SQL serverのAzure移行の方法とは?

SQL serverのAzure移行の方法とは?

オンプレミス上に構築したSQL serverを、Azureへ移行させたいと検討している企業担当者も多いのではないでしょうか。IoTシステムで集めたデータをクラウドで連携すれば、データ解析もスムーズに実行できます。本記事では、データベースファイルをAzureに移行する方法、期待できるメリットについて解説します。

sql serverのAzure移行の方法とは?

Microsoft Azure製品カタログ

SQL serverとは

SQL serverとは、Microsoft社が開発したデータベース管理システムです。「MS SQL」と呼ばれることもあり、Windows OSやMicrosoft製品と相性が良く、日本国内では多くの企業が導入を進めています。データベースの扱いに慣れていないユーザーでも、直感的な操作で簡単に扱えるのが特徴です。

SQL serverは、オンプレミスだけでなく、クラウド型サービスの提供もあります。クラウド利用できる「Azure SQL」は、必要なスペックやストレージ、メンテナンス中のパフォーマンスなど、異なる3つのモデルから選択できるようになっているため、自社の環境に合わせて選択できるのが魅力です。

豊富なエディションが用意されているため、システムの規模に合わせて導入できます。ユーザーごとにアクセス権限が管理できるため、外部から不正にアクセスされる心配もありません。Microsoft社が、データベース言語のSQLを拡張して作成したプログラミング言語「T-SQL (Transact-SQL)」を習得して、開発の幅を広げることも可能です。

データベースをAzureへ移行する方法

増え続けるデータの蓄積に必要な容量の確保や、人的ミスにより損失したデータの復旧作業に要する時間、社外から資料を確認する際に必要な手間など、これまでのオンプレミス環境にはさまざまな課題がありました。リモートワークの推進により、これらの課題と直面した企業も少なくないでしょう。
このような問題の解決に有効なのがクラウドの利用です。オンプレミスで構築したSQL serverからAzureへデータベースを移行する手法には、その規模や環境により、さまざまな選択肢があります。ここでは、Azureに移行するいくつかの手法をピックアップして紹介します。

Azure VMware Solution(AVS)に手動でコピー

圧縮機能を使ってバックアップしたオンプレミスのファイルを、Azure VMにコピーする手法です。時間単位で料金が設定されており、利用した分の料金を支払う仕組みになっています。現在オンプレミス環境で利用しているSQL ServerのライセンスをそのままAzure VMで使用できるため、ムダな手間やコストがかかりません。
ダウンタイムを最小限に抑えながら、サーバーのIPアドレスを変更することなくクラウドへ移行できるのがAzure VMの大きな特徴です。なお、2021年12月現在では、東日本・西日本リージョンのみの提供となっています。

Azure Import/Exportサービスを使用

物理的なディスクをAzureデータセンターに直接送付する方法です。オンプレミスのデータをバックアップしてクラウドに保存するため、時間とコストを抑えて大規模なデータセットでも効率よくクラウドへ移行できます。
ネットワーク経由で大規模なデータをアップロードする場合、その量によっては数週間、数ヵ月を要するケースもあるでしょう。Import/Exportサービスを利用すれば、このような課題はスムーズに解消できます。ただし、サポートの対象エリアは2021年12月現在、東日本・西日本エリアのみとなっています。

デタッチとアタッチを使用してデータベースを移行

SQL Serverのデータベースから、Azureに移行させたいデータをデタッチで切り離し、移行先のサーバーにコピーしてデータをアタッチで取り付ける方法でも移行は可能です。この手法は簡単にデータベースを移行できる反面、移行時のファイルサイズが大きくなり、ダウンタイムが伸びてしまうといったデメリットがあります。小規模なデータの移行であれば、試してみる価値はあるでしょう。

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クラウド化が重要視されてる理由とは

これまでデータベースの管理は、安全性の高さからオンプレミスが主流となっていました。しかし近年では、DX推進の流れもあり、クラウド化を進める企業が増えています。近年では、働き方改革に取り組む企業も増え、新型コロナウイルスの流行によってリモートワークを取り入れる企業も急増しました。出先や自宅から業務に取り組める環境整備を目指して、クラウド化が重視されているのです。

企業のシステム環境をクラウド化すれば、社員は好きな場所でオフィスと変わらず作業を進められます。スケジュールやデータがリアルタイムに共有できれば、確認作業の手間が減り、業務効率化が実現するでしょう。これまで、クラウドのセキュリティ性に懸念が示されていましたが、さまざまな企業の大切なデータを管理するといった性質上、堅牢なセキュリティはもちろん、不正アクセスに対して素早く対処する体制は十分に整っています。

専門家によって守られているデータセンターは、自社が所有するインフラよりも安全性が高いと周知されてきたのも、クラウド化が促進した理由のひとつといえるでしょう。

SQL serverからAzure移行するメリット

クラウドへデータを移行すると、業務効率の改善や働き方改革の促進はもちろん、さまざまメリットが期待できます。ここでは、Azureに移行した際のメリットとデメリットを紹介するので、参考にしてみてください。

1.セキュリティ面

Azureは多様なコンプライアンス認証を取得しているほか、AIと機械学習を組み合わせて脅威を検出する仕組みが整備されています。Azureのデータセンターを利用すれば、自社で構築が難しいレベルのセキュリティサービスを受けられるため、オンプレミスよりも高い水準の安全性を担保できるでしょう。金融業界や航空業界などで導入されている事例からも、信頼度の高さがうかがえます。

2.リモート環境で対応できる

クラウド型のAzureは、インターネット環境さえあればどこからでも接続が可能です。仮想デスクトップと業務に必要なアプリケーションを迅速にデプロイできるため、可用性の向上にも有用です。

3.BCP対策の観点

BCP(Business Continuity Plan)とは「事業継続計画」を意味します。自然災害や火災などが発生した際に、事業を継続できるために必要な対策のBCP対策といいます。日本では、2011年の東日本大震災以降、BCP対策が重視されるようになりました。企業にとって、システムの停止やデータの消失は脅威です。

Azureは、日本国内の複数箇所にデータセンターを所有しているため、リスクの分散に高い効果を発揮します。また、システムのトラブル対応はAzure側が行うため、情報システム部門が復旧作業に割く時間を最小限に抑えられるでしょう。

4.ランニングコスト削減

クラウドへの移行は、ランニングコストの削減を実現に導きます。たとえば、オンプレミスでサーバーをスケールアップさせる際には、莫大なコストがかかります。しかしクラウドサービスを利用すれば、状況に応じたスケールアップ・スケールアウトが容易です。運用コストの最適化が図れるとともに、保守・管理作業を自社で行う必要がないため、IT人材のリソースを有効活用できます。

デメリットに対する理解も必要

クラウド化は多くのメリットがある反面、デメリットもあります。デメリットについてあらかじめよく理解しておけば、リスク回避につながるはずです。クラウドは、オンプレミスと比べて柔軟性やカスタマイズ性が劣ります。ベンダー側のトラブルでサービスが停止する可能性もないとは言い切れないため、ベンダーを選定する際には、過去にどのようなトラブルがあったか調べておくようにしましょう。

また、インターネットを介して利用する性質上、トラフィック増加による回線の負荷により、通信速度が下がってしまう事態も想定されます。アクセス速度の低下やインターネットの不安定化は作業効率に大きく影響してくるため、検討段階でどのような対策が必要なのか、自社の業務に合わせて判断しなければなりません。

オンプレミス環境とクラウド環境の比較

オンプレミスとクラウドの違いをよく理解したうえで、移行する範囲を検討しましょう。ネットワークのセキュリティは、閉鎖的な環境でシステムを運用できるオンプレミスのほうが優れていますが、クラウドでもユーザーごとのプライベートネットワークを利用できるため安心です。

自由度やカスタマイズ性は、自社の要件に合わせて構築が可能なオンプレミスのほうが優れています。ただし、IaaS型のクラウドを導入すれば、システムリソースを容易に拡張・縮小できるなど、比較的柔軟な構成が可能です。

コスト面では、オンプレミスが莫大な費用と導入期間を要するのに対し、クラウドサービスではITインフラを構築する必要がありません。また、導入費用だけでなく、自社でのサーバー管理にかかる光熱費の削減や、運用・保守を担当する人材の確保も最低限で済みます。

まとめ

オンプレミスで構築したSQL serverをAzureに移行する際には、現状のシステムやデータの容量を正しく把握したうえで、計画的に進めていくことが大切です。Microsoft Azureを活用すると、生産性の向上や働き方改革の推進、コストの削減など、さまざまなメリットにつながります。ぜひ導入を検討してみてください。

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