SAPシステムのモニタリングに不可欠なポイント

SAPシステムのモニタリングに不可欠なポイント

自社のERPシステムにSAPを利用している企業は多いでしょう。SAPは企業の根幹を支えるERPシステムであり、適切な事業継続計画のもとでの運用が求められます。そこで重要となるのが、SAPのモニタリングです。本記事ではSAPのモニタリングに不可欠なポイントについて解説します。

SAPシステムのモニタリングに不可欠なポイント

SAPのBCP・DR対策は必須

企業にとって重要な経営課題の1つが事業の継続です。企業は製品やサービスの提供という価値創造を行いつつ、利益を得ることで継続的に発展していきます。つまり、組織の健全な発展と成長を通して社会に貢献することが企業の存在意義と言えるでしょう。社会に価値を提供し、貢献し続けていくためにも事業の継続性は非常に大切なテーマと言えます。そこで重要となるのが「BCP(事業継続計画)」と「DR(ディザスタリカバリー)」です。

多くの国内企業は基幹情報を統合管理するERPシステムにSAP社の「SAP ERP」もしくは「SAP S/4HANA」を利用しています。万が一、地震や火災などの自然災害に遭遇し、データセンターの倒壊やシステムの停止によってSAPが停止してしまえば、事業の継続が困難となります。
IT技術の進歩によって多くの産業が発展を遂げたものの、それは事業の継続性をITシステムに依存しているという事実の裏返しです。したがって、地震や火災、落雷による停電といった不測の事態に対して、システム停止時のあらゆるリスクを想定し、被害を最小限に抑える計画やルールを整備するBCP・DR対策は必須と言えるでしょう。

統合基幹システムであるSAPの停止は事業の停止を意味します。そのため、災害発生時において事業の継続性を確保するためには、SAPの経営データをいかにして保護するかが重要です。具体的なSAPのBCP・DR対策としては、リカバリやバックアップ体制の構築、ERPシステムのクラウド移行など、いくつかの方法が考えられるでしょう。それらの方法に加え、SAPを監視するモニタリングというBCP・DR対策が非常に重要です。IT分野におけるモニタリングとは、ITシステムの稼働や業務プロセスが問題なく実行されているかどうかを監視すること、またはその仕組みを指します。

SAPシステムのモニタリングに不可欠なポイント

SAPのメインストリームサポートが終了する「2027年問題」の期限が迫っていることもあり、現在SAP ERPを利用している企業の多くがSAP S/4HANAへと移行しています。そして、SAP S/4HANAへの移行を契機に増加しているのが、BCP・DR対策の一環としてのモニタリング体制の構築です。
SAPのモニタリングでは、「システムやネットワークがダウンしていないか」「システムの処理能力は正常か」あるいは「トラフィック過多によってパフォーマンスが低下していないか」などを、監視・制御します。

これらSAPのモニタリングに不可欠なポイントは主に2つあります。それが「全ランドスケープのワークロード分散」と「自動化されたHA設定」です。ここからはSAPシステムのモニタリングに不可欠となる2つのポイントについて詳しく解説します。

全ランドスケープのワークロード分散

SAPのモニタリングにおける1つ目のポイントはワークロードの分散です。1つのシステムに負荷をかけすぎるとリソースがオーバーフローし、システムが停止する恐れがあります。ワークロードを分散することで、ポータルの安定性や可用性が高まり、負荷を軽減できます。
SAPでは、本番機と検証機、そして開発機の3ランドスケープの領域においてワークロードを分散することで、停止リスクの軽減が可能です。SAPをモニタリングすることで、災害発生時においても全ランドスケープのワークロードを分散し、システムの負荷を自動的に軽減できるのです。

自動化されたHA設定

HAとは「High Availability」の頭文字をとった略称で、ITシステムやサービスが停止する状態を最小限に抑える技術やサービスです。自動フェイルオーバー機能を指して「HA」と呼ぶこともあります。フェイルオーバーとは、システムをモニタリングし、故障や異常の発生を検知した場合は自動的に稼働可能なシステムやサーバーに切り替える機能です。
つまり、HAを設定することで災害発生時にシステムが停止したとしても、フェイルオーバーを自動的に実行できます。システム復旧における労力やヒューマンエラーも起こらないという点も大きなメリットです。

SAPシステムモニタリングの事例

ここからは、SAPのモニタリングによって成果を創出した企業の事例を紹介します。SAPのモニタリング事例として紹介するのは、スイスに本社を置くITサービスプロバイダーのSoftwareONE社です。

SoftwareONEの事例

SoftwareONE社は世界有数のITサービスプロバイダーであると同時に、SAPプラットフォームのマネージドサービスを展開するベンダーでもあります。

そのSoftwareONE社は、米国に本社を置きコンビニエンスストアチェーンをグローバル展開する顧客企業からある依頼を受けました。その依頼とは、顧客企業のシステム環境をオンプレミス型からクラウド型へと切り替えるシステムの移行です。顧客企業は既存のデータセンターの設定に伴うインフラの制約によってBCPとDRのテストが実施できず、システムの運用リスクと潜在的なコンプライアンスリスクを抱えていました。

そこでSoftwareONE社にシステムの刷新を依頼し、システム環境をオンプレミス型からクラウド型へと切り替える運びとなります。そして、顧客企業のシステム環境をオンプレミスからクラウドベースのMicrosoft Azureへと移行し、データベースプラットフォームをSAP HANAへ切り替えます。再設計されたSAPはモニタリング機能によって、ランドスケープ全体に最適化されたワークロードの分散、自動化されたHA設定を備え、適切なBCP・DR対策のもとでのシステム運用が可能となりました。

まとめ

ERPシステムであるSAPの停止は事業の継続そのものを困難にします。BCP・DR対策としてSAPのモニタリングやクラウド移行は喫緊の経営課題と言えるでしょう。SAPのクラウド移行を検討している企業は、SoftwareOne社が提供する「SAP向けのmonitorSimple©」サービスの利用を検討してみてはいかがでしょうか。

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