SDN(Software-Defined Networking)とは?SD-WANとの違いやメリットを解説

SDN(Software-Defined Networking)とは?SD-WANとの違いやメリットを解説

「SDNは大企業のもの」という風に捉えられていた時代もありましたが、それはもはや過去の認識となりつつあります。昨今では「SD-WAN」などの広範向けサービスも登場しており、効果的に導入することが重要です。そこで本記事では、SDNの概要やメリット、SD-WANとの違いなどについて解説します。

SDN(Software-Defined Networking)とは

「SDN(Software-Defined Networking)」とは、1つのソフトウェアによってネットワーク機器を集中的に制御することで、ネットワークの構成や設定などを柔軟に変更できる技術のことです。SDNは、管理ツールを使用して事前設定するだけで、ネットワークの構成や性能、機能などを動的に変更することが可能です。

これまでの物理ネットワークでは、サーバーやネットワーク機器の追加、あるいはネットワークの構成を変更する場合、ケーブルを抜き差ししたり、ルーター・スイッチ・ファイアウォールなどを個別で変更したりしなければなりませんでした。SDNを導入すると、データ送信機能と制御機能を分け、そのうち後者は「SDNコントローラー」というソフトウェアで管理できるため、物理的な変更が不要となります。

昨今の働き方改革や新型コロナウイルスなどの影響により、急激な変化に対して迅速かつ柔軟に対応できるネットワークの需要が高まっています。これに対し、従来のネットワークはトラフィックの問題やセキュリティ対策、管理の手間など多くの課題に直面しており、もはや新しいニーズに対応しきれなくなっていました。

SDNは、従来のネットワークに見られた諸課題の解決を実現します。特にクラウド技術の進歩が目覚ましい近年では、企業LANなどを中心に広がりを見せています。

SDNとSD-WANの違い

SDNと似たような技術として、「SD-WAN」が挙げられます。しばしば混同されがちですが、両者の間には大きな違いがあるため、分けて理解する必要があるでしょう。

まずSDNは、1つのソフトウェアでネットワークを管理し、各種構成や機能、性能などを動的かつ柔軟に変更しようとする技術です。クラウド利用が中心になりつつある現代において、主に企業LANなどで使用されています。

一方SD-WANは、SDNをローカルエリアのみならず、より広い範囲でのネットワークに適用しようする技術です。主に通信事業者が提供するSDNソリューションを活用し、日本中の各拠点を低コストでつなげます。SD-WANはSDNと同様に、ソフトウェア側で構築や管理を行うため、管理者が状況に応じて適切に運用することが可能です。

簡単にまとめると、SDNはあくまで1拠点、例えば「東京本社内だけ」といった形で運用されます。これに対し、SD-WANは東京と大阪、あるいは東京と沖縄といった具合に、より広範囲で運用できる違いがあります。

SDNのメリット

それでは、SDNには具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。ここでは、SDNを活用する主なメリットを2つ紹介します。

生産性の向上

SDNを活用するメリットとして、第一に「生産性の向上」が挙げられます。

従来のネットワークでは、ベンダーそれぞれのハードウェアデバイスを手動でプログラミングする必要がありました。SDNの場合、このような複雑なプログラミングは不要です。開発者はオープンスタンダードなソフトウェアベースのコントローラーをプログラミングするだけで、ネットワーク上のトラフィックの流れをシンプルに抑制できます。

この「トラフィックの流れ」とは、ネットワーク上に流れるデータ量のことを指します。トラフィックの流れを抑制すれば、通信のスピードや柔軟性も向上し、結果的に生産性向上に寄与します。

ネットワーク管理者の立場でも、コントローラーでハードウェアデバイスと通信プロトコルを任意に使用可能。そのため、ネットワーク機器を柔軟に選択できるメリットがあります。こちらも同様に、業務効率化に役立つでしょう。

強固なセキュリティ

SDNを活用するメリットとして、第二に「強固なセキュリティ」が挙げられます。

SDNを使用することで、ネットワーク全体が可視化されます。これにより、セキュリティ上の脅威を包括的に把握することが可能となり、より強固なセキュリティ体制を確立できます。インターネットにつながったデバイスを使用することが一般的となった昨今では、全体として包括的に管理できるメリットは大きいでしょう。

また、開発者はデバイスごとにセキュリティレベルを分けたり、特定デバイスだけを分離するよう設定したりできます。そのため、万一デバイスが脅威にさらされた場合でも、その影響が全体に広がる事態を避けられるでしょう。オンラインが当たり前の今日において、こうした柔軟なセキュリティ体制は、脅威から守る意味でも、全体を効率化する意味でも重要と言えます。

Citrix SD-WANの紹介

Microsoft 365やMicrosoft Teamsは遅延の影響を受けやすく、しばしばパフォーマンスに問題が生じることがあります。特にMicrosoft 365は、2021年までに利用する企業が全体の約70%を超えると予測されており、早急な課題解決が求められています。

そこでおすすめなのが、Citrix社提供のWANエッジソリューション「Citrix SD-WAN」です。これは、Microsoft 365やMicrosoft Teamsのトラフィックのローカルブレイクアウトを提供することで、最適な機能を保証します。以下では、Citrix SD-WANの具体的な特長について紹介します。

特長1:最良のMicrosoft 365エクスペリエンスを保証

従来のネットワークでは、Microsoft 365の速度を低下させてしまうことがしばしばありました。その主な原因として考えられるのが、以下の4つです。

  • 遅延に敏感なWANトラフィックについて最適化ができていない
  • Microsoft 365トラフィックをデータセンター経由でバックホールしている
  • Microsoft 365トラフィックを、最も近いMicrosoft Global Networkエッジに直接ルーティングするのではなく、トラフィックのヘアピニングで担っている
  • WebとSaaSトラフィックをインターネットに直接送信せず、WAN経由で送信している

Citrix SD-WANを活用すれば、Microsoft 365のパフォーマンスが向上し、快適な通信が実現されます。それをもたらすのが、Citrix SD-WANの以下4機能です。

  • 物理あるいは仮想アプライアンスを活用することで、Microsoft 365トラフィックの特定を行う
  • 最短場所にあるMicrosoft 365フロントドアへの信頼できるトラフィックを最適化する
  • Microsoft 365トラフィックを、ブランチロケーションより直接的にインターネットへとつなげる
  • ローカルDNSを活用し、 Microsoft 365クラウドフロントドアへのラストマイル接続を行う

これらの機能により、例えばアップロード時間は2~5倍、ダウンロード時間は3~10倍と、それぞれ最適化されます。

特長2:Microsoft Teamsも最適化

Citrix SD-WANは、トラフィックの種類に基づいてデータをルーティングするため、Microsoft 365のみならずMicrosoft Teamsも最適化できます。

具体的には、遅延の影響を受けやすいビデオやオーディアのトラフィックを識別し、それらのデータをTeamsからクラウドへダイレクトに送ることで、ジッターやパケットロスなどを軽減することが可能です。このように、優先的なTeamsトラフィックを素早くルーティングすることにより、Teamsの快適な利用をサポートします。

特長3:WAN問題も解決

「WAN問題」とは、WANインフラストラクチャの老朽化に伴う諸問題のことです。具体的にはMPLS回線の限度オーバーやセキュリティへの不安、急拡大への対応などが挙げられます。Citrix SD-WANを効果的に活用することで、これらの問題を解決に導くことが可能です。

Citrix SD-WAN では、WANのモダナイズによりトラフィックを優先し、最適な接続ルートを選択。さらに自動オンランプ機能により、クラウドやデータセンターへの接続も簡素化します。クラウド接続時に不安なセキュリティ面に関しても、統合的なWANエッジセキュリティを構築しているため、脅威の侵入・拡大を抑止し、セキュアな接続を実現できます。

まとめ

SDNは従来のネットワークと比べ、包括的にネットワーク管理できる点がメリットでした。そのほか、セキュリティ面などにも利点があり、効果的に活用することで生産性の向上に大きく寄与します。SDとSD-WANの違いも踏まえ、それぞれの理解を深めながら、自社に適したものを選択しましょう。

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