クラウド移行(インフラ・DB)

今さら聞けないクラウドの基本!種類やメリット・デメリットを紹介

近年よく耳にする「クラウド」。なんとなくわかってはいても、うまく説明できない方も多いのではないでしょうか。その理由の1つに、Gmailのように日常的に利用するサービスもあれば、特定の企業しか使わないニッチなサービスもあるなど、クラウドの種類が非常に多いことが挙げられます。

そこで今回はクラウドの基本について、情報を整理しながらわかりやすく解説します。

今さら聞けないクラウドの基本!種類やメリット・デメリットを紹介

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クラウドとは何か?

クラウドとは、主にインターネット経由でサーバーやストレージ、ネットワークなどの機能(インフラ)を利用できるサービス形態のことを指します。クラウドコンピューティング、クラウドサービスを略して「クラウド」と呼びます。基本的にはハードウェアの購入やソフトウェアのダウンロードがなくても利用できるサービスです。

提供する機能は多岐に渡り、身近なところではファイルストレージやメール、顧客管理システム、さらにはハードウェア、OSなどのインフラにあたる部分までもが対象です。

ちなみにクラウド(Cloud)とは、英語で雲を意味します。ネットワークシステムの概念図などを雲型の図形で表していたことから、クラウドの名がついたと言われています。

社会的にクラウド利活用が広がったことを受け、近年「クラウドファースト」という考え方が一般的になっています。これは、企業がITシステムを構築する際に、クラウドサービスの利用を前提にすることです。

ここまでクラウドサービスが広がった大きな理由の1つに、コストの削減があります。ほかにも、環境変化に柔軟に対応できるなど、クラウドにはさまざまなメリットがあります。企業のデジタルトランスフォーメーション実現において、クラウドは重要なキーワードになっています。

物理サーバーとの違い

インターネット経由でサービスを利用するクラウドに対して、自社で物理サーバーやネットワーク環境を構築し、運用する形態をオンプレミスと呼びます。オンプレミスとクラウドの違いは、自社で物理的なインフラを保有するかしないかです。

運用面で見ると、オンプレミスは自社のニーズに合わせて自由にカスタマイズできるのに対し、クラウドの場合は他社が提供するサービスのためカスタマイズの自由度が低いという違いがあります。

またコストも異なります。クラウドは、物理的にコンピューターを保有せず、「あたかもそこにあるかのように」ハードウェアを再現する「仮想化」と呼ばれる技術を利用します。仮想化により、1台のサーバー上に何台ものサーバー環境を再現可能です。そのため利用する側は、1台のサーバーを複数人でシェアして使用することができ、費用も割安になります。

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クラウドサービスの種類

クラウドサービスは、提供する機能の違いによってIaaSPaaSSaaSに大別されます。サービスの多くは月額(または年額)で利用料を支払うサブスクリプションモデルか、利用した分だけ利用料を支払う従量課金モデルです。

IaaS(イアース)

IaaSとはInfrastructure as a Serviceの略で、インフラ機能をクラウド上で提供するサービスを指します。Amazon Web Service(AWS)が代表例です。

運用保守に必要な作業が発生しますが、IaaSを利用することで、自社でサーバーを購入、設置、管理する手間が削減できます。アクセス集中などで一時的にサーバー容量が不足した場合でも、その期間だけスペックアップできるので、無駄なコストをかけずにサーバーを運用できます。

SaaS(サース)

SaaSとはSoftware as a Serviceの略で、メールや会計システム、顧客管理などのソフトウェア機能をクラウド上で提供するサービスを指します。エンドユーザーともっとも近い位置にあるサービスで、メールサービスのGmailや名刺管理システムのSansano、会計ソフトのFreeが代表例です。

以前はASP(Application Service Provider)と呼ばれていました。

SaaSを利用することで、ユーザー側は自分でソフトウェアを購入、インストール、設定を行う手間が削減できます。契約をすればすぐに利用でき、アップデートなどの作業も不要です。

ベンダー側にとっても、月額定額制のクラウドサービスとして提供することで顧客と継続的に関係性が持てる、売上予測が立てやすいなどのメリットがあります。AdobeのソフトウェアCreative Cloudはライセンス販売からサブスクリプションモデルのクラウドサービスへ転換して成功した代表例です。

PaaS(パース)

PaaSとはPlatform as a Serviceの略で、アプリケーションを動かすためのOSなどのプラットフォーム機能をクラウド上で提供するサービスを指します。Microsoft Azureが代表例です。

PaaSを利用することで、ハードウェアやOSを自社で購入、設定、管理を行う手間が削減できます。

代表的なものは上記の3種類ですが、最近では仮想デスクトップ環境を提供するDaas(Desktop as a Service・ダース)にも注目が集まっています。

クラウド導入のメリット

現在では、システム開発においてクラウドサービスを活用するのが当たり前になっています。では、なぜクラウドが選ばれるのでしょうか?ここではクラウドを導入するメリットを3つ紹介します。

インターネットに接続したら利用が可能

クラウドは、インターネット経由で利用できるため「いつでも、どこでも、どのデバイスからでも」利用できます。リモートワークで自宅から仕事をしていても、職場にあるPCを利用しているときと同じように必要なファイルやデータにアクセスできるのは、クラウドの大きなメリットです。

ハードウェア購入やソフトウェアのダウンロードが不要

クラウドは他社から提供されるサービスを利用するため、ハードウェアやソフトウェアを購入する必要がありません。そのため初期費用や保守運用費用を抑えることができます。また環境準備の必要がないため、短期間でシステム構築ができるのも利点です。またメンテナンスなどの保守作業も不要になるため、社内システム担当者の業務負担軽減になります。

必要な分だけの利用でコストを最低限に抑えることが可能

クラウドは基本的に利用したサービスに対して課金されます。そのため必要なサービスを最小限の費用で利用でき、運用コストを抑えることができます。また事業内容に合わせ、ある期間のみサービスの拡大・縮小を行うことも可能です。

例えばイベントの特設サイトを運営し、イベント当日は通常よりも何倍ものアクセス数が見込まれる場合を考えてみましょう。オンプレミスであれば最大時のアクセス負荷を想定して大きなサーバーを用意する必要があります。しかしクラウドであれば、アクセス数が多い期間だけサーバースペックアップが可能なため、無駄なコストが発生しません。

必要な機能を必要な期間だけ利用できるというメリットは、システムの柔軟な運用に繋がります。オンプレミスだと一度開発するとなかなかシステムを変更することは難しいですが、クラウドであればサービスを連携したり、必要な機能を追加したりしやすいのです。

クラウド導入のデメリット

多くのメリットがある一方で、クラウドを利用するデメリットもあります。

インターネットへの接続環境が必要

メリットの裏返しではありますが、インターネットが利用できる環境でないと利用できません。テレワークで利用するなら、Wi-Fi設備を整える必要があります。

サービス停止の可能性がある

サービスを提供している企業が、何らかの理由でサービスを終了してしまう場合がある点にも注意が必要です。

例として、無料グループウェアの「サイボウズLive」があります。サイボウズLiveは無料で利用できることや使いやすいインターフェースが評価され、企業や地域のチームなど200万人以上に利用されていました。

しかし開発コストの問題などから2019年4月にサービスを終了、登録したデータはアクセスできなくなりました。自社の情報共有ツールとして利用していた企業は、別サービスを検討するなどの対応に追われました。

多くのサービスでは終了する場合には事前に告知があるため、データ退避などの対策は可能です。しかし、それでも自社の都合とは関係なく機能を利用できなくなってしまうのは、デメリットといえます。また、ネットワーク障害などで一時的に利用ができなくなるケースも考えられます。

情報漏洩のリスクがある

クラウドでは、企業の内部情報をオンライン上に保存することから、情報漏洩のリスクも考慮に入れる必要があります。

世の中には非常に多くのクラウドサービスがありますが、全てが万全のセキュリティ対策を行っているわけではありません。悪意のある第三者がアクセスして情報を盗む可能性もゼロではありません。

しかし、Microsoftなどの大手企業は、暗号化、バックアップ、トラフィックの監視、脆弱性対策などの高度なセキュリティ対策を行っています。これは、一般的な企業がオンプレミスで構築するよりもはるかにしっかりしています。そのためリスクを考慮した上で、適切なサービスを選定して利用するのがおすすめです。

まとめ

企業にとってクラウドの活用は、コストを抑えられるだけでなく、環境変化に柔軟に対応できる、効率的にシステムを運用できる、確保が難しいシステム保守人員が不要になるなどメリットが多い選択肢です。ぜひクラウドについての理解を深め、自社での活用を検討してみてください。

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