初心者必見!仮想デスクトップ(VDI)とは?7つの特徴で基礎を理解する

初心者必見!仮想デスクトップ(VDI)とは?7つの特徴で基礎を理解する

多くのビジネス課題を解決するための仮想デスクトップ。読者の方々もなんらかの形で仮想デスクトップに興味を抱いていたり、導入を検討していたりする方々も多いのではないでしょうか。

そして、ソフトウェアやハードウェアの発展にともない、仮想デスクトップ分野で従来難しいと言われていた高度なグラフィックス処理や動画への対応も問題なく動作するようになっており現実的な選択肢として今、注目されています。今回は、この仮想デスクトップについて初心者に向けて基礎からご紹介いたします。

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WVDの提供で仮想デスクトップがより短かになる

仮想デスクトップは、従来、シトリックス システムズ社の「Citrix XenDesktop(シトリックス ゼンデスクトップ)」やVMware社の「VMware Horizon(ヴイエムウェア ホライゾン)」などが有名な製品です。これらは現在、オンプレミス環境のみならずMicrosoft Azureなどのクラウド環境でも動作するようになっています。ちなみに、それぞれAzure上で動作する製品は「Citrix Cloud on Microsoft Azure」、「VMware Horizon Cloud on Microsoft Azure」と呼ばれています。

そして、米国時間2019年9月30日、マイクロソフト社は、WindowsデスクトップとアプリケーションをMicrosoft Azure上で数分以内にデプロイ、スケーリングできる「Windows Virtual Desktop(WVD)」の一般提供を日本を含む全世界で開始したと発表しました。

このようにマイクロソフト社が市場に本格的に参入したことによりユーザー企業にとってはより製品の選択肢が増えたことは喜ばしいことではないででしょうか。

「仮想デスクトップ」とは?

一般的に仮想化とは、ハードウェアリソースを物理構成にとらわれず論理的に統合したり、分割する技術の総称です。例えばサーバー仮想化であれば、1台のサーバー上で複数台のサーバーがあるかのように論理的に分割して、それぞれにOSやアプリケーションを動作させることが可能な技術を指します。

それでは仮想デスクトップ(VDI)とは何なのでしょうか?

通常、私たちは仕事を行うときにクライアントPC(デスクトップPC、ラップトップ)を利用します。そのPCには、WindowsなどのOSがインストールされていることでしょう。そして、OSだけでは何もできませんからMicrosoft OfficeやWebブラウザなど各種アプリケーションを利用して仕事を行います。そのときに全てのアプリケーションは手元のクライアントPCにインストールされています。これが仮想デスクトップを行わない通常のスタイルになります。

一方、仮想デスクトップでは、このOSやソフトウェアがクライアントPCにインストールされていません。OSや各種ソフトウェアは、すべてサーバー上に集約されて動作します。仮想デスクトップでは本来クライアントPCにあるはずのソフトウェアをサーバー上で稼働させ、ネットワークで接続されたクライアントPCがサーバーからプログラムを実行することでソフトウェアが利用できるようになるのです。サーバーで実行されてる状態を画面転送によりクライアントPCへ転送されるため、あたかも手元で動作しているかのように動作します。すべてのデスクトップ環境が、サーバーに集約されることから仮想デスクトップと言われているのですね。

 

仮想デスクトップの特徴とメリット

ここでは通常のPCにはない仮想デスクトップの特徴についてご紹介します。

クライアントには一切データは残らない

仮想デスクトップでは、すべての実行環境はサーバーです。画面情報だけをクライアントに配信し、ユーザーが配信された画面を見ながらマウス操作をした際にはマウス情報をサーバーへ送信しサーバー側で処理が行われます。つまり、すべてのデータはサーバーに存在し、クライアントには一切データが残らないという特徴があります。これはセキュリティを担保する上で仮想デスクトップが非常に有効な手段たる所以でもあります。

どこからでも自分のデスクトップにアクセスできる

デスクトップ環境はサーバーに存在するため、そのサーバーにアクセスできるネットワークさえあれば自席、自宅、出張先、会議室などどこからでも自分のデスクトップ環境にアクセスできるようになります。このことから積極的にモビリティを取り組む企業やワークスタイル変革を行う企業に有効な手段たる所以でもあります。

従業員の生産性向上

今までのデスクトップ環境の管理は、アプリケーションのインストールやパッチ適用などを従業員に強いる場合がありました。従業員はシステムのプロフェッショナルではないため多くの時間を要したり、一度問題が発生した場合には仕事が中断する場合もあったのではないでしょうか。仮想デスクトップでは、すべてはサーバーに集約されており専任のシステム管理者が、一括で最新のソフトウェアにアップグレードしたりパッチを適用したりするため従業員は自身の仕事に集中することができます。

災害対策や事業継続性への対応

仮想デスクトップを利用すれば、自然災害や異常気象などで多くの人々が出社できないなどといった場合にでもユーザーは自身のデスクトップ環境にアクセスすることが可能になります。これにより仮想デスクトップは災害対策に有効となります。

 

マルチデバイスに対応

仮想デスクトップはクライアントデバイスに依存せずにアクセス可能です。例えばサーバー側のWindowsに対してMacからアクセスすることもできます。ユーザーはサーバーにログインすることでクライアント環境に自身のWindowsデスクトップ環境が配信されてきます。ちなみにWindows Virtual Desktop(WVD)では、「Windows」「Android」「Mac」「iOS」、HTML 5でWVDクライアントアプリが利用できるようになっています。

動画やCADなども快適に動作

数年前仮想デスクトップが登場した当初は、動画やCADなどを扱うような高度なグラフィックアプリケーションは仮想デスクトップに不向きであると言われていました。これはサーバー環境におけるGPUの有効活用の問題やネットワークによる遅延などが原因でスムーズな動作ができなかったからです。しかし、最近ではGPUの仮想化技術の進展やネットワーク有効活用が進んできており、これらの問題は解決されるようになりました。

 

実行環境やサービスの多様化

最近の仮想デスクトップソフトウェアは、オンプレミス環境のみならずMicrosoft AzureやAWS上などIaaS環境で動作させることも可能になっており企業ニーズに応じて柔軟な展開が可能です。また、この仮想デスクトップをサービスとして提供するDaaS(Desktop as a Services)なども増えてきています。ちなみにWindows Virtual Desktop(WVD)はDaaSということになります。

 

仮想デスクトップの課題点

ここまで仮想デスクトップのメリットについて述べてきましたが、課題はないのでしょうか。仮想デスクトップの課題についてご紹介します。

ネットワーク環境の整備が必要

仮想デスクトップではサーバーと自身のエンドポイント(PCなど)がネットワークで接続された状態でなければ利用できないため、ネットワーク障害などが発生すると利用できなくなります。この点はインターネット環境に障害があると利用できないクラウドサービスと同じです。従ってネットワーク環境の整備が必要になり、障害時も対応できるようにしなければなりません。

 

情報システム管理の負荷

デスクトップ環境の管理においてユーザーに強いる負荷は低減することは前述しました。その一方でサーバーにデスクトップ環境が集約することになりますので、それらを情報システム部門が管理する必要があります。Windows Virtual Desktop(WVD)などの登場で管理は非常にしやすくなったものに自社の環境管理は必要です。そして、ここでのポイントは、仮想デスクトップ製品を導入する際に管理のしやすさも注目して製品を選定することをお勧めします。また、大手システムインテグレーターのサービスとして運用アウトソーシングを提供しているケースもあります。外部に委託することも検討してみてはいかがでしょうか。

 

いかがでしたでしょうか?自身のデスクトップ環境にあらゆる場所からアクセスできることは非常に便利ですよね。今回は仮想デスクトップの基礎に関してご紹介しました。 まずは手軽にWindows Virtual Desktop(WVD)を利用してみてはいかがでしょうか?

初心者必見!仮想デスクトップ(VDI)とは?7つの特徴で基礎を理解する

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