に設定を進めることが必要です。本章では、AWS環境を立ち上げる際の基本的なステップと、押さえておきたいポイントについて解説します。

AWSアカウントの作成

まずは、AWSアカウントを作成します。メールアドレスを登録し、続いてクレジットカード情報の入力や電話番号を使った本人確認などの手順を経れば、アカウントが有効化されます。サインアップ時には、無料プラン(Free Plan)と有料プラン(Paid Plan)のいずれかを選択します。どちらのプランでも、アカウント作成時に100ドル分のクレジットが付与され、対象サービスの利用を通じて追加で最大100ドル分を獲得できます(合計最大200ドル、12か月間有効)。無料プランは最大6か月間利用でき、期間中は課金が発生しません。(※本情報は 2025年7月の仕様変更に基づいています)
期間終了後はアカウントが閉鎖されますが、90日以内に有料プランへ移行すれば復旧できます。有料プランでは150以上のすべてのAWSサービスにアクセスでき、クレジット残高を超えた分のみ従量課金となるため、段階的にAWSの利用を拡大できます。

IAMの設定

アカウントの作成後、最初に行うべきなのはIAMの設定です。すべての権限を持つ「ルートユーザー」アカウントを日常的に使用すると、セキュリティ上、重大なリスクが生じます。そのため、通常の作業は必要な権限のみを割り当てた「IAMユーザー」で行うのが基本です。あわせて、アカウント乗っ取りを防ぐMFA(多要素認証)も必ず有効化しましょう。パスワードに加えて別の認証要素を組み合わせることで、不正アクセスのリスクを抑えます。

VPCの構築

VPCは、クラウド上に構築する「自社専用の仮想ネットワーク空間」のことで、オンプレミス環境(自社でサーバーを保有・運用する形態)での社内LANに相当する役割を担います。VPC内に、外部公開用のエリアとデータベースなどを安全に運用するために外部から隔離した非公開のエリアを分けて配置します。用途に応じて通信経路を分離・制御することで、セキュリティと拡張性を両立したAWS環境を構築できます。

セキュリティグループの作成

次に、VPC内の通信を制御するために、セキュリティグループを作成して「仮想ファイアウォール」を設定します。ここで重要なのは、許可した通信だけを通過させるというルールを基本とし、WebサーバーならHTTP/HTTPS、管理用途ならSSHといった、必要最小限の窓口(ポート)のみを開放する点です。不要な通信経路を閉じることで、攻撃リスクを抑え、安全なアクセス環境を維持しやすくなります。

サーバー(EC2インスタンス)の構築と設定

サーバーの構築には、AWS内の仮想サーバーサービス「Amazon EC2」を利用します。EC2インスタンスを作成する際は、はじめにサーバーの基本テンプレートにあたる「マシンイメージ(AMI)」を選びます。Amazon Linux 2023やUbuntuなどから用途に合うものを選択します。続いて、SSH接続に必要なキーペアを作成しますが、秘密鍵(.pem)は作成時にしかダウンロードできないため、厳重な保管が欠かせません。これらの設定を終えたら、インスタンスの詳細設定に進みます。以上で起動までの準備は完了です。

AWS導入にあたっての注意点

AWSは柔軟性と拡張性に優れたクラウドサービスですが、導入前に重要なポイントを理解していないと、思わぬコスト増や運用負荷の拡大につながることがあります。ここでは、AWS利用時に特に理解しておきたい料金体系の仕組みや、責任共有モデル、そして基本的なセキュリティ対策について解説します。

AWSの料金体系

AWSの料金体系は、利用した分だけ支払う従量課金制が基本で、不要な固定費を抱えずに使える点にメリットがあります。ただし、インスタンスを停止し忘れると、想定以上の料金が発生して意図しない高額請求につながる恐れもあります。利用前に公式のAWS Pricing Calculatorなどでコストを試算し、料金の見通しを立てておくのがよいでしょう。

AWSの責任共有モデルとセキュリティ対策

AWSの責任共有モデルでは、AWSがハードウェアや施設など「クラウドそのもの」の安全性を守り、利用者はデータ保護やOS設定、暗号化といった「クラウド内部」のセキュリティを担います。つまり、「AWSを使えば自動的に安全」というわけではなく、利用者側の対策が不可欠です。

AWS導入後の運用と監視方法

AWSは導入して終わりではなく、稼働後も安定した運用と継続的な監視が求められます。以下では、AWSを利用し始めた後に確認しておきたい運用・監視の基本ポイントを解説します。

Amazon CloudWatchによるリソース監視

Amazon CloudWatchは、CPU使用率やディスクI/Oなどの多様なメトリクス(システムの稼働指標)を継続的に収集し、システムの異常をいち早く把握できる監視サービスです。特に、異常値を検知して管理者へ通知するアラーム機能は運用の要であり、障害の早期発見に大いに貢献します。さらに、しきい値を超えると、あらかじめ設定したAWS Auto Scalingポリシーに基づいてリソースが自動調整されます。これにより負荷の変動にも柔軟に対応でき、安定したサービス運用を実現できます。

セキュリティ監査とログ分析

AWS CloudTrailは、AWS環境で「いつ・誰が・何を実行したのか」を正確に記録する監査の中核となるサービスで、障害発生時の原因究明や、不正操作の追跡において極めて重要です。ログはAmazon S3(クラウド上のストレージ)へ長期保存でき、個々のイベントを詳細に確認できるため、監査対応や原因追跡の精度が向上します。さらに、Amazon GuardDutyを併用すれば、ログに潜む不審な挙動を自動で検知でき、外部からの攻撃の早期発見にもつながります。両者を組み合わせることで、AWS全体のセキュリティレベルをさらに高められるでしょう。

バックアップと障害復旧

システムを運用していく上では、万が一のトラブルに備えたバックアップ体制も不可欠です。AWS Backupを使い、EBSスナップショットやAMIを自動取得すれば、日常業務の負担を増やすことなく安定した体制を整えられます。さらに、特定拠点の障害に備えて、システムを複数のアベイラビリティゾーン(AZ)へ分散させる構成にすることも重要です。バックアップの自動化とMulti‑AZ(複数拠点で同時に運用する仕組み)を組み合わせることで、予期せぬ障害が発生しても迅速に復旧できる強固な基盤を構築できます。

AWS導入は社内と外注どちらでやるべき?

AWSを導入する際に検討すべきなのが、社内で構築・運用するか、それとも外部に委託するかという点です。判断にあたっては、どちらが優れているかを単純に比較するのではなく、エンジニアの確保状況や予算など、自社の事情に合った体制を選ぶことが大切です。

自社での対応を選べば、クラウド運用の知識が社内に蓄積され、トラブルや仕様変更にもスピーディーに対応しやすくなります。

一方、外注の場合は、AWSの専門家が構築を担当するため、セキュリティや運用継続性といった品質面で安定しやすく、社員はインフラ管理から離れ、コア業務に集中できます。最終的には「コスト」「スピード」「品質」「人材確保」の4つの観点から比較し、自社に最も適した方法を選ぶのがよいでしょう。

外部パートナーを活用する場合のポイント

AWSを自力で導入する場合、社内に認定資格を持つエンジニアがいなければ、学習に時間がかかるうえ、設定ミスによるセキュリティリスクも高まります。そこで頼りになるのがAWSパートナー企業です。安全な環境の構築を代行してくれるだけでなく、パートナー企業の請求代行サービスを利用すれば、日本円での請求書払いができるほか、AWS利用料が最大10%割引になるメリットもあります。なかには、組織内での複数アカウントの一元管理や、初期費用・代行手数料無料でのサポート提供といったケースもあります。技術面の不安を解消しつつ、コストや事務作業の負担も軽減できる有力な選択肢の一つです。

まとめ

AWS導入を成功させるには、アカウント作成からネットワーク構築、セキュリティ設定に至る各工程を計画的に進めることが不可欠です。従量課金制のため設定一つがコストに直結し、セキュリティ面でも設定の正確さが求められます。

加えて、運用開始後も、24時間体制での監視やサービスの安定稼働の維持など、自社だけで対応するには相当な負担が伴う場面が少なくありません。運用面の課題を解決するために、外部の専門パートナーによる支援サービスの活用も、有効な手段の一つです。

例えば、アイレットの「cloudpack」のように、高度な専門技術と24時間365日のフルサポート体制を兼ね備えたサービスを取り入れれば、運用負荷を抑えつつ、安全で安定したクラウド環境を実現できるでしょう。 

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