
この記事で分かること
- Microsoft 365(法人向け)のストレージの種類と、容量の決まり方
- SharePointとOneDriveの容量の計算方法
- 使用量の確認方法
- 容量が足りなくなったときの減らし方と、追加の方法
Microsoft 365の法人向けストレージは、組織全体で共有するSharePoint、ユーザーごとのOneDrive、メールの3つに分かれ、それぞれ容量の決まり方が違います。とくにSharePointは、基本の1TBにライセンス1つあたり10GBを足した、組織全体の共有枠です。この記事では、Microsoft 365のストレージ容量の仕組み、使用量の確認手順、足りなくなったときの対処法を、Microsoft公式情報をもとに解説します。
Microsoft 365のストレージは3種類に分かれる
Microsoft 365のストレージは、SharePoint、OneDrive、メールで容量の考え方が異なります。どこにデータを置くかで、使われる枠が変わります。
SharePoint・OneDrive・メールの違い
主な違いを表にまとめます。OneDriveの容量は、SharePointの組織全体の枠には含まれません。
| 種類 | 容量の考え方 | 主な用途 |
|---|---|---|
| SharePoint | 組織全体で共有する枠。1TB+ライセンスあたり10GB | チームや部署で共有するファイル、社内サイト |
| OneDrive | ユーザーごとの枠。Business系は1人あたり1TB | 個人の業務ファイル |
| メール(Exchange Online) | ユーザーごとのメールボックス。プランで異なる | メールの保存 |
Teamsのファイルの保存先
Teamsでやり取りするファイルは、Teams自体ではなく、SharePointやOneDriveに保存されます。チャネルのファイルは、通常、チームに紐づくSharePointサイトに保存されます。そのため、Teamsを使い込むほど、SharePointの枠が減ります。
SharePointのストレージ容量の計算方法
SharePointの容量は、1TBにライセンス1つあたり10GBを足した、組織全体の共有枠です。Microsoft公式のサービス説明にも、この計算式が記載されています。
基本の計算式は1TB+ライセンスあたり10GB
Microsoft 365 Business(Basic、Standard、Premium)、Microsoft 365 Enterprise、Office 365のプランでは、組織あたりの合計ストレージが、1TBと、ライセンスあたり10GBの合計になります。公式の例では、基本1TBのプランで100人のユーザーがいる場合、合計は2TBです。ユーザーが100人なら10GB×100人で1TB、これに基本の1TBを加えるという計算です。
容量は組織全体で共有され、追加もできる
この枠は、サイトごとに割り当てられるのではなく、すべてのSharePointサイトで共有されます。1サイトあたりの上限は、25TBです。ただし、実際に使えるのは、組織の合計枠の範囲内です。ライセンスを追加すると、10GBずつ増えます。
上限を超えると読み取り専用になる恐れがある
公式のサービス説明では、組織の合計ストレージは無制限ではなく、超過した状態が続くと環境が読み取り専用になる恐れがあるとされています。この場合、使用量を減らすか、容量を追加購入するまで、コンテンツの追加や変更ができなくなる可能性があります。また、公式のストレージ計画ページには、クォータを超えるとクラシックサイトの作成などがブロックされると記載されています。
プランによる違い
プランによって、基本の容量は異なります。次の点を押さえておきましょう。
| プラン | 組織の合計ストレージ |
|---|---|
| Microsoft 365 Business(Basic、Standard、Premium) | 1TB+ライセンスあたり10GB |
| Microsoft 365 Enterprise(E3、E5など) | 1TB+ライセンスあたり10GB |
| Microsoft 365 F1/F3、Office 365 F3 | 1TB(ライセンスによる加算なし) |
Microsoft 365 Businessのプランは、ライセンスを持つユーザーが最大300人までの、中小企業向けとされています。
OneDriveのストレージ容量
OneDriveの容量は、Business Basic、Standard、Premiumのプランで、ユーザーあたり1TBです。Microsoft公式のサービス説明で示されています。
プラン別のOneDrive容量
Microsoft 365 E3とE5は、ユーザーあたり1TBで、5TBまで増やせます。Microsoft 365 F3は、ユーザーあたり2GBです。F3のユーザーは、OneDriveを大量のファイル置き場には使えません。なお、組織全体の共有枠の制限は、引き続き適用されます。
OneDriveは個人の業務ファイル用
公式のサービス説明では、OneDriveは個人の業務ファイルを置くための場所とされています。部署や組織全体で使うデータや、システムのバックアップは、サポート対象外です。チームで共有するファイルは、SharePointに置きましょう。
Microsoft 365のストレージ使用量を確認する方法【3STEP】
使用量は、SharePoint管理センターの「アクティブなサイト」ページで確認できます。管理者権限が必要です。
STEP1:SharePoint管理センターを開く
Microsoft 365管理センターから、SharePoint管理センターを開きます。
STEP2:「アクティブなサイト」で全体の使用量を見る
「アクティブなサイト」ページの右上に、すべてのサイトで使われているストレージの量と、サブスクリプションのストレージの合計が表示されます。公式のストレージ計画ページでも、この場所での確認が案内されています。
STEP3:使用量の多いサイトを特定する
サイトごとの使用量を見て、容量を多く使っているサイトを探します。バージョン履歴などもストレージに含まれるため、ドキュメントライブラリの見た目のサイズより、大きく報告される場合があります。
ストレージが足りないときの対処法
対処法は、使用量を減らす方法と、容量を追加する方法の2つです。公式も、まず使用量の最適化を挙げています。
使用量を減らす
Microsoft公式のストレージ計画ページには、次の方法が紹介されています。
- 価値の低い古いバージョンを削除(トリミング)する
- サイトのごみ箱を空にする
- 使われていないコンテンツをMicrosoft 365アーカイブに移す
- 保持設定で、一定期間後にファイルを自動削除する
- SharePointの高度な管理で、非アクティブなサイトのポリシーを設定する
なお、バージョン履歴の制限は「自動」にすることが推奨されています。ごみ箱の中身も、組織の合計ストレージに含まれるため、定期的に空にしましょう。一部の機能には、追加のライセンスや料金が必要です。
容量を追加する
公式では、1GB単位で追加のストレージを購入するか、SharePointのライセンスを追加する方法が案内されています。ライセンスを追加すると、1つにつき10GBが加わります。また、組織の枠を超えた分を従量課金で使う、Microsoft 365 SharePoint Storageという選択肢もあります。いずれも追加の料金がかかるため、必要な量を見積もってから選びましょう。
ストレージ管理で失敗しないポイント
つまずきやすいのは、反映の遅れ、置き場所の混在、増え続けるバージョンの3点です。運用のルールを決めておくと防げます。
使用量の反映には時間がかかる
公式によると、ストレージ使用量が更新されるまでに最大48時間かかります。削除した直後に数字が変わらなくても、あわてず待ちましょう。
ファイルの置き場所を決める
個人のファイルはOneDrive、チームで共有するファイルはSharePointと、役割を分けて運用します。組織で使うデータがOneDriveに混ざると、人事異動や退職のときに管理が難しくなります。
定期的に棚卸しする
容量は、使われなくなったサイトや古いバージョンで、少しずつ増えていきます。四半期に1回などの頻度で、使用量の多いサイトを確認する習慣をつけましょう。
よくある質問(FAQ)
Microsoft 365のストレージ容量はどれくらいですか?
OneDriveは、Business系のプランでユーザーあたり1TBです。SharePointは、組織全体で、1TBにライセンスあたり10GBを足した容量です。メールは、Exchange Onlineのプランごとに異なります。
Microsoft 365のストレージ容量を増やすにはどうすればよいですか?
SharePointは、1GB単位で追加ストレージを購入するか、ライセンスを追加します。購入前に、不要なバージョンの削除やアーカイブなどで、使用量を減らせないかも確認しましょう。
SharePointの容量が上限に達するとどうなりますか?
超過した状態が続くと、環境が読み取り専用になる恐れがあります。その場合は、使用量を減らすか、容量を追加するまで、ファイルの追加や変更ができなくなる可能性があります。
OneDriveとSharePointの容量は別々ですか?
別枠です。公式のサービス説明では、ライセンスを持つユーザーごとに作られるOneDriveは、SharePointの組織の合計ストレージに含まれないと説明されています。
ストレージの使用量はどこで確認できますか?
SharePoint管理センターの「アクティブなサイト」ページで確認できます。ページの右上に、全サイトの使用量と、サブスクリプションの合計ストレージが表示されます。
容量の仕組みを知り、増える前に整理を始めよう
Microsoft 365のストレージは、SharePoint、OneDrive、メールの3つに分かれ、足りなくなるのはSharePointの共有枠であることが多いです。まず仕組みを理解し、使用量を定期的に確認して、増える前に整理する運用が効果的です。
この記事のポイントは次のとおりです。
- SharePointは、1TB+ライセンスあたり10GBの、組織全体で共有する枠
- OneDriveは、Business系のプランでユーザーあたり1TBで、SharePointの枠とは別
- 使用量は、SharePoint管理センターの「アクティブなサイト」で確認する
- 足りないときは、バージョンの削除やアーカイブで減らし、それでも足りなければ追加購入する
- 上限を超えると、読み取り専用になる恐れがある
まずは、SharePoint管理センターを開いて、現在の使用量と合計ストレージを確認してみましょう。余裕がある間に、ごみ箱の整理や古いバージョンの見直しを進めておけば、急な容量不足で業務が止まる事態を避けられます。










