
この記事で分かること
- Copilotのカスタム指示とは何か、メモリとの違い
- Copilot Chatでのカスタム指示の設定手順
- 回答の質が上がる書き方のコツと例文
- ノートブックのカスタム指示と、組織で使うときの注意点
Copilotのカスタム指示は、回答のトーンや形式といった「毎回伝えたいルール」を、一度設定して使い続けるための機能です。Copilot Chatの個人用設定から、数ステップで登録できます。この記事では、カスタム指示の概要、設定の手順、書き方のコツ、ノートブックでの使い方、導入時の注意点を、Microsoft公式情報をもとに解説します。
Copilotのカスタム指示とは?回答の出し方を設定する機能
カスタム指示は、Copilotにどう答えてほしいかを、あらかじめ登録しておく機能です。Microsoft公式でも、Copilotに覚えておいてほしい大切な情報や、コミュニケーションの好みを伝えるものと説明されています。
一度設定すれば、以降の会話に反映される
公式サポートページによると、カスタム指示を保存すると、以降のCopilotとの会話で、その好みが覚えられ、回答の調整に使われます。例として、公式は「会議を要約するときは、段落ではなく箇条書きで重要事項を示す」という指示を挙げています。毎回の入力の手間を減らし、出力の形式をそろえやすくなります。
メモリ・チャット履歴・一時チャットとの違い
Copilotの個人設定には、カスタム指示のほかに、メモリ、チャット履歴、一時チャットがあります。公式の説明をもとに整理します。
| 機能 | 内容 | 設定の主体 |
|---|---|---|
| カスタム指示 | 回答の出し方や、伝えたい情報を自分で書いて登録する | 自分で入力する |
| Copilotメモリ | 過去の会話から、好みや仕事の目標などの重要事項を自動で保存する | 自動で保存される |
| チャット履歴 | 過去の会話を記録し、次の回答の参考にする | 自動で保存される |
| 一時チャット | メモリや履歴を使わず、保存もしない会話 | 会話ごとに選ぶ |
公式によると、一時チャットは、パーソナライズされた情報にアクセスせず、履歴にも表示されません。ただし、組織のデータ保持ポリシーに従って保持され、保持期間中は、IT管理者がアクセスできる場合があります。
Copilot Chatでカスタム指示を設定する方法【5STEP】
設定は、Copilot Chatの設定画面の「個人用設定」から行います。公式サポートページの手順に沿って解説します。画面の表示名は、環境によって異なる場合があります。
STEP1:Copilot Chatを開いてサインインする
Copilot Chatを開き、対象のMicrosoft 365アカウント(職場・学校のアカウント、またはPersonal / Familyなどの対象アカウント)でサインインします。
STEP2:右上のメニューから設定を開く
Copilotアプリの右上にある「…」(その他)を選び、設定のアイコンから、設定画面を開きます。
STEP3:「個人用設定」を選ぶ
設定画面の左側のメニューから、「個人用設定」(Personalization)を選びます。ここに「カスタム指示」のタイルがあります。
STEP4:「指示の編集」から内容を入力する
「指示の編集」を選びます。提案された指示から選ぶか、入力欄に、自分についての情報と、回答の形式の希望を書きます。
STEP5:保存して、動作を確認する
保存のボタンを選びます。保存後は、実際のチャットで、設定したとおりの形式で返ってくるかを確認しましょう。カスタム指示は、トグルをオフにすれば、いつでも無効にできます。
カスタム指示の書き方のコツ
効果的な指示は、短く、具体的で、守ってほしい内容が一目で分かるものです。公式は、自分についての情報と、回答の形式の希望を書くよう案内しています。
書く内容は5つに絞る
次の5つの観点で整理すると、書きやすくなります。
- 自分の役割や、Copilotを使う目的
- 回答の出力形式(箇条書き、表、文字数など)
- 文章のトーン(です・ます調、簡潔さなど)
- 守ってほしいルール(専門用語の説明、根拠の明記など)
- 情報が足りないときの扱い
例文:総務・情シスの担当者向け
次の例は、本記事のために作成したものです。自分の業務に合わせて、書き換えて使ってください。
- 私は中小企業の総務担当で、社内向けの文書作成と、会議の整理にCopilotを使います。
- 回答は、結論を先に1〜2文で述べ、そのあとに理由を箇条書きで示してください。
- 会議の要約は、決定事項、未決事項、担当者と期限の順で、箇条書きにしてください。
- 専門用語は、初めて出るときに、短い説明を添えてください。
- 情報が足りないときは、推測で埋めず、先に不足している点を質問してください。
避けたい書き方
次のような書き方は、効果が出にくくなります。
- 「いい感じに」「分かりやすく」など、基準があいまいな指示
- 一度に大量のルールを詰め込む書き方
- 特定の用途にしか合わない、限定的すぎる指示
公式の解説ではありませんが、設定が限定的すぎると、想定外の質問に対応しづらくなるという指摘もあります。まずはシンプルな指示から始めて、使いながら調整しましょう。
ノートブックのカスタム指示(Copilot instructions)
Copilot Notebooksでは、ノートブックごとに、Copilotへの指示を設定できます。Chatの個人用設定とは別の、ノートブック単位の設定です。
設定手順
Microsoft CopilotアプリまたはOneNoteでノートブックを開き、利用している環境に応じて以下の手順で設定画面を開きます。
- Microsoft Copilot アプリの場合: 画面右上の「…」(その他のオプション)ボタンを選び、「指示」(Instructions)を選択します。
- OneNote の場合: 画面左上のノートブック名の横にある矢印を選び、「Copilot instructions」を選択します。
表示されたダイアログに、回答の書式、トーン、焦点を当てるトピックなどの具体的な指示を入力し、保存します。指示の内容はいつでも編集可能です。
共有時の注意点
公式によると、ノートブックを共有すると、他のユーザーが、設定した指示を見て、リアルタイムで一緒に編集できます。チームで使う場合は、指示の内容にも、共有されて困る情報を書かないようにしましょう。ノートブックの詳しい使い方は、別記事でも解説しています。
カスタム指示が思いどおりに反映されないときの確認点
反映されないときは、トグルの状態、指示の書き方、会話の種類を確認します。
トグルがオンになっているか
個人用設定のカスタム指示のトグルが、オフになっていないか確認します。保存したあとに、オフにしていないかも見直しましょう。
一時チャットを使っていないか
一時チャットは、パーソナライズされた情報にアクセスしません。カスタム指示を使いたいときは、通常のチャットで確認してください。
指示が矛盾していないか
「簡潔に」と「詳細に」のように、矛盾する指示が混ざっていないかを見直します。複数のルールがぶつかる場合は、優先する内容を残して整理しましょう。
組織でカスタム指示を使うときの注意点
組織で使うときは、機密情報を書かないこと、共有時の扱い、ルールの統一を意識します。
機密情報や個人情報を書かない
カスタム指示は、保存して使い続けるものです。取引先名、個人情報、未公開の情報などは、書かないようにしましょう。
チームで共通の書き方を決める
カスタム指示は、個人用の設定です。チームで出力の形式をそろえたい場合は、推奨する指示の例文を文書にまとめて、共有すると効果的です。
回答は人が確認する
カスタム指示を設定しても、すべての回答が指示どおりで、正確になるわけではありません。社外に出す文書や、数値を含む回答は、人が確認してから使いましょう。
よくある質問(FAQ)
Copilotのカスタム指示とは何ですか?
Copilotの回答の出し方や、覚えておいてほしい自分の情報を、あらかじめ登録しておく機能です。保存すると、以降の会話で、好みに合わせた回答になります。
Copilotのカスタム指示はどこで設定しますか?
Copilot Chatの右上のメニューから設定を開き、「個人用設定」の中にある「カスタム指示」で設定します。「指示の編集」から内容を入力して保存します。
カスタム指示とCopilotメモリの違いは何ですか?
カスタム指示は、自分で書いて登録する、回答の出し方のルールです。メモリは、過去の会話から、好みや仕事の目標などを、Copilotが自動で保存する機能です。
カスタム指示は無効にできますか?
できます。個人用設定のカスタム指示のトグルをオフにすれば、無効にできます。指示の内容は、いつでも編集できます。
ノートブックにもカスタム指示はありますか?
あります。Copilot Notebooksでは、ノートブックごとに「Copilot instructions」で指示を設定できます。共有したノートブックでは、他のユーザーが指示を見て、編集もできます。
毎回の指示を一度で済ませ、Copilotを自分の仕事に合わせよう
Copilotのカスタム指示は、毎回伝えているルールを一度の設定にまとめる機能です。書き方を整え、メモリやノートブックと使い分けると、回答の形式がそろい、確認の手間も減らせます。
この記事のポイントは次のとおりです。
- カスタム指示は、自分で書いて登録する、回答の出し方のルール
- 設定は、Copilot Chatの設定にある「個人用設定」から、5ステップで行える
- 役割、出力形式、トーン、ルール、情報不足のときの扱いの5点を、具体的に書く
- ノートブックでは、ノートブック単位で指示を設定でき、共有すると他の人にも見える
- 機密情報は書かず、回答は人が確認してから使う
まずは、毎回のように入力している指示を1つか2つ思い出し、それをカスタム指示に登録してみましょう。使いながら、効果があった言い回しを残し、合わない部分を直していけば、自分の業務に合ったCopilotに近づいていきます。










