機械学習とディープラーニングの違い、その最適な活用シーンとは?

機械学習とディープラーニングの違い、その最適な活用シーンとは?

人工知能が多方面で活躍する中、「機械学習」と「ディープラーニング(深層学習)」という2つの言葉が注目されています。どちらも、人工知能に関連する学習方法なのですが、どういった違いがあるのでしょうか?本稿では、今、最もホットなITトレンドである「機械学習」と「ディープラーニング」の違いについて解説していきます。

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機械学習とは?

現在、世界で活躍している人工知能にはいくつかのタイプがあります。画像認識に特化したもの、音声認識に特化したもの、自然言語処理に特化したもの。それぞれの人工知能では、一般的に「機械学習」という学習方法によってその性能を向上させています。

では、画像認識を例に具体的な学習方法をご紹介します。目の前の「赤いリンゴ」と「青いリンゴ」があります。人は、それを視覚的に見ただけで「赤いリンゴと青いリンゴ」を区別できます。しかし、何も学習していないコンピューターにはそれができません。そこで、赤いリンゴと青いリンゴの画像をコンピューターに大量に読み込ませます。その際に、「これは赤いリンゴです」「これは青いリンゴです」といったデータを付け加えながら、「色に着目して識別しなさい」という命令を与えます。

するとコンピューターは、データが付け加えられていない画像を見ても、それら「赤いリンゴと青いリンゴ」だということを判別できるようになります。ちなみに、こうした学習方法を「教師あり学習」と呼びます。

これに対して、他にも2種類の機械学習が存在します。「教師なし学習」と「強化学習」です。教師なし学習とは、画像にデータを付け加えずに、コンピューター自ら分類するように学習する方法です。一方、強化学習は「最終的なゴール」を設定し、それに向かった最適な答えを導き出すための方法を模索するやり方です。

たとえばサッカーに置き換えて考えると、「パスが通ったら1点」「得点が決まれば10点」といったように、結果の1つ1つに評価を与えます。そうしたより高い得点を目指すように、トライ&エラーを繰り返すようなプログラムを組み込み、より良い答えを導き出すことを目標とします。

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以上「教師あり学習」「教師なし学習」「強化学習」の3つが機械学習に分類される学習方法です。

ディープラーニングとは?

機械学習とディープラーニングはまったくの無関係ではありません。ディープラーニングは機械学習の発展形です。そこには、人の神経回路を真似た技術であり「ニュートラルネットワーク」が大きく関係しています。

機械学習ではリンゴの色や判断基準、最終的なゴールといった情報を与えながら学習していくのに対し、ディープラーニングにはそうした情報が不要です。「何をもってリンゴとするのか?」「何に目を付けて2つのリンゴを区別するのか?」といった判断基準を自ら学習します。つまり、より人間らしい学習をするのがディープラーニングを搭載した人工知能というわけです。

たとえば、2017年には人工知能が当時の囲碁トップ棋士に勝利したというニュースが話題になりました。この人工知能はディープラーニングによって学習を続け、世界トップ棋士にも勝利しました。人工知能が囲碁でプロ棋士に勝利するにはまだ10年かかると言われていた矢先だったので、衝撃を受けた方も多いでしょう。

しかしこれこそが、ディープラーニングが持つ大いなる可能性です。ディープラーニングを搭載した人工知能の成長は早く、人には不可能な速度でトライ&エラーを繰り返し、最良の結果を導き出すプロセスが備わります。

ディープラーニングの活用方法

では、ディープラーニングを用いて高度な人工知能を作ることで、どのような活用方法があるのでしょうか?

1.自動運転車

ポピュラーかつ最近の話題になっている活用方法が自動運転車です。AIが交通状況を把握しながら自動的に車を走行させる自動運転車は、もうすぐ実用段階に入ろうとしています。埼玉工業大学は、自動運転の実用化に向けた研究・開発を積極的に取り組む中、スクールバスの自動運転の導入に向けて、公道による実証実験を2019年12月23日から開始すると公表しています。

参考:埼玉工業大学『埼玉工業大学、自動運転によるスクールバスの実証実験を開始』

自動運転車には現在、さまざまな課題が残されていますが、技術はすでに確立されており公道での実証実験が多方面で繰り返されています。これからは徐々に、実用化に向けて政府と協業したプロジェクトが推進していくと予測されます。

2.医療診断

ディープラーニングを搭載した人工知能では医療の現場でも活躍しています。診断は熟練の医師でも病状を把握することが難しいケースもあり、病気の早期発見が遅れ、治療が間に合わないこともあります。また、体調が悪くても診療に足を運ぶことが億劫で、病状が悪化するケースも少なくありません。

その際に有効なのが人工知能による医療診断です。人工知能が診察データをもとに、過去の膨大な診療情報から患者の病状を的確に診断します。時には熟練の医師でも診断が難しい病状を特定するため、今後の医療現場での活用が大いに期待されています。

3.高度な画像認識

機械学習を搭載した一般的な人工知能と、ディープラーニングを搭載した高度な人工知能における画像認識の違いは、「判別基準の学習」にあります。機械学習はあらかじめ定義されたプログラムに従った学習し、判別基準を作ります。一方、ディープラーニングは独自に判別基準を作りますので、プログラムではうまく表現できない基準を作り、独自に画像を識別できる可能性があります。

たとえば、過去に起きた重大犯罪における犯人の顔画像を大量に取り込み、その共通する特徴を見つけ出します。更に、防犯カメラに映る人々の顔を認識しながらその特徴に該当する人を見つけ出し、犯罪を未然に防ぐなどの活用方法も考えられるでしょう。

ディープラーニングを搭載した人工知能ならば、こうしたSF染みた活用も大いに期待できるのです。

4.危険予知

自然災害、テロ、犯罪、サイバー攻撃など我々はあらゆるリスクにさらされながら生きています。もしもこれらの危険を予知できるとしたら?より安心安全な暮らしが待っています。こうした危険予知は決して不可能ではなく、ディープラーニングを搭載した人工知能によって可能になります。

5.レコメンデーション

人の興味や関心は言葉では言い表せないものであり、機械学習ではその人に合ったモノやサービスのレコメンドに限界があります。一方、ディープラーニングを搭載した人工知能は、そうした言葉ではいい表せない興味や関心を情報化し、その人に最適なレコメンドを行うことでビジネス効率のアップが期待できます。

 

以上のように、ディープラーニングの可能性は無限に広がっています。また、現在では「人工知能がより性能の高い人工知能を生み出す」といった実験もされており、高度な人工知能を作り出すことが容易になっています。皆さんも、ディープラーニングという技術に着目し、人工知能に未来について思いを巡らせてみてはいかがでしょうか?

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