データ分析、データベース

企業データベースの強みを加速する分析基盤とは

近年、営業やマーケティングにも効率化が求められています。特にBtoBの営業・マーケティングではアプローチの対象となる企業(ターゲット)の情報をリッチにしていくことで、効率よく成果を生み出しやすくなるため、デジタルな施策が必要とされています。そこで注目されているのが企業データベースの活用です。ここでは企業データベースの活用方法や、成果に結びつく実現の方法などを解説しています。

企業データベースの強みを加速する分析基盤とは

データ分析の工程と関連ツールを紹介

企業データベースとは?注目される背景

まず、企業データベースの定義や概要、注目される理由について解説します。

企業データベースの概要

企業データベースとは、企業の属性情報を提供するデータベースサービスの総称です。代表的な活用方法としては「顧客情報の名寄せ」や「顧客企業情報のリッチ化」「与信管理」などが挙げられます。

企業データベースが注目される理由

企業データベースの活用により、営業・マーケティングの原資である「意味をもったターゲット情報」を効率よく獲得できるようになります。BtoBの営業・マーケティングでは、ターゲット企業の代表者名や財務情報、属する業界、規模、倒産リスクなどが非常に重要です。こうした情報がまとまって提供されることにより、「自社の製品やサービスを使ってくれそうか」「ニーズにマッチしているか」などをある程度判断できるからです。

また、取引を継続するうえでは財務状況や倒産リスクなども加味して与信管理を行う必要があります。こうしたリスクマネジメントの面でも有用な情報が得られます。

さらに近年は、ABM(アカウントベースドマーケティング)にも活用されています。ABMとは、一定の条件のもとにターゲット企業(アカウント)を選定し、ターゲットの属性やニーズに合致したアプローチを行う手法です。これまでの営業やマーケティングは、自社に興味関心を示してくれた企業を「リード」として集積し、その中から商談化や得意客化を行う方法が一般的でした。

これに対しABMは、まず自社と相性が良いと考えられる相手をターゲットとして抽出し、ターゲットが欲しているであろう情報をピンポイントで提供しながらアプローチする手法です。あらかじめ入念に的を絞るため、従来のリードありきのアプローチに比べて無駄が少なく、商談化に漕ぎつけやすいと考えられています。

また、数年前から普及し始めたインサイドセールスにも企業データベースが使われています。インサイドセールスでは、フィールドセールスのように訪問や電話営業から始めるのではなく、ターゲット企業から見込み客を抽出し、関係性を深めながら営業につなげていきます。そのため、最初のターゲット選定が非常に重要であり、この点で企業データベースが活用されているようです。

ABMやインサイドセールスは、正しく実行されるならばコストパフォーマンスに優れる手法です。ただし、どちらも「ターゲットありき」のスタイルであり、ターゲット選定の元となる情報の量と質が成功率を左右すると言えます。こうした背景の中で、ターゲット選定の原資を効率よく手に入れられる企業データベースの活用が広まっていると考えられます。

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企業データベースの真価は「分析基盤」で発揮される

次に、企業データベースの具体的な使われ方についてもう少し詳しく見ていきましょう。前述のABMは、今後ますます一般化していくと考えられます。そこで、企業データベースの活用方法をABMの観点から解説していきます。

ABMのステップ

一般的にABMは、下記3つのステップを経て実行されます。

ターゲット企業の選定

さまざまなデータソースから、自社と相性が良い(=商談や成約につながりやすい)企業をピックアップします。ターゲットが明確になることで営業やマーケティングに無駄が生じにくくなり、一貫性も生まれます。企業データベースはこのフェーズで活用されることが多いでしょう。

アプローチ

ターゲット企業が欲しているであろう情報を、どのような形で提供するかを決定し、実行に移します。一般的には、SEO対策が施されたWebコンテンツやホワイトペーパー、オンラインセミナー、メールマーケティングなどが対象となります。企業データベースに加えて、ERPやCRM、MAなどに蓄積された情報を参考にすることも多いようです。

分析と振り返り

アプローチがひととおり完了したあとは、営業部門とマーケティング部門が連携しながら、分析と振り返りを行います。「ターゲット企業は適切に選定できていたか」「マーケティングストーリーの導線が途切れていなかったか」「接点(チャネル)の選定は適切であったか」などを振り返り、改善を加えていくフェーズです。

このようにABMでは、企業データベースを活用してターゲット企業を選定し、次にCRMやSFAの情報と組み合わせながらアプローチの内容(広告やキャンペーン)を考えます。実際にアプローチを行ったあとは、広告データやキャンペーンデータなどCRMやSFA、MAなどに蓄積し、分析と振り返りを行います。こうした一連の施策を繰り返すことで徐々に精度が上がり、効率の良い顧客獲得につながっていくわけです。

企業データベースのみでは不十分

ただし、ABMを成果に結びつけるためには、企業データベースのみでは不十分です。なぜなら、ABMでは与信情報のアップデートや顧客情報のリッチ化など、頻繁に更新・再計算が必要な業務があり、これら全てを手動で行うとリソース不足に陥る可能性があるからです。したがって、更新・再計算などを自動化する分析基盤の確保が必要になってきます。

企業データベースサービスの多くはAPI連携によってデータを提供しています。APIを通じて入手したデータを蓄積・分析する基盤を持つことで、ABMの効率を高められるでしょう。

また、企業データベースと既存システムとの連携では、既存システムに蓄積された情報の粒度が異なることが問題になりがちです。こうした問題を解決するために、既存システムの外に基盤を持つことが求められます。

ABMは実施期間の長さに比例して精度が上がると言われています。そのため、継続的にデータを分析する基盤があると、効果を得られやすいでしょう。

企業データベース+AzureでABMを支援

Azureでは企業データベースを活用した営業・マーケティングの効率化に貢献する仕組みとして、複数の分析サービスを提供しています。ここでは、その一例を紹介します。

Azure Synapse Analytics

Azure Synapse Analytics は、データ統合やデータウェアハウス、ビッグデータ分析をワンストップで提供するサービスです。データの取り込みと探索、準備、変換、管理、提供を一貫して行うことができます。

Azure Data Factory

Azure Data Factoryは、ノーコードで構築可能なデータ分析基盤サービスです。さまざまな外部データソースと接続可能で、前述のAzure Synapse Analyticsの活用を促進します。

まとめ

ここでは、企業データベースが必要とされる理由や具体的な活用方法としてのABMなどについて解説してきました。ABMでは、ターゲット選定・アプローチ・分析を繰り返しながらアプローチ方法を調整していく必要があります。もし企業データベースの活用を検討しているならば、それに合わせてクラウド型の分析サービス導入も検討してみてはいかがでしょうか。

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