大規模なVDIを成功に導くポイントとは?導入失敗から学ぶ法則を紹介

大規模なVDIを成功に導くポイントとは?導入失敗から学ぶ法則を紹介

VDI(ヴァーチャル・デスクトップ・インフラストラクチャ)は、一般的に仮想デスクトップを指し、クライアントがサーバ上で管理されたデスクトップ環境にアクセスすることで、接続する場所を問わずいつでも自身のデスクトップ環境を利用できる技術です。

VDIはビジネスにおける利便性と優位性を大いに高める技術として注目され、テレワーク導入が活発化した現代においてその注目度は増しています。本記事を読まれている方の中にも、テレワーク導入等に際してVDIを検討されている経営者やIT担当者は多いのではないかと思います。

本記事では「大規模なVDIを成功に導くポイント」を紹介しております。ただしそれだけでなく、多くのVDI導入企業がハマりがちな「落とし穴」についても解説しておりますので、VDI導入における実用的な知識としてご理解いただけたら幸いです。

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VDIはなぜ注目されている?

まずはVDIを構築することで具体的にどのようなメリットがあるのかを再確認していきましょう。

2019年4月に働き方改革関連法案が施行されたことで長時間労働の是正、正規/非正規雇用社員の不合理な処遇差の解消、多様な働き方の実現などの要件を盛り込んだ法案が適用し、ワークスタイルの変革に乗り出す企業が増加しました。加えて、2020年4月に発せられた新型コロナウイルス感染症拡大に伴う緊急事態宣言によって、テレワーク導入率が全国的に急増したのはまだ記憶に新しいでしょう。

こうした時代背景に伴い注目度が上昇したVDIには、「オフィスに出社せずに、オフィスと同じ環境で仕事ができる」という大きなメリットがあります。VDIは仮想化されたサーバ上にてデスクトップ環境(OSやアプリケーション等)を集約管理し、ネットワークを通じてアクセス、画面出力による利用を可能にする技術です。そのため、社員が自宅にいようとカフェにいようと、オフィスにいる時と全く同じデスクトップ環境で仕事ができるため、テレワーク時の仕事効率を維持しながらワークスタイルの変革を実施することが可能になります。また、全てのデータはサーバーに集約されていることからセキュリティ確保という点においても優れています。

VDIとそれをクラウドサービスとして提供するDaaS(デスクトップ・アズ・ア・サービス)をとりまく国内市場は、2018年~2023年までに年間平均成長率4.2%で拡大し、2023年には市場規模が8,858億円、ユーザー数は772万人まで拡大することをIDC Japanが発表しています。

しかしながら、VDI導入にあたり注意しなければならない落とし穴がいくつかり、これを無視するとVDI導入が失敗に至るケースもあります。

こんなにあった!VDI導入の落とし穴

では、導入計画段階から順を追ってその落とし穴を確認していきましょう。

落とし穴1. ワークスタイルごとのサービス選択

ワークスタイルは社員の役割/役職ごとに異なり、要求されるリソースも当然異なります。例えば一般事務職と研究/開発職とでは必要とするCPU性能はメモリ容量に差があり、こうしたワークスタイルの違いを考慮せずにVDIを構築すればパワー/ヘビーユーザーの要求に応えられない可能性がありますし、余裕を持たせて一律のリソースを設定すればVDI全体として非常に高いコストがかかることになります。

落とし穴2. 工夫なしのサイジングによるレスポンス悪化

VDI計画段階においてサイジングは「生命線」とも言えるべき作業です。サイジングを見誤るとVDI動作が遅くなり、ビジネス上のトラブルが発生する可能性が高くなります。問題は、サイジングを実施する際に「一般的な数値」に頼ることです。VDIは共有システムのため、CPU処理やディスク性能(IOPS)が低い環境になる可能性があります。そのため物理環境での「当たり前」をそのまま持ち込んでしまうとレスポンス悪化につながります。

落とし穴3. 見過ごされやすいアプリの動作検証

VDI導入において軽視されがちなのが「アプリの移行」です。IT管理者からすればVDI構築のためのインフラを重視しますが、実際にVDIを利用するエンドユーザーから見れば最も重要なのはアプリの動作です。このギャップからアプリの動作検証を実施しないままVDIに踏み込むケースが多く、結果的に特定のアプリがVDI環境で動作しなかったなどのトラブルに繋がります。

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落とし穴4. ビッグバン方式の移行によるトラブル

VDI環境への移行に際し、全デスクトップを一斉に移行する方法を「ビッグバン方式」と呼びます。これは一見効率的な方法ですが、リリース当日のデータ移行が膨大なトラフィックをうみ、システムやアプリケーションが動かなくなるなど大規模なトラブルに見舞われるリスクが非常に高くなります。一旦トラブルが発生すれば、原因究明や復旧のために多くの時間とコストを割くことになるでしょう。

落とし穴5. 無くならない運用管理の負担

VDIは運用にかかる工数は削減されますが、サーバ上で全てのデスクトップ環境を管理することになるので、安定稼働に対する要件はむしろ増加します。さらに、物理環境ならデスクトップごとのトラブルで収まっていたことが、VDIでは全社的なトラブルに発展する可能性もあります。このため、今までとは違う運用管理の視点が必要となり、必ずしも運用管理負担が軽減されるわけではありません。

大規模なVDIを成功に導くポイント

それでは、上記に列挙したVDI導入の落とし穴を踏まえながら、大規模なVDIを成功に導くポイントをご紹介します。

ポイント1. ワークスタイルごとのリソース利用実態の把握

一般的にVDI環境ではハードウェア/ソフトウェア費用が高額になる傾向があるため、これを防ぐためにワークスタイルごとのCPU性能やメモリ容量、ストレージI/Oなどのリソース利用実態を把握することが第一関門突破の鍵です。

ポイント2. 正確なアセスメントに基づいたサイジングの実施

エンドユーザーが使用しているクライアントに測定ツールを導入し、どれくらいの負荷があるかを計測し、事前のアセスメントを徹底します。実測値に基づいてサイジングを行うことでレスポンス悪化を防げます。

ポイント3. 入念かつ一定時間にわたるアプリの動作検証

2019年9月にMicrosoft Azure上で提供が開始されたMicrosoftのWVD(Windows Virtual Desktop)は、小規模環境におけるPoCなどを容易に実行でき、上記の動作検証にも有効です。また、Windows10への移行も含めて検討した結果、アプリの動作に問題のあったものは、Windows7の延長サポートで一時的に延命させることも検討可能となっています。

ポイント4. 段階方式によるVDI導入でリスクを最小限に

段階方式によるVDI導入は完了までの期間は長くなりますが、障害が発生した場合でもリスクを最小限に抑え、問題の切り分けも容易に行えるのが可能です。

ポイント5. VDI環境における運用メニューやフローの見直し

VDIでは1台のサーバ上で複数のデスクトップ環境が稼働しているため導入前と同様に必要なマスタ管理、端末管理、サポートなど集約されたデスクトップ環境の新しい運用メニューとフローの見直しが必要です。さらに、定期的なサイジングやリソースの再設定なども欠かせません。

いかがでしたでしょうか?今回はVDI導入で見落とされがちな落とし穴や導入を成功に導くためのポイントをご紹介しました。例えば大規模VDI導入に定評のあるTIS株式会社ではVDI導入および運用1万4,000台の実績から、大規模なVDIを成功に導くためのソリューションを提供しています。VDI導入を検討されている場合は、ぜひTIS様にお声がけして見てはいかがでしょうか?

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