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Goocle Cloud(旧GCP)とは?基本サービス・料金・導入のポイントを徹底解説

Goocle Cloud(旧GCP)とは?基本サービス・料金・導入のポイントを徹底解説

この記事で分かること

  • Google Cloud(旧GCP)の基本的な仕組みとAWS・Azureとの違い
  • 情シス担当者が押さえておきたい主要サービスの概要
  • Google Cloudの料金体系と無料枠の仕組み
  • 導入前に確認しておきたいID管理・権限設計のポイント
  • Google Cloudを導入するメリットと注意点

Google Cloudは、Google検索やYouTubeと同じインフラを企業や個人が利用できるクラウドサービスです。本記事では、Google Cloud(旧GCP)の基本的な仕組みから代表的なサービス、料金体系、そして情シス担当者が導入前に押さえておきたいポイントまでを体系的に解説します。読み終える頃には、自社での活用イメージと検討すべき論点が明確になります。

Google Cloud(旧GCP)とは?基本を整理

Google Cloudとは、Google社が提供するクラウドコンピューティングサービスの総称で、サーバー、ストレージ、データベース、AIなど様々なITリソースをインターネット経由で利用できます。以前は「Google Cloud Platform(GCP)」という名称でしたが、2022年に「Google Cloud」へと名称が変更されています。

最大の特徴は、Google検索やYouTube、Gmailといった自社サービスを支えているのと同じインフラを、企業や個人開発者が利用できる点です。Googleは検索エンジンで瞬時に数十億件の検索を処理し、YouTubeでは月間60億時間分の動画再生を支えています。こうした大規模処理を支えるインフラを、自前で構築することなく従量課金で利用できることが、Google Cloudを選ぶ大きな理由になっています。

Google Cloudの特徴

Google Cloudは、仮想マシンを提供するIaaS(Infrastructure as a Service)から、開発基盤を提供するPaaS(Platform as a Service)まで幅広いサービス階層をカバーしています。特にデータ分析基盤のBigQueryや、機械学習・生成AI関連のサービス群には強みがあり、Googleが長年培ってきたデータ処理技術がそのまま活かされています。また、Kubernetesをはじめとするオープンソースプロジェクトへの貢献度が高く、コンテナ技術との親和性も高いことが特徴です。

AWS・Microsoft Azureとの違い

クラウドサービスの検討では、Amazon Web Services(AWS)やMicrosoft Azureとの比較が必ず話題になります。3社とも仮想マシンやストレージ、データベースなど基本的なサービス構成は似ていますが、傾向として次のような違いがあります。

  • AWS:サービス数が最も多く、高度なカスタマイズ性を求める大規模システムに強みがある
  • Microsoft Azure:Microsoft 365やActive Directoryなど既存のMicrosoft製品との連携に強みがある
  • Google Cloud:データ分析・AI分野に強みがあり、IAMなどの権限管理がシンプルで学習コストを抑えやすい

権限管理がシンプルであることは、逆に言えば、AWSのような細やかな権限分割が難しい場面もあるということです。自社のセキュリティ要件と照らし合わせ、事前にポリシー設計を入念に行うことが重要です。

情シス担当者が押さえておきたいGoogle Cloudの主要サービス

Google Cloudには数百のサービスが存在しますが、まずは利用頻度の高い代表的なサービスをカテゴリ別に押さえておくと全体像を掴みやすくなります。

コンピューティング関連サービス

仮想マシンを自由に構成できるGoogle Compute Engine(GCE)、サーバーレスでアプリケーションを稼働できるGoogle App Engine、そしてコンテナ化されたアプリケーションを運用するGoogle Kubernetes Engine(GKE)が代表的です。GKEにはインフラ管理を柔軟に設定できる標準モードと、クラスタ構成を自動化するAutopilotモードがあり、運用体制に応じて選択できます。

ストレージ・データベース関連サービス

オブジェクトストレージのGoogle Cloud Storageは、アクセス頻度に応じてStandard・Nearline・Coldline・Archiveの4種類のクラスを使い分けられ、保管期間に応じたコスト最適化が可能です。リレーショナルデータベースが必要な場合はCloud SQL(MySQL・PostgreSQL・SQL Server対応)、NoSQLが必要な場合はFirestore(旧Datastore)が選択肢になります。

データ分析・AI関連サービス

Google BigQueryは、ペタバイト規模のデータに対してSQLクエリで高速な分析を行えるデータウェアハウスです。機械学習基盤としては、Vertex AIから発展したGemini Enterprise Agent Platformが提供されており、企業が生成AIを業務に組み込む際の統制機能も強化されています。

ネットワーク・アクセス管理関連サービス

仮想ネットワークを構成するVirtual Private Cloud(VPC)、Web攻撃からアプリケーションを守るCloud Armor、そして「誰が、どのリソースに、何をできるか」を制御するIdentity and Access Management(IAM)は、情シス担当者が特に理解しておくべきサービスです。IAMは事前定義ロールとカスタムロールを組み合わせて、業務に必要な最小限の権限のみを付与する「最小権限の原則」を徹底することが、安全な運用の前提になります。

Google Cloudの料金体系と無料枠の仕組み

Google Cloudの費用はサービスごとの従量課金制が基本です。ここでは、導入検討時に確認しておきたい料金の仕組みを整理します。

無料トライアルと無料枠

Google Cloudには「無料トライアル」と「無料枠」の2種類があります。無料トライアルは新規ユーザー向けの制度で、登録後90日間、300ドル相当のクレジットを利用できます(2026年7月時点、Google公式ヘルプで確認)。一方、無料枠は各サービスごとに毎月無料で使える利用量があらかじめ決まっている仕組みで、無料トライアル終了後も継続して利用できます。無料トライアル期間が終了しても自動的に有料アカウントへ切り替わることはなく、手動でアップグレードしない限り課金は発生しません。

主要サービスの料金目安

料金はサービスやマシンタイプ、リージョンによって細かく変動するため、正確な金額は必ず公式の料金ページや料金計算ツールで確認する必要があります。目安として、汎用的なマシンタイプ(vCPU1・メモリ4GB程度)の仮想マシンであれば1時間あたり数円〜十数円程度、オブジェクトストレージであれば1GBあたり月数円程度から利用できます。BigQueryのように、クエリの処理データ量に応じて課金されるサービスもあるため、想定する利用パターンに応じた見積もりが欠かせません。

コストの想定外増加を防ぐポイント

従量課金制であるがゆえに、設定ミスや想定を超えるアクセスによってコストが膨らむリスクも存在します。Cloud Billingの予算アラートを設定しておけば、請求額が一定のしきい値を超えた際に通知を受け取れます。ただし、予算アラートはあくまで通知機能であり、支出を自動的に止めるものではない点には注意が必要です。加えて、過去の利用傾向から外れた課金を検知する「コスト異常検知」や、リソース使用量そのものに上限を設ける「割り当て(Quotas)」もあわせて活用すると、多層的にコストを管理できます。

導入前に情シス部門が確認しておきたいポイント

Google Cloudを個人の検証環境として使う場合と異なり、企業として組織的に導入する際には、あらかじめ整えておくべき基盤があります。

組織(Organization)とID基盤の設計

企業としてGoogle Cloudを利用する場合、最初に行うべきは「組織(Organization)」の作成です。組織はGoogle WorkspaceまたはCloud Identityのドメインと1対1で紐づき、その配下にフォルダ・プロジェクトという階層構造を設計します。組織を作成せずに個人アカウントで個々にプロジェクトを立ち上げてしまうと、いわゆる「野良プロジェクト」が発生し、統制の効かない状態になりやすいため注意が必要です。既にGoogle Workspaceを利用している企業であれば、そのドメインに紐づく形で組織リソースを設計できます。

IAMによる権限設計と責任共有モデルの理解

Google Cloudのセキュリティは、Googleと利用企業が責任範囲を分担する「責任共有モデル」を前提としています。Googleはデータセンターやネットワーク基盤といった「クラウドそのもの」を守り、利用者はOSやアプリケーション、アクセス権限といった「クラウドの上」の部分に責任を持ちます。IAMの権限設計を誤ると、意図しないデータアクセスや操作ミスに直結するため、事前定義ロールを基本に、最小権限の原則を徹底した設計が求められます。

ベンダー選定・社内稟議で比較すべき観点

AWSやAzureと比較検討したうえでGoogle Cloudを選定する場合、技術的な機能比較だけでなく、以下のような観点を整理しておくと、社内での説明や稟議がスムーズになります。

  • 既存のID基盤(Google Workspace、Microsoft Entra IDなど)との親和性
  • 監査ログや権限管理など、社内のセキュリティポリシーへの適合状況
  • リージョン数やサポート体制など、事業継続性(BCP)の観点
  • 想定するワークロードにおけるコスト試算(シンプルな構成かどうか)

特に、日本語の技術情報がAWSと比べて少ない傾向にある点や、AWS・Azureと比べてリージョン数が少ない点は、グローバル展開や障害対応を検討する際に考慮しておくべきポイントです。

Google Cloudを導入するメリット・デメリット

メリット

Google Cloudの主なメリットとしては、ハードウェアへの初期投資が不要になる点、利用量に応じてスケールアップ・スケールダウンが容易な点、そしてBigQueryをはじめとするデータ分析・AI関連サービスが充実している点が挙げられます。また、IAMなどの権限管理がAWSと比べてシンプルなため、学習コストを抑えて使い始めやすいという声もよく聞かれます。Google Workspaceを既に利用している企業であれば、ID基盤を統一しやすいことも利点です。

デメリット・注意点

一方で、AWSと比較して日本語の技術情報や国内での活用事例が少ない傾向にあり、公式ドキュメントも一部翻訳が追いついていない箇所があります。また、AWSやAzureと比べてリージョン数が少なく、グローバル展開時には利用可能なサービスがリージョンによって異なる点にも注意が必要です。権限管理がシンプルな分、AWSのような細やかなカスタマイズには限界があるため、事前にセキュリティ要件を明確にした設計が欠かせません。

Google Cloud導入の進め方

情シス担当者が実際に検討・導入を進める際の流れを4つのステップで整理します。

  1. STEP1:利用目的とワークロードの整理 どの業務・システムをGoogle Cloudへ移行するのか、想定されるアクセス量やデータ量を整理し、AWS・Azureとの比較検討を行います。
  2. STEP2:無料トライアルでの検証 無料トライアルの300ドル分のクレジットを活用し、実際の操作感やパフォーマンスを検証します。この段階で料金計算ツールを使い、本番運用時のコスト試算も行っておくと安心です。
  3. STEP3:組織・ID基盤・権限設計 組織(Organization)の作成、Google WorkspaceまたはCloud Identityとの連携、IAMによる権限設計など、統制の基盤を整えます。
  4. STEP4:本番移行と運用体制の構築 監査ログの有効化、予算アラートの設定、監視体制の構築など、安定運用に向けた仕組みを整えたうえで本番移行を行います。

Google CloudとGCPは何が違うのですか?

同じサービスです。以前は「Google Cloud Platform(GCP)」という名称でしたが、2022年に「Google Cloud」へと名称が変更されました。現在でも「GCP」という略称で呼ばれることが多くあります。

Google CloudはAWSと比べて何が違いますか?

サービス数の豊富さや高度なカスタマイズ性ではAWSに強みがある一方、Google CloudはBigQueryなどのデータ分析・AI分野に強みがあり、IAMなどの権限管理がシンプルで学習コストを抑えやすい傾向があります。シンプルな構成でコスト効率を重視する場合はGoogle Cloud、複雑なカスタマイズが必要な大規模システムではAWSが選ばれる傾向にあります。

Google Cloudは無料で使えますか?

新規ユーザー向けに90日間300ドル相当の無料トライアルが用意されているほか、多くのサービスに毎月無料で使える「無料枠」が設けられています。無料枠を超えて利用した場合は従量課金制で料金が発生するため、予算アラートなどを設定しておくと安心です。

企業として導入する場合、まず何から始めればよいですか?

個人アカウントでプロジェクトを乱立させるのではなく、まず「組織(Organization)」を作成し、Google WorkspaceまたはCloud Identityと連携させることが出発点になります。そのうえでIAMによる権限設計を行い、業務に必要な最小限の権限を付与する運用ルールを整えることが重要です。

Google Cloudのセキュリティは十分ですか?

Google自身はデータセンターやネットワーク基盤の防護に責任を持ちますが、その上で構築するアプリケーションやアクセス権限の設定は利用者側の責任です。この「責任共有モデル」を理解したうえで、IAMやファイアウォール、監査ログなどを適切に設定することで、初めて安全な運用が実現します。

Google Cloudの全体像を理解し、自社に合った活用を検討するために

本記事では、Google Cloud(旧GCP)の基本的な仕組みから、コンピューティング・ストレージ・データ分析・AIといった代表的なサービス、料金体系と無料枠の仕組み、そして情シス担当者が導入前に確認しておきたい組織設計・権限管理のポイントまでを解説しました。

  • Google Cloudは2022年にGCPから名称変更された、Google社が提供するクラウドサービス
  • データ分析・AI分野に強みがあり、IAMなどの権限管理がシンプルで扱いやすい
  • 無料トライアル(90日間300ドル相当)を活用し、本番導入前に検証することができる
  • 企業として導入する際は、組織(Organization)の設計とIAMによる権限管理が統制の土台になる

まずは無料トライアルを活用して実際の操作感を確認しつつ、自社のID基盤や権限設計をどう組み立てるか、社内で議論を始めてみてください。

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